伝えるべきものがある・・・
映画「イギリス国王のスピーチ」をご存知ですか?
すいません、私は全く知らず、今日の新聞の投稿で知ったことです。
話の内容から一度見てみたい映画です。
この映画の主人公は第二次世界大戦直前のイギリス国王ジョージ6世(エリザベス女王の父)の物語だそうです。
彼は吃音に苦しみ演説は恐怖だったとか・・・
この吃音克服のために言語療法士と歩まれる、そんな話なのだとか・・・
もの凄く興味があります、どうやって克服していくのでしょうか?
辛かったと思います・・・国民の前でのスピーチ。
本当によく分かります。
吃音である私も辛いですもん。
ベラベラ喋れる人を羨ましく思うほどです。
一番酷かった小学生時代・・・
読みが当たる度に純情な少年の心は傷ついていきました。
「なんで当てるの!読めないの分かってるじゃん!どこまで笑いものにするのか!」って、
最初の言葉が出るまで、いや、詰まる言葉を自分が聞きながら、思っていた・・・悔しかったな~
私には言語療法士はいません。
でも、阿弥陀さまがいてくださいました。
幼き少年の心の中には、「阿弥陀さま、どうぞ治して下さい。辛いんです、悔しいんです、恥かしいんです・・・」
そんな気持ちを持ちながらのお勤めだったのでしょう・・・
一人で座る本堂には誰もいません、立ち向かうは優しいお顔の阿弥陀さま・・・
「こ、こ、こ、こ、こ・う・げ・んぎぎ・・・」
どんだけ詰まろうとも恥かしくはありません、でも、やっぱり悔しくて・・・
毎日続けたな~・・・治したくて!
阿弥陀さまは、病気を治して下さる仏さまではありません。
少年の私の行為は真宗の教義からは外れたものになっていたのでしょう・・・
でも、この行為を誰が咎めることができるのでしょう・・・「そんなことをしてはダメだ!」って。
あの時の思いの中に「仏恩報謝」なんてものがある訳はないのです、
あるのは、辛さ・悔しさ・恥かしさ・・・「なんとかしてください、仏さま・・・」
その思いの中で「讃仏偈」を称えていました。
ご縁いただいて、後で気付くのです・・・
あの時、一緒に泣いていてくれたんですね・・・
一緒に・・・
未だに詰まります。
もの凄く辛いですけど、「このことお伝えしなくては・・・!」って思いで座らせていただいています。
一緒にいてくれるって、温かいですよね!
だから、安心して病んでいける・・・
阿弥陀さま・・・ありがとう。