飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

四川大地震の原因は三峡ダム?――「人為的に地震を起こす方法」5つ!!

2008-06-12 10:47:11 | ニュース

地震が、ともかく人為的要因に因るという
見識は重要である。!!!
そのメカニズムは定かではないが、
山本先生の水誘導の水素核融合説は
にわかに信憑性を帯びてくる......。!!

 
ヤマトさんのブログ『NEW WORLD ORDER (新世界秩序 )』にも転載されているが、敢えて元記事から引用転載させていただいた。理由がある。写真を拡大したいためである。

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<山本 寛先生の地震のメカニズム

【転載開始】四川大地震の原因は三峡ダム?――「人為的に地震を起こす方法」5つ(3)

2008年6月11日

Alexis Madrigal<クリックすると写真が拡大する>

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Image:『Oil Field Review(PDFファイル)』より。黄色は「ダムが原因」、赤は「原油やガスの採掘が原因」、紫は「鉱物の採掘が原因」

映画『スーパーマン』のシリーズ第1作で、悪役のレックス・ルーサーは、サンアンドレアス断層で核兵器をいくつか爆発させ、カリフォルニアを分断する巨大地震を引き起こそうと企んでいた。

レックスはどうかしている、そんな企みが成功するはずがない、と地質学者は言うだろう。しかし、本気で地震を起こすつもりだったのなら、それを実行できる方法はいくつかあった。(一部の二酸化炭素貯留方法を参考にして、)何らかの液体を地球の地殻深くへ注入するか、もしくは、山から数十万トンの石炭を運び出しさえすればよかったのだ。

コロンビア大学『ラモント・ドハティー地球科学研究所』で地質災害を研究するChristian Klose氏は、「以前は人間の活動がそこまで大きな影響を持つなど考えられなかったが、あり得ることだ」と話す。

実際、人間が原因の地震は、極悪人の手を借りるまでもなく発生することがわかっている。それどころか、非常にありふれた出来事だという。Klose氏は、イギリスで記録された地震の約25%が人間によって引き起こされたものだと推測している。

人間が原因の地震は大半が小さなもので、地質学者が用いる震度にして4に満たない[注:日本で使われている震度階級は、海外では使われていない。欧州ではEMSという12段階の震度が使われている。]。

こうした窓が揺れる程度の地震は、自然の断層に沿って発生するものではなく、石炭やカリを大量に採掘するといった、人間の活動なしには起こらなかったものだ。こうした地震はたとえば、2007年にユタ州クランドール・キャニオンの炭坑で6人の死者を出した落盤事故のように、鉱山の天盤が崩壊したときなどに起こる。

しかし人間の活動の中には、自然の断層に沿ってはるかに大規模な地震を引き起こし得るものもある。人間は、巨大な機械の力を借りて、地球の地殻内の 応力パターンを変化させるほどの質量を移動させられるためだ。そうなれば、百万年ものあいだ地震を起こしていなかった断層でも、突然地震が発生する可能性 がある。

Klose氏は、オーストラリアで初めて死者を出した、1989年のニューカッスル地震はそのようにして起こったと主張している。[ニューカッスル地震は、マグニチュード5.6、死者13人。ABCニュースの記事によると、Klose氏は、炭鉱の採掘とそれに伴う大量の地下水の喪失がニューカッスル地下の断層に刺激を与えたことで地震が起きたと述べている]。

そこでワイアードでは、人為的な地震が発生する主な原因を5つ、以下にご紹介する。レックス・ルーサーをはじめとする極悪人の皆さんに敬意を表して 申し上げるが、その中に核爆発は入っていない。人為的な地震を引き起こそうとする場合、瞬間的な爆発を起こすより、質量を変動させた方が効果的であること が判明している。

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フーバー・ダム
Photo Credit: flickr/wili hybrid

その1:ダムの建設

水は空気より重いため、ダムの谷に水が満ちると、水の下の地殻にかかる応力に大きな変化が生じる。たとえば、[米国の巨大ダムである] フーバー・ダムの周辺では、[ダム湖である]ミード湖に水が入って以来、何百回も地震が発生している。

