夜汽車

夜更けの妄想が車窓を過ぎる

ポルトガルと肥前国

2016年03月15日 15時23分28秒 | 日記
 知り合いのご婦、日本人ばなれした美人である。彼女の言う処によれば3代前にポルトガルの血が入った、とのこと。長崎県にはポルトガル、オランダの血が入った人ではないか?と思われる人々が散見される。また、最早わからなくなっていようが中国の福建省出身の人々の血も入っているだろう。

 日本に鉄砲と西洋のお菓子を伝えたのはポルトガル人である。その元々の姿をそのまま伝えているのが佐世保のポルトと言うお菓子である。これを甘すぎると言う御仁がおいでのようだが人それぞれ、ポルトガル領アゾレス諸島は三度の食事が甘いと聞いた。薩摩の料理も甘い、琉球から持ち込まれた砂糖の名残りである。

 九州人から言わせると東京以北の調理は概して辛い。舌に関しては九州は京・大阪文化圏だろう。昔東京出張に出て居た頃食べたうどんも蕎麦もラーメンも真っ黒で辛くて『繊細さ』のかけらもないものでうんざりしていた。刺身醤油がない、薄口醤油がない、出汁が効かない。

 個人的には洋菓子に興味が無い・・・カステラと上記のポルトは起こりはスペイン・ポルトガルだが最早和菓子の範疇になっている・・・洋菓子が好きではない理由はドロドロべたべたにちゃにちゃして特にクッキーの類は舌に不快な味が残る。チョコレート然り、クリーム然り。乳製品、これまた違和感をおぼえる・・・なんであんなクサイものがいいのか?

 佐賀と言う処は何もない、一生行かなくてもいい処と軽視されているようだがまあ、皆さんモノを知らない。和菓子と肉、魚介類に関しては天下一。鍋島藩がなかったら日本は近代化出来なかったんだぜ!武張った薩長土だけで明治維新は成し遂げられなかった。
 

丸裸で話せる相手

2016年03月15日 09時07分55秒 | 日記
 70数年生きて、『構えずに直裁に有体に』自分の考えや感想を言えて、且つその発言の動機を洞察理解した上で同意なり反論なりの反応を返してくる相手が長男だけだと気が着いて愕然とし、且つ寂しかった。高校・大学時代の親友にも先輩にもそういう人が居なかった事に気が着く。理由は様々だろうが経て来た人生の道が違えばそうなるのも仕方がなかろう。概して、転んだ経験のない、順調な道を歩んだ人々は余り物事を深く考えないようだ。

 長男とは色々あった。思い出して見ればまさに『真剣勝負』、私を『私自身』の崩壊の淵にまで追い詰めて来ることが何度もあった。それは同時に彼自身の人生の破壊の崖っぷちでもあった。口先だけの言辞やきれいごと、タテマエなど全く通用しない40年近い年月があった。彼は私の『男』と『命がけ』を問うたのだろう。

 しかしふと考えると、私自身もまた自分の父の『父親にして男子たるの真価』を問い詰める生き方をして来たことに気が着く。ある人が言った・・『あんたもそんな生き方をして親不孝だと思わんのか?』と。そして・・・『まあ、これを言ってもこの親父には解らんだろうよ』との気持ちがある。さらに、そう思うと・・・『もしかして長男もまた私が父に抱く一種の諦観のようなものを持っていないか?』との猜疑が黒雲のように湧いて来る。

 弟の方は少し様子が違った。ひとつには概して『親の人格的不完全の被害』を正面に受けるのが男女を問わず長子であり次子以下は無風地帯で割合被害が少ないせいにもよるだろう。