月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

護持発展

2011年05月01日 20時07分53秒 | 仏々相念(住職日記)

きれいにされていますね・・・

 

「親父の葬式以来久しぶりにお参りさせていただきましたが、きれいになっていますね。」

そのお父さんの25年忌のご法縁にお会いさせていただきました。

「ありがとうございます。重ねて皆さまに修復していただいていますのできれいなお荘厳をいただいています。」

決して立派な本堂ではありませんが、ここに座らせていただくひと時が有難くて・・・

 

そのお父さんも徳正寺を支えて下さった方でした。

私は、薄っすらとしか覚えていないのですが、間違いなくこの本堂にも座っていただいていました。

「如何でしたか・・・お父さんも座られた空間にひと時座られて・・・」

等々、思うところを吃音でつまりながらも一生懸命にご法話させていただきます。

 

この度お帰りになられたご門徒は、今年校長先生で定年をお迎えになられた方でした。

正直、学校の先生は今でも苦手で・・・

でも、仏さまの前では皆仏さまの子どもです。

校長先生であろうと、悪ガキであろうと・・・みんなみんな仏の子。

 

ご縁を終え、私のところにわざわざ御挨拶に来てくださいました。

「去年から大阪の方で葬儀等のご縁にお参りさせていただくことが多かったのです。その度に、僧侶の心がこもっていないご縁に会いながら辛い思いをしていました。でも、今日のご縁をいただいて心が洗われるようでした。本当にありがとうございました。」

最高の褒め言葉をいただいたことです。

でも、私ではないのです。

私もその方が会われた僧侶と何ら変わりはありません。

そういう思いにさせて下さったのは親父が座っていた今も変わらない本堂の香りだったのではないでしょうか・・・

よう参ってくれたね!よう手を合わせてくれたねって抱いてくれる優しさに出遇うからなのでしょう・・・

 

よかった・・・この本堂をお守りさせていただいて、そう思わせていただいたひと時でした。

 

さあ、また心が濁っていく日々の始まりです。

でもどれだけ太陽の下に雲が覆い尽くすことがあろうとも光が下に届くように・・・

モヤモヤしながらも常に抱きしめられている安心のなか、大切に生かさせていただきたいですね。

優しい香りの中・・・

 

しかし、僧侶の態度って問題ですね。

なんでそんな態度がとれるのかって言いたくなります。

 

私は自分の事と聞かせていただきましたよ・・・