月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

純粋声援

2011年05月29日 20時05分53秒 | 仏々相念(住職日記)

きれいだよな・・・

 

この度でのご法話をお聴聞させていただきながら4才の娘さんのお姿をお話しくだされる。

ウチもそんな時があったのかな~って思うのです。

「あっ」っという間・・・

 

家に出たムカデを退治するのに殺虫剤でシューっとするご講師。

その隣りでジーッと見ていた4才の娘さんは、「虫さん、ガンバレ!虫さん、ガンバレ!」って声援されたとか・・・

笑わせていただきながらも純粋な子どもの心の綺麗さみたいなものを思わせていただいたことです。

 

お父さんの行為がどういう行為なのか理解できなくても、弱っている、苦しんでいる虫さんの姿は分かるのでしょう・・・

その純粋な声を聞きながら退治しなければならないお父さんを案じたことです。

 

私にもこんな純な気持ちを持っている頃があったのでしょうか・・・

すれば、いつからムカデやゴキブリ・ゲジゲジ・・・と退治しなければならなくなったのでしょうか・・・

そりゃあ、親がする姿を見ていたのかもしれません。

「なんで・・・?」って尋ねると「人間に害するから!」って明確な答えをいただいたのかもしれません・・・

そしてまた、自分もそうやって子どもに伝えたのかもしれません。

でないと、ムカデが現れて「帰ってきたウルトラマン」に出てくる怪獣と混同して遊ぼうとされても困るし・・・

痛いと泣く子どもを思うと鬼にもなるのですね。

もっと言うと痛いと泣く子どもを見る自分が辛いのでしょう・・・

 

平気で退治しています。

急ぎ急ぎ蠅たたきを手に「ドリャ~!」って掛け声までかけて・・・

退治すれば「暴れん坊将軍」顔負けの見えを切り、逃がしてしまうと悪役もびっくりの捨て台詞「チッ」・・・

もはや僧侶とは名ばかりのオゾマシイ姿を引っさげておることです。

 

せめて「虫さん、ゴメンね」ぐらいの気持ちでいたいですね・・・

いつまで保てるやら・・・

 

蚊の季節ですね・・・


喜色満面

2011年05月29日 19時08分09秒 | 仏々相念(住職日記)

おめえの顔でも・・・

 

永代経法要のご縁をお勤めさせていただきました。

台風の影響でず~っと雨・・・

今日においては台風が一番接近する時間帯でしたので案じていましたが、温帯低気圧に変わり酷くなくて安心したことです。

そんななかでも参ってくださる方々がおられます。

お聴聞は自らを見つめさせていただくひと時であって人数ではないとはいえ、やっぱり一人でも多くお参りくだされば嬉しいことです。

 

法要が終わり参ってくださった総代さんとお茶をいただきました。

遠方から来てくださるのですが、

「おじさん、よう来てもろうて・・・」

「そうぞ、この雨が降るのにどうしようかと思ったが、おめえの顔を見に来たんぞ・・・」

「おじさん、嬉しいよ!オレもおじさんの顔見たいよ!もう法要、って声を聞いたら来んといけんようになったね!」

「そうぞ、おめえが住職になるまでは参ることもなかったが来んといけんようになったの~」

ワッハッハッハッハ・・・

法要の緊張も取れ肩の力も抜けるようです。

 

80も越えている人生の大先輩です。

なんら気取ることもなく、ザックバランに笑い会える・・・

いいですよね、こんな関係。

勿論、親しき仲にも礼儀ありです。

そこはバシッと決めながらも肩を擦りあえる、冗談を言い合える・・・

 

人間、しんどいこと重ねてきて成長させていただくってことは、ドンと受け止める度量の大きさみたいなものなのでしょうか・・・

呼び方がどうとか、態度がどうとか・・・細々いっていてもつまらないでしょう。

 

ドンと受け止めてみたら・・・

一緒に笑ってみたら・・・

すれば若い方々も変わるかもしれませんね。

 

和やかなひと時をいただきました。