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HN天道(てんとう)

共産主義

2006年11月10日 | Weblog
若い頃といっても晩熟の私は何でも人より遅いが、初めてマルクス・レーニン主義に触れたときは目からうろこのような感動を覚えた。
これぞ人類の未来を指し示す理想の社会と感じたものだった。

「人は能力に応じて働き必要に応じて受け取る」
あれから40数年が経過したが、世界の動きはまったく逆の動きを続けたと思う。
人間の欲望は限りなく、富めるものはますます富を蓄積し、持たざるものは「ワーキングプア」と呼ばれ、いくら働いても貧乏から抜け出せない社会。
ますます貧富の差は拡大していく。

共産主義を目指した国々も権力を手にした一部の人々が圧制を繰り返し、最上層の階級として民衆を弾圧してきたとしか言えない。
すべてを国家が取り仕切る社会主義社会は逆に発展の原動力とはなりえず、人間の富への欲望を原動力とする市場経済社会の原理を取り入れざるを得ない事態になったことは、ロシアとか中国に見て取れる。
ロシアもも中国も今や極端な貧富の差が拡大し続けている。

急激な人口の増加は、地球環境を収奪しつくすほどに大量のエネルギーと大量の食料需要を生み出し、あらゆる資源が枯渇し始めている。

大げさに言えば「人類よ、どこへ行くのか」といいたくなる。

国民は健康で文化的な生活を営む権利を保証される。
どこかで聞いた言葉だが、国家はそれを保証する義務がある。

 医療費の無料化
 一定の生活が出来る住宅の保証
 最高学府までの教育の無料化
 出産育児の手厚い保護
 食の保証
 衣料もホドホドのおしゃれはしたい
 快適に過ごせる職場の保証

少なくともこの程度の生存のための保証は必要だ。
北欧の超福祉国家ではこのうちのいくつかは既に保証されているように見える。

戦争も人類の資産を膨大に食い潰す。
兵器の開発にも国民の大量の税金を食い尽くす。

アイスランドに駐留していた米軍が撤退し、かの国は軍備を持たない唯一のNATO加盟国となる。
軍備を持たない国として国家予算を十分に活用できる。
今後の行く末を見守っていたい。

軍事予算がいかに無駄な出費であるか、北朝鮮が示している。
多くの国民が餓死するほどの貧困にあえいでいる中、軍備と核兵器の開発に膨大な国家予算を費やしている。
軍備すらもあまりにも旧弊化して殆ど役に立たない状況とか。
軍拡競争がいかに無駄に国民を収奪するかのいい例だ。

人間の欲望は限りないと思う。
自分自身に当てはめても良く分かる。
欲しいものへの欲望は限りなくエスカレートし、あらゆる手段を駆使して手に入れようとする。
そういった欲望は発展のエネルギーでもある。
それを前提にして欲望に一定の歯止めをかけて調整抑制するのが国家の役目かもしれない。

国と地方自治体は嘘と欺瞞を捨てて、早く本来の仕事をして欲しい。
国民に奉仕して欲しい。