月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

久々献血

2013年01月15日 21時25分00秒 | 仏々相念(住職日記)

お元気でおられましたか・・・

 

坊守が徳島常例から帰り温かく賑やかな日常が戻りました。

坊守が留守の間、息子とボソボソ言いながら何とか乗り越えます。

そんな数日が過ぎるものですから賑やかさ尚更です。

 

パッと空く時間・・・

「久しぶりに献血行こうと思うんだけどドライブ行かん?」

二つ返事で同行してくれます。

この時間の愛しさ・・・

 

いつものように子どもたちの話で始終するのですが、

この度は布教先でのことも聞かせていただいたことです。

願生っているんだな~って思います。

有難い、有難いの連発。

御育てをいただき勿体ないことです。

 

ふっと無言の時が流れたかと思い横を見ると、

疲れが出るのでしょうね、気持ち良さそうに眠っています。

有難いひと時をいただきつつもやっぱり気が張りつめているんでしょうね。

 

起こさんように・・・

起こさんように・・・

心地いい排気音をBGMに気持ち良く走ります、コイツ。

 

「お元気でおられましたか?」って椅子に座るなり声をかけてくださいました。

どうも献血に行く時は火曜日が多いようで担当医師とも顔見知りになっています。

ちょっと年配の女医さんです。

何度か前の時に問診票をご覧になられコイツが僧侶であることを知って下さっています。

 

血圧を測定しながら仰るのです、

「ふわっとお線香の薫りがしますね・・・」ってもの凄く優しいお顔で・・・

時計のベルトに浸み込んでいるのでしょう、

「ありがとうございます」ってその優しいお顔にお礼を申させていただいたことです。

 

「丁度昨日、母の命日でした。

お墓参りをさせていただいたのですが、

亡くなったときはもの凄く悲しくて沢山泣いたのに、

不思議ですね、時間が経つと自分自身が穏やかになっていることに気付きます。」

「そうですか・・・」

こんなコイツにそんなことまで話してくださり恐縮することです。

 

忙しい日常が悲しさを癒してくださり、ふ~っとあなたが寄り添っていてくれたことに気付くのでしょうか・・・

話されるお医者さんの微笑みのなんと優しいことか・・・

 

「血圧もいいですね、これを保たれるように気を付けて下さい!」

「ありがとうございま~す!」

 

採血するにも至れり尽くせり。

「手が冷たいですね」ってカイロ等で温めてくださり、

「何かお飲み物は・・・」等々。

お陰で一時間近くの時間、ウトウト気持ち良く休ませていただいたことです。

 

「さあ、帰ろうか・・・」

西日を正面に受けながら2時間ほどの距離を帰ります。

勿論、コイツの大切な人は帰りも横でウトウト,ウトウト・・・

 

これでいいのだ・・・

これがいいのだ!