アラスカ大学の地震学者Larry Gedney氏はこれについて、「(ダムの水位が)1939年に最高の約145メートルに到達して以後、水位の変化に直接反応する形で、地震活動のレベル も上下している。最大のものでもマグニチュード5前後であり、特に大きな被害をもたらした地震はこれまでないものの、この地域ではそれまで地震活動は記録 されていなかった」と説明している。

ダムが原因で起きた地震の例はほかにも多数あり、Klose氏の研究によると、人為的な地震の約3分の1が貯水池建設によるものと考えられるという。

こうしたことから、先ごろ中国を襲った大地震は三峡ダムへの貯水が原因ではないかとの懸念が浮上しているが、これについては今のところ確定的な証拠は得られていない。

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ロッキーマウンテン兵器工場

Photo Credit: 米国議会図書館

その2:地中への液体注入

米国陸軍は1961年、ナパームの製造その他で生じる有毒廃棄物を処理する最善の方法は、ロッキー山脈に深さ3700メートルほどの井戸を掘り、廃液を地球の地殻内に注入するやり方だと考えた

[ロッキーマウンテン兵器工場では、ナパームやサリン、VXガスなど大量の軍用化学兵器を製造していたほか、米国最大の化学兵器貯蔵施設でもあり、全米の化学兵器を廃棄する設備として利用された。]

1962年から1966年にかけて、陸軍は約6億2500万リットルの有毒廃棄物を、地球に開けられたこの穴へ注ぎ込んだ。しかし残念ながら、この注入作業を原因とすると見られる地震が周辺地域に頻発し、陸軍は廃棄を停止した。[1962年の春頃から、1カ月に数十回から多いときで60回以上も地震が頻発したデンバー地震のこと。ロッキーマウンテン兵器工場での廃液注入が原因という説は、はじめ否定されたが、注入を止めたら地震は起きなくなったという。]

地震学者のDave Wolny氏はこれについて「深い井戸への注入は、その下の岩盤にかかる応力を変化させることになり、どこかの時点でその応力を解放するために地震が発生する」と説明している

コロンビア大学のKlose氏は、二酸化炭素貯留―― 石炭を燃料とする発電所で回収し圧縮した二酸化炭素を、地下の貯留場所へ注入する方法――も地震を引き起こす可能性があり、さらに悪いことに、場所が人口 の密集した地域に近いことを懸念している。「残念ながら、石炭を燃料とする発電所は都市部の近くにある」とKlose氏は言う。

[地球環境産業技術研究機構の資料(PDF)によると、新潟県長岡市では、二酸化炭素を地下に圧入する試験が行なわれていた。平成16年10月に中越地震が起こったときまでに8950トンを圧入。安全が確認されたとして12月に圧入を再開。1月には貯留量1万トンが達成されたとして試験が終了した。]

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ドイツ、エルスドルフの炭鉱(広さ5キロメートル×7キロメートル)
Photo Credit: flickr/davipt

その3:大量の石炭採掘

米国では電力の半分以上を石炭が生み出しており、中国では石炭の占める割合がさらに大きい。これは今現在、化石燃料を地球からせっせと掘り出している炭鉱が多数存在することを意味している。

2006年だけで、合計61億9500万トンの石炭が採掘された。また、炭鉱では石炭と一緒に水をくみ出すことが多く、場合によると、石炭の何十倍もの水がくみ上げられる。両方合わせると、その地域では大きな質量が変動することになる。

大規模な質量変動はその地域の地震応力を変化させ、それによって地震が起こる可能性に影響を与える。Klose氏の研究は、記録に残っている「人間が原因の地震」の50%以上が、採掘によるものであることを示唆している。

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油井やぐら
Photo Credit: flickr/Pay No Mind

