キンモクセイ色、いやオレンジ色の夕陽から赤夕焼けに変わる帰り道
足を急がせるものの秋とは短時間で夕刻の空を早着替えさせてるよう
僕は林で栗の木をみつけた
うぅ、涙があふれ目の前がぼんやり霞む
涙を手でぬぐうと「銀河食堂1人前営業中」の文字
またまた銀河食堂現る
古民家な食堂に変わっている
木の戸をガラリと開ける
栗ご飯1人前たべていきなっせ
小さな品良い声は老婆の様である
栗ご飯を口に入れると懐かしい味がする
気にせくな、あの栗の木は未だ生きとる
え?
お前さんの生家のお前さんが生まれた年と同じ栗の木だね
何故それを?
秋はもの悲しくなるもの、栗ご飯には織部が似合うねぇ
老婆は静かに言い収め笑う
ごちそうさま、静かに食べ終わると僕は再び涙が溢れだす
涙を手で拭ったら僕は林のど真ん中
食堂の食べた織部の茶碗もったまま