月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

大人対応

2011年05月19日 21時52分05秒 | 仏々相念(住職日記)

今日の新聞のこと・・・

 

腰が極限にきてしまいました。

「ごめん、帰りに温泉行ってくる」

午後のご縁をいただいた後に温泉に行ってきました。

尋ねると、男風呂は塩サウナだとか・・・最高じゃん!

久しぶりの温泉にルンルンで行ってきました。

 

お会計を済ませ、「さぁ、ゆっくり入るぞ!」ってお風呂場までにあるお土産物屋さんの従業員の方々にもあいさつをしながら向かっていました。

「T君?」微かな声が背中にきこえたのです。

「えっ。」って振り向くと先程挨拶を交わしたであろう従業員の方がそこに立っているのです。

「私、○○です。」

そう言われて咄嗟に思い浮かんだことが、以前にウチの駐車場での出来事でした。

 

同じ様な感じで「T君ですよね!忘れていると思うのですが○○です。」って優しい笑顔をいただいたのですが、

忘れているというのか、知らないというのか・・・正直にすいません、思い出せなくてって正直に言ったところ、その方が寂しそうにされたのです。

その事を坊守に言ったところキツクお叱りを受けてしまったのです、「もう少し大人にならないといけませんよ!」って・・・

「大人になれって言ったって、分からんものは分からんやん!」って子ども丸出しでした。

凄いですね、一瞬のうちにそこ思い出すのですから・・・

 

「あ~、お久しぶりです。お元気でしたか?」って言いながら思い出そうとしているのです・・・

この対応はどうっだったのでしょうか・・・?

大人の対応になっていたでしょうか・・・?

少なくとも相手の方は終始笑顔のままでしたが・・・

結局、分からず失礼したことです。

 

引きずります・・・

塩サウナに入りながら、備え付けの甕に入った大量の塩、無料だからということで皆さん水戸泉(関取)のように富士山もビックリの様に山盛りにされて身体に擦り込みます。

勿論、各言う私も漏れずに富士山を手に抱え擦り込みます。

これがウチだと、お釈迦さまが仏法に遇うことの難しさを示された例え話の人差し指に残った少しのガンジス川の砂の如く、ちょこっとだけ手に取り擦り込む程度なのに・・・

自分さえ良ければいい・・・

そんな自分が見えるにつけ、皆同じ姿に笑ってしまいながら、考えることもないので先程の事をあ~だ、こ~だと考えていました。

考えたところで何にもならないのですが・・・

 

そうこうしつつ2時間経過、そろそろ温泉に浸かってぬくもって出ようと湯船に向かいます。

一人既に浸かっておられました・・・

何かこっちを見ているのです、それだけではなく何か言っているのです・・・

「えっ」っと思いその方を見ると、待ってましたとばかり「SANOだよね!久しぶり来とったんか!」ってもの凄くフレンドリー。

「違いますよ!」って言うとバツ悪そうに出て行かれた・・・

ここでの大人の対応ってどうなのだろう・・・

SANOさんに成りきるのか・・・「お~、TAKEHARA!元気だったか!お前知ってる?YAMAUCHIが・・・」って何気に人違いであることを分からせてあげるのか・・・

帰って坊守と息子で楽しく議論したことです。

 

今日の新聞にサラリーマン川柳が掲載されていました、

「久しぶり~ 名が出ないまま じゃまたね~」

そのまんまでした・・・

 

いけません・・・こんなんでは、いけませんよ!

 


息子気遣

2011年05月19日 21時22分18秒 | 仏々相念(住職日記)

「波平見て反省しいや~」・・・

 

娘よりお叱りを受けます。

何となく分かっていたのですが、周りの方々が支えて下さっていることをコンコンとお説教下さいます。

 

「サザエさん」大好きの娘・・・

「今週の3本目、必ず見るように!」と伝言がありました。

娘がこちらにいる時から自動的に毎週録画される「サザエさん」

娘と共感できるようで40過ぎのオッサンが一人で見ているのです。

3本目、見ました。

「子どもたちの気遣い」という題でした。

もう、これだけで娘の言わんとすることが分かるのです。

お茶の間で楽しそうにテレビを見ているカツオ・ワカメ・タラちゃん。

そこに波平さん乱入!