その4:原油や天然ガスの採取

[Klose氏によると、]「人間が原因で起きた地震」のうち最大のもののうち3件は、ウズベキスタン共和国にあるガズリ天然ガス田の近辺で起きている。

液体のくみ出しと注入が、地域の地殻活動を変化させたのだ。3件の地震[はいずれもマグニチュード6.8以上で、]最大のものはマグニチュード7.3と記録されている。

ロシアの研究チームが行なった大規模な分析(PDFファイル)に よると、「炭化水素の採取と地震活動との関連性についてはほとんど疑いの余地はないが、厳密にどの程度関連があるのかはまだわかっていない」という。研究 チームは、地殻活動がすでに活発な地域では、原油や天然ガスの採取が強い地震の引き金になる可能性があると警告している。

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台北101
Photo Credit: flickr/orange tuesday

その5:世界最大級の建築物を作る

ある地質学者が2005年、当時世界一の高層建築物だった『台北101』(台北国際金融センター)について、重量70万トンを超すこの建築物が、それまで長期間活動を休止していた台湾の断層に地震を引き起こしていると主張した(日本語版記事)。[台北101は地上101階、地下5階からなる建物。高さは508メートル。]

Klose氏は、台北101が実際に地震を引き起こしたとの意見には懐疑的だが、建築物が地震の原因になる可能性はゼロではないと述べている。ただそのためには、建造物の重量は台北101よりずっと大きく、現在建設中ながらすでに世界一の高層建築物となっている『ブルジュ・ドバイ』をもはるかにしのぐ必要があるという。

ひょっとすると、ここにはまだ悪者が陰謀をめぐらせる余地が残っているかもしれない。世界一重たい建築物を、[カリフォルニア州]サンバーナー ディーノの荒野にでもこっそり建設し、ゆっくりとしかし確実にカリフォルニア州の危うい断層系に負荷をかけていくのだ。建築関連の情報サイト 『Bldgblog』のGeoff Manaugh氏はこれを「地殻戦争」と呼んでいる。

だがありがたいことに、そんなことはたぶん起こらないだろう。

[日本語版:ガリレオ-緒方 亮/高橋朋子]

WIRED NEWS 原文(English) 【転載終了】

 


死亡したと思われていた女性、生命維持装置を外してから10分後に蘇生!!

2008-06-11 23:00:31 | ニュース

生と死は、なんと紙一重の世界......。
ある時は、あっけなく死に、ある時は奇跡的に蘇生する。!!
その違いは、何の差に因るのであろうか....!

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 PCのキーが重い。何故か。秋葉原の闇、凶行の影響だろうか。それもある。そして、それに対するかしましい反響にも因る。

 反響には大きく2つある。囂々(ごうごう)たる非難の嵐である。当然である。もう一つは、何故という懐疑のうめきである。さらに、もう一つ挙げるとすれば、数は少ないが、突き放した空疎な世事論である。
 一歩間違えば、誰をも引き込む闇の怖れに対する共感は少ない。特殊な事件でありながら、特別ではない。闇の回路がそのとどまると事をやめると、その暴流に流される懼れが、実は誰にもあるのである。

 『後悔先に立たず!』。加藤智大容疑者は、留置所でほぞを噛んでいると信ずる。しかし、後悔は先に立たないのである。心の中の闇、恨み、妬みが外界の諸現象と反応し、キレやすい短絡思考で発火し、暴発した。暴走し、暴流を始めた。頑固で強情な性格が、ほんの片隅にあった『やばい気質』に気づく良心を追いやった。己心の魔が暴流したケースである。

 己心の魔は、誰にもある。良心も誰にもある。その狭間を心の指針は行き来する。魔に棹さすと、誰でも悪魔となる。残念ながら、彼はその魔に魅入られたかのように暴走したのである。哀れとしか言いようがない。その時、周りが見えなくなり、自分以外の人も、人生も、苦しみも悲しみも見えなくなっていたのだ。今も見えていないかも知れない。暴流がやがて止み、見えるようになる。その時、彼の真の苦しみが始まる。

 被害に遭われた方の理不尽な無念の思いには、慰めようがない。されど哀れを誘うのは容疑者の方である。彼は背負いきれない罪を犯した。悪魔になりきるというのなら、その度胸もよしや。そうではあるまい。

