残雪の窓から春を摘んでみた
コップに差した枝に
ほろ苦い春を意識して摘んでみると
ポエムが季節を覗きだす
季節の覗き
殻に籠った心に
暁の窓を見ていると
地球は巡り
背伸びしてみる海峡から
ル・ルルルー
夜明けのスキャット
潮の騒ぎが大地迄漕ぎ寄せて来る
恵まれた海
恵まれた大地を携えた北海道
四方八方から春を告げ
陽の輝きの波紋は
時のうねりとなって返って来た
足で踏みつけられた
雪路の穴に
心の歪み
心の綻び
ぽっんと日の目が覗き出し
視線は雪窓で見つけた
ほろ苦いコップ射した枝木
雪の日雨の日凍え日照り
潜って来た
誰にも聞いて貰えない芽生え
冬の傾きと春の陽の出会いの喜びが
呟きとなって聞えて来る
雨垂れの音を意識した
東から西に帰ッて行く夕陽
はっと気が付けば
彼岸の近づき
ブーゲベリアも春を意識して
パステルカラーの色を添えている
大地は時を連れ
旅立ちは今年も園生を
蒔いて行くだろう