「トランプでもするか!」

ババ抜きをするのですが、最後カツオが波平さんのババをわざとに引いて終わるのです。

波平さんの性格を知り尽くしているカツオです。

「お前たちもまだまだだな~」って上機嫌の波平さん。

一人で大笑いしました・・・

 

日々の私の姿でした。

坊守がいるときには息子のしんどさも軽減されます。

しかし、坊守が出張すると姉なき今、息子が気を遣って下さっていたのです。

朝はパンを焼いて下さり、夜にはコーヒーを入れて下さる・・・

すいません・・・波平さんになっていました。

 

娘が電話で教えてくださるのです。

アウストラロピテクスは、肩を寄り添うように家族で歩いていたそうです。

大きい足痕も小さい足痕も寄り添い、並ぶように続くのだそうです。

それに比べウチはというと、坊守と娘と息子が私を引きずっているのだとか・・・

全くその通りです。

これからは、私も一生懸命着いて行きますから、これからもお願いします!


寺子屋のはなし

2011年05月19日 17時21分04秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

さあさあ、今日も放課後にかわいい子どもたちが遊びに来てくれました。
…というより、
「宿題してもいいですか~!?」

本堂に机をならべて、
ホワイトボードも出して、
漢字のスキル、算数のドリルをそれぞれに広げて、



あらあら、おしゃべりも絶え間がありませんよ~!!
(学校の先生の恋バナまでとびだします!)

鉛筆も動かしてくださ~い!!

いつの間にか、ホワイトボードにはアンパンマンの顔が…

まあ、いいでしょう!
寺子屋ですもんね!

がんばるいい子に、今日のおやつは…

フルーツパフェにしましょうね!



山ほどの宿題(子どもたちの話によると、教科書が分厚くなったからだそうです)がぜーんぶ終わったら…

おにごっこ!…なんですって!

がんばります!!もちろん今日もホンキです!


宿題をして、おやつをいただいて、おにごっこをして、ピアノをひいて、お絵かきをして・・・

どうです?本日の力作です!


あそびおわって、さようならの時間です。
お片づけをして、並んで座って、声を揃えて、
「せ~の~!!ほとけさま、あそばせてくれて、ありがとうございました!さようなら!」
「はい、またおいで~」
「あ~、先生の声じゃ~ん」
「ちがうよ!ほとけさまの声よ!」
「え~!!」
きゃはははは~!!


「鐘ついて帰ろう!」
「一回ずつ、いいですか~」
「どうぞ、遠くまで聞こえるように元気よくついてね~」

ご~ん、ご~ん、ご~ん、ご~ん…

子どもたちの笑い声と
お寺の鐘の音

いい風景だなぁ…と、つくづく嬉しく思いました。

ねえ、阿弥陀さま!!


トイレ友だちのはなし

2011年05月19日 15時18分54秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

先日の≪世界仏教婦人会大会≫はたいへん盛会で意義深いご縁でした。

日本国内、カナダ、北米、南米、ハワイ・・・約4000人の人々が、お念仏につながってこのご縁に参加されました。

お念仏のみ教えは、困難な時代時代を生き抜くちからになってくださるのだということを、各開教区の方の体験発表から教えていただきました。

 

さて・・・ところで・・・

4000人の女性が一堂に会すのですから、休憩時間のお手洗いは大変です。

大きな会場ですので広いお手洗いが何箇所もあるのですが、それでもどこも長蛇の列です。

その列に並びながら、待つ時間が退屈なのでご近所同士のお話が始まります。

もちろんみなさん初対面。

「どちらからこられたのですか?」

大阪、滋賀、福岡、新潟、北海道、愛媛・・・

まあ、日本も広く、年代もバラバラです。

お国自慢も交えながら、たのしいお話で盛り上がります。

やっぱり、お念仏でつながった≪御同朋(おみのりのともだち)≫ですね。

何でもない会話の中にも、仏教のエッセンスが混じります。

 

「はじめてのような気がしませんね」

「こんなところで、お友だちになれるなんてね」(笑)

「やっぱり、同じ痛み(早くトイレに行きたいよ~という・・・)を共有してるからですかねえ。」

「そうそう、それそれ!」(笑)

「でも、順番は譲れんよねぇ」

「それが煩悩・・・ですね」

「あっ、やっと私の番だわ、お先に~」

「は~い、ごゆっくり~!?」(笑)

 

これも、仏教婦人会ならではのご縁でしょうか!

やっぱり≪出遇い≫ってすてきですね!

 

 

 


西の空と東の空のはなし

2011年05月19日 08時42分36秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
夜明け前、西へ伸びる高速道路を走っていました。


フロントガラスには、夜の間ずっと一緒に走ってくれたまあるいお月さまが、西の山の端に帰っていきます。

大きく、大きく、手を振るようにして…




同じ頃、サイドミラーには、東の山の端から徐々に色づき始める空のグラデーションが映っていました。
刻々と東の空の色が変わってゆき、お日さまが昇ってきます。

高く、高く、手を伸ばすようにして…




西の空と、東の空と…

「またね」と、「おはよう」と…

この美しい世界で、大きな願いの中に生かされていることに感謝します。