 彼の行動を見て、心の闇に病む諸君、 もしも、そういう者がいたならばの話であるが、大胆な行動とそれと競ってはならない。闇に魅入られて最も大きく傷つくのは、その者自身である。その害される人々も当然、大きく苦しむこととなるが、心の王国を失うのは、間違いなく加害者の方である。

 それにしても、梅雨空のように鬱陶(うっとう)しくも、哀しい事件である。

 
2008年6月8日

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投稿者:朝日新聞社航空センター

8日午後0時30分すぎ、東京・秋葉原の路上で、男が通行人らに刃物で次々切りつけた。7人が死亡、10人が負傷した。


【転載開始】2008年05月28日 12時05分01秒 ギガジンより

死亡したと思われていた女性、生命維持装置を外してから10分後に蘇生

ウエストバージニア州の病院で、心臓が3度停止し、脳波も17時間にわたって停止したために死亡したと思われていた女性が、生命維持装置を外されてから 10分後に息を吹き返したそうです。何か後遺症でも残りそうなものですが、奇跡的になんの影響もなく、間もなく女性は完治するそうです。

詳細は以下の通り。

ABC News: Nearly Dead, Woman Comes Back to Life

Velma Thomasさんは心臓発作の兆候を感じたので、病院に救急車で搬送されました。彼女は心臓が3回停止し、脳波が17時間にわたって停止しました。医者は Velmaさんの命を助けるため、低体温症を発症させてまで体温を下げて脳に刺激を与えるなどありとあらゆる手を尽くしたのですが残念ながら蘇生には至り ませんでした。Velmaさんの人工呼吸器は外され、家族はVelmaさんに別れをつげて葬式の準備をするために家に帰りました。

ところが、メディカルスタッフがVelmaさんの呼吸器を外してから10分後、看護士が管を取り除こうとしたときにVelmaさんが目ざめたそうです。最 初に彼女の腕が動いたとき、みんなこれは反射か何かだと思ったそうですが、やがてVelmaさんは腕や足を動かし、せき込んでしゃべり始めたとのこと。

別れを告げたときは心拍がなかったから、もうダメかと思ったと息子のTimさんは語っています。Velmaさんは臓器影響を申し出ていたため、呼吸器が外されるのが遅かったそうで、ドナーカードを持っていたことが命を救う結果になったと考えられています。

医者はVelmaさんがほぼ死んだも同然の状態から蘇生したことをまさに奇跡だと言っています。


植草教授ブログ転載第2弾!!

2008-06-10 10:51:06 | ニュース

植草教授ブログ転載第2弾!!

「アサヒ芸能」名誉毀損訴訟での勝訴確定! 

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 真実は2つとない。これは公理である。良識のある者であれば、それ以上の説明を必要としない。

 問題は、刑事事件である。氏の刑事事件は、嵌められて始まった。それだけにやっかいである。嵌めるには決意がある。準備がある。そして、当然、仕組みを整えて臨んでくる。その仕組みが、警察、検察、裁判所に及ぶとなれば、それに立ち向かうことは困難を極める。

 何度か書いてきたけれども、今や、警察、検察、そして裁判所も『』が見受けられる。一線の多数は、職務に誠実であろうけれども、カルトあるいは謀略的な仕組みがないとは言えない。その一部が繋がると何とでもなる。

 その意味で、不断の戦いを余儀なくされる。意図した嵌めごとと、仕組まれた陰謀には断固とした戦いを挑まなければならない。負けるか勝つかは、時の運。しかし、長い時には真実は明らかになる。その時、何をもって戦いに挑んだかは、後世に勇気と正義の種子を残すことになる。決して、無駄にはならない。
 

【転載開始】

2008年6月 8日 (日)

「アサヒ芸能」名誉毀損訴訟での勝訴確定

(前略)

5月21日に東京地方裁判所民事第34部が下した「徳間書店に対する名誉毀損損害賠償請求訴訟の判決」に対して、徳間書店は控訴期限の6月4日までに控訴の申し立てをしなかったことにより、上記判決は確定した。

 

こ の訴訟は被告である株式会社徳間書店が、同社が発行する週刊誌「アサヒ芸能」に2004年から2006年にかけての期間に3回にわたり、事実無根の虚偽の 内容の記事を公表したことについて、徳間書店がこの不法行為により私の名誉を著しく傷つけたことに対して損害賠償を求めて提訴したものである。その訴訟に 対する判決が5月21日に下された。このことはすでに5月22日付記事で記述した通りである。

(クリックすると拡大する)

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判決は私が問題とした「アサヒ芸能」の問題記述部分のすべてについて、原告の名誉を毀損し、かつ、虚偽の事実を摘示するものであるとした。

 

具体的に問題としたのは、「アサヒ芸能」2004年4月29日号、2006年10月12日号および2006年12月21日号における、「現役女子高生が怒りの被害激白!「植草教授にのぞかれて1万円で示談にされた」」、「野村総研時代に「ワイセツ余罪」モミ消した!」などの見出しの下で記述された事実無根の内容の記事である。

 

 

判決が私の主張を全面的に認めたことは評価できるが、多くのメディアが事実無根の虚偽の情報を流布して大規模な印象操作が繰り広げられたことによるダメージは計り知れない。

 

松本サリン事件で悪質な報道被害に遭遇した河野善行氏は著書『「疑惑」は晴れようとも』(文春文庫)のなかで次のように指摘している。

 

「こ の国のマスコミは冷静さに欠けているような気がする。(中略)あえて、極論を云えば、それが嘘でも本当でもかまわない、自らに責任が及ばない限り虚実を織 り交ぜてひたすらおもしろければそれでいい、そういう価値観がマスコミ業界の根底にあるのではないかとすら思えてくる。」(241ページ)

 

 

私 の事件の場合、マスメディアが一斉に真偽の定かでない警察情報を土石流のように氾濫させた。現在係争中の訴訟、および和解あるいは判決で私の主張が認めら れた事案では、すべて、警察情報が情報源であったと被告は陳述している。被告らが警察情報を実際に入手したのかどうかは確認できていないが、その情報その ものが虚偽であったことははっきりした。

 

 

大規模な情報操作、イメージ操作が行われたこととの関連では、2006年9月14日、15日にエース証券コーポレートファイナンス部長(現職)の山口正洋氏が、同氏のブログに事実無根のねつ造記事を掲載して、私が有罪であるとの印象操作を行ったことの意味は極めて重大である。9月13日夜の事件に対して、山口氏のねつ造記事掲載はあまりにも迅速で巧妙である印象が強い。

 

テレビ番組では宮崎哲哉氏、大谷昭宏氏、橋下徹氏などのコメンテーターが激しい人権侵害のコメントを容赦なく発した。放送作家のテリー伊藤氏が執拗に私に対する攻撃を展開し続けたことも特筆に値する。大がかりな情報操作の真相、深層が明らかにされなければならない。

 

 

私は当初から自分の知るすべてをありのままに供述し続けた。しかし、警察は私の供述を歪曲し、またねつ造してマスメディアに提供し、マスメディアはその情報を警察の広報機関であるかのごとく、真偽を確認しないままに報道し続けた。

 

さらに、特筆しなければならないことは、私の側の重大な事実提供に対して、マスメディアが示し合わせたように完全無視を貫いたことである。地裁公判においては、私の無実を完全に証明する証人が法廷で決定的証言を した。証言が十分に信用できるものであったことは、実際に証言を聞いた人が明らかにしてくれている。ところが、メディアはこの決定的な証人証言をほとんど 報道しなかった。一部報道した機関は、その内容を歪曲し、決定的証言であるとの印象を強引に否定しようとするものだった。

 

 

河野義行氏は前掲の著書のなかで以下のようにも記述している。

 

「私の場合は、ほとんどのマスコミが警察情報に乗って私を犯人扱いしたわけだが、こうした警察情報は正式に発表されたものではなく全てリークという形でなされたものだ。警察の幹部や捜査員が、内々に捜査情報を特定のマスコミに流すというやり方だった。

 

 警 察にとっては正式発表ではないから責任をとらずに済む。一方のマスコミは自社だけのスクープにつながるという理由から、リーク情報を競って取り合うことに なる。それが事実なのかどうかという主体的な検証もなく、「警察はこう見ている」というだけで記事にしてしまう。それが間違っていたとしても、警察が判断 していたことだから自分たちに責任はないと逃げてしまう。

 

 原点に立ち戻って考えると、警察が捜査情報で公表できないものがあるのは当然だが、リークするなら責任をもって公表すべきだろうし、マスコミも公表させる努力をすべきだろう。しかしマスコミはそうした努力を放棄しているように思える。

 

 厳密に考えれば、警察官の個々が職務の中で得た情報を漏らすのは公務法違反にもなりかねない。しかも国民の税金で成り立っている公僕が、相手を選別し情報を操作して流している。どうしてマスコミはこうしたことを異常と思い、問題にしないのだろうか。

 

 結 局、警察、マスコミの双方が損得計算をし、利害が一致しているからこうしたもたれ合い、馴れ合いのシステムがいつまでも続くことになる。たまに一人の人間 を殺人犯扱いするような人権侵害を犯しても、損害の天秤にかければなお、こうしたシステムは自分たちにとって有益だとマスコミは考えているように思えてし まう。だとすれば、マスコミが常に唱える「社会的使命」「社会正義のために」「社会の木鐸」といった自らの役割は、実に虚しいものになってしまうのではな いか。」(242-243ページ)

 

 

 ねつ造記事をブログに掲載した山口正洋氏を産経新聞は、「政治報道に携わる者が啓蒙(けいもう)を受けるネット上での政治談議のなかの人気サイト、人気ブロガー」と最大級の賛辞を用いて報道した。

 

 毎日新聞は山口氏をアルファブロガーとして、写真入りのインタビュー記事で紹介した。朝日新聞は山口氏が執筆する「ぐっちーさん ここだけの話」の連載記事を「AERA」誌に掲載している。

 

これらのメディアは、山口氏が訴えた福島中央テレビアナウンサーによるコラム記事盗用疑惑を大きく報道し、山口氏のコメントを掲載し、福島中央テレビならびにアナウンサーに責任をとらせている。

 

したがって、これらのメディア各社は、山口氏が、私が巻き込まれた重大事案に関連して、ネット上の重大なイメージ操作をねらって創作されたと見られるねつ造記事を掲載した事実について、厳正な調査をしたうえで、適正な報道と対応を示す責務を負っている。毎日新聞社デジタルメディア局の磯野彰彦次長(6月25日に局長に昇格予定)は同氏のブログに事実関係を調査中とのコメントを発表しているが、産経朝日両社はこれまでのところ、対応策を示していない。

 

 

私は私の巻き込まれている冤罪事件の全貌を明らかにしてゆきたいと考えている。巨大な闇と力が横たわっていることは間違いないと思う。マスメディアが政治権力により支配されている現状では、ネット上での情報発信を中核に草の根の運動を展開してゆかなければならないと思う。

 

幸 いなことに、ネット社会には多くの心ある市民が多数存在している。微力の私の声を確実に正しく伝えてくれる人々が少なからず存在する。明治維新は人口 3000万人の時代の3000人が成し遂げた事業であると伝えられている。人口1億人の時代の1万人の志ある有為の者は、社会を変革する力を秘めていると 私は信じている。不正義、不正は最後には裁かれるときが来るはずである。ネット上の心ある人々の純粋な声は私に大いなる力を与えてくれている。【転載終了】


酒鬼薔薇(サカキバラ)事件や、無差別殺人の深層!!

2008-06-09 20:33:00 | 日本

酒鬼薔薇(サカキバラ)事件や、無差別殺人の深層!!

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 思うに、人間の深い闇を覗く思いがする。しかし、何故、そのような闇の所業を行うに至ったか、と考えると、とうてい解答は見えない。犯人とて、その理由を見いだすことは容易でなかろう。そして、視よ、成し遂げた後の犯人の憔悴しきった哀れな脱力感を.....。闇そのものがそれを必要とし、彼らを駆り立てたのである。

 闇は光を嫌う。光があれば、避けるか、さもなくば光そのものの抹殺を願う。その為に、闇の増殖を意図する。闇とは、不幸であり、不幸と思う心である。光とは輝きであり、命を謳歌する心である。命とは光そのものである。

 光によらぬ命は存在しないと同じく、闇は光によって相対化される現象である。闇をも光に依らずしてその存在はあり得ない。にもかかわらず、闇を粋がるのは闇の特徴。闇を誇る病み、あたかも闇が個性を主張する自己顕示性、丁度、病人が病状を誇張するかのごときである。その原動力が、光によるものであるにもかかわらず、己の闇が恰も原動力であるかのごとく錯覚をする。そして、より多くの闇の拡大生産を願う。

 それは、所詮無理・無謀な思い違いであるにもかかわらず、そう思いこんでしまっている。そこに付け入るものがあるとひとたまりもない。そして、その付け入ったものは囁きかける。『そうだ、汝こそ偉大なる闇の勇者である。善などない。闇こそ全ての全てである。闇を広げよ。その先に光はある。汝こそはその最終の光に輝けるものなり』と。
 サタニストが、常に真・善・光を冒涜することが、その儀式であるごとく、日夜そうしていると、その転倒が当たり前の信念となる。理性を失っているのではない。理性でもって闇を信念するようになる。

 

酒鬼薔薇(サカキバラ)事件が闇を増幅するための、『儀式殺人』であるならば、無差別殺人は闇に魅入られた『演舞』であり、『実技試験』である。儀式であるならば、祭司がいる。演舞・試験であるならば、闇のグル(導師)がいる。祭司・導師は姿は見せないが、必ずいる。

 そして、多くは明らかにされないが、『耳元でささやいた』
。その姿は洋として知れない。その正体は、獣へんの王、『狂』という。しかし、実体あるものである。最近はその正体を『電磁波』という科学が担い、助長するテクノロジーが実用化されているとも聞く。

 いずれにしても、昨今の闇のあがきは目に余るものがある。末法の世とはこの事であろうか。

 


石油高騰の謎!!その真相(深層)

2008-06-09 17:34:43 | 日本

石油高騰の『謎』というが、きわめて単純である。!!

石油高騰という賭場を創出して、
富を掠め取る詐欺犯罪、コレが深層の真相だ。!!

温暖化、枯渇説はその尤もらしい詐欺師の口上であり、
バイオ燃料はその演技である。

食料高騰も、
富を掠め取る詐欺犯罪、
食料危機は偽りの理由、
飢餓は結果である。!!

<絵は記事に関係なし! クリックして動画を眺めていると変化する!!?>

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http://hyouhei03.blogzine.jp/photos/uncategorized/2008/06/09/0567524700_3.gif

 下記の記事を、詳細に読むとそれ以外の結論は出ない。その深層をメディアは一切報道しないので、詐欺のドラマは大手を振って進行する。そして、場違いの対策と警告が横行する。その挙げ句、危機感が創出され、最大の詐欺行為、戦争という大量消費に駆り立てる。そのことで、さらに一網打尽に掠め取りが行われ、人口削減が目論みされているかも知れない。

 しかし、よくよく考えてみると、掠め取りはよく分かる。戦争も分かる。事の善し悪しはこの際別にしても、資本主義経済において、戦争は、大量消費の最大のビジネスという観点から、理解できる。人口削減は理解できない。市場が縮小してビジネスとは逆行するからである。
 詐欺(掠め取り)は、その対象者が在ってこそ成り立つ。寄生虫は宿主が無くてはその意味がない。仮に、世界支配をして、その他大勢を奴隷化したとしても、奴隷の総数が多くないと世界支配の意味がない。

 プライムローンでは、住宅供給という商材供給に限度が生じたので、サブプライムローンという消費者金融を始めて、投機経済(賭場)を始めたのではなかったか。それが破綻してので、新たな
投機経済(賭場)を求めて、原油高騰を創出した。併せて、食料高騰という投機経済(賭場)も始めた。挙げ句の果て、二酸化炭素排出権売買の投機経済(賭場)も創出した。その先は何を始めようと言うのか。

 その前に、客が続くのか。カモがいなくては詐欺師も上がったりだ。もう十分にため込んだので、宿主を始末して、こぢんまりとした奴隷制社会という世界支配国家を構築するというのか。そうかも知れない。それが千年王国というのだろうか。

 しかし、さらに、よくよく考えてみると、それが完成すれば、掠め取りと、投機経済=寄生経済はその時終焉する
。今、そのことにうつつを抜かしている人々は、その先、何を渡世とするであろうか。その時、ご用済みで真っ先の削減の対象になるのでは無かろうか。
 何が目的か。New World Orderとは、何が目的か。?考えれば考えるほど分からなくなる。所詮は、パラノイア(偏執狂)の政治目的というものは常人には理解しがたい。

 宇宙は広大である。地球は限りがある。しかし、それでも真に知り尽くし、探り尽くしているわけではない。只、主のように思い上がって、食べ散らかしている行儀の悪いアメーバのごとき人間がのさばっているに過ぎない。

 少々、転載記事は長いが時間が許す方は、どうぞ。

【転載開始】田中宇の国際ニュース解説 2008年5月14日 http://tanakanews.com/

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★石油高騰の謎
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 アメリカ連邦議会上院で、原油市場に対する投機資金の規制を強化する
「石油取引透明化法」(Oil Trading Transparency Act)が検討されている。
法案は、2人の民主党議員が提案している。
http://levin.senate.gov/newsroom/release.cfm?id=297513

 国際石油価格は、アメリカの代表的な原油であるウェスト・テキサス・イン
ターミディエイト原油(WTI)の石油先物の価格で決まる。WTIの先物は、
ニューヨーク商品取引所(NYMEX)に上場しているが、同じ先物商品は、
ロンドンにあるICE(Intercontinental Exchange http://www.theice.com/ )
という企業が運営するネット上の先物取引市場でも取り引きされており、アメ
リカのヘッジファンドや投資銀行は最近、ニューヨークのNYMEXだけでな
く、ロンドンのICEを通じて、さかんにWTI先物を買い、原油価格を高騰
させている。

 NYMEXはアメリカの市場なので、そこでの先物取引は、米政府の商品先
物取引委員会によって監視され、投機的な行為は取り締まられる。だがロンド
ンのICEは、外国の民間企業による相対取引の市場なので、米政府の監視の
枠外にある。投機で原油をつり上げたい米投機筋(ヘッジファンドや投資銀行)
は、ロンドンのICEで先物を売買し、米当局の目を盗んで意図的に原油価格
をつり上げ、ぼろ儲けしており、規制が必要だ、というのが2人の上院議員の
法案提出の理由である。
http://www.allamericanpatriots.com/48747125_senators-levin-and-feinstein-introduce-oil-trading

 米議会上院ではすでに、2006年6月に作られた報告書で「投機資金は
2000年から原油先物相場をつり上げている」「WTIの先物取引の30%
はロンドンICEで取り引きされている」と指摘されていた。しかし、米政府
は上院報告書をほとんど無視し、何の対策もとらなかった。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/06/26/AR2006062601437.html

 この問題を指摘した石油・地政学専門家のウィリアム・エングダールによる
と、現在の国際原油価格のうち最大で60%が、投機筋によるつり上げ効果に
よるものだという。WTIはアメリカ産の石油種であるため、ロンドンのICE
が、WTI先物を自社の市場で取り引きする商品の中に加えるに当たっては、
米当局の認可が必要だったが、ブッシュ政権は2006年1月、この認可を出
している。その後WTIの高騰が激しくなり、同年6月に上院が投機を警告す
る報告書を出したが、米政府は無視した。ブッシュ政権はまるでWTIを高騰
させることを意図したかのように、投機筋にICEという抜け穴を作ってやっ
た、とエングダールは書いている。
http://www.atimes.com/atimes/Global_Economy/JE06Dj07.html

 エングダールの分析が正しいとしたら、現在1バレル120ドルを超えてい
るWTIの価格は、投機を排除すれば、50ドル程度まで下がりうることになる。

 ロンドンのICEでの原油先物取引は、当局の監視外で行われる相対取引が
膨大な額になり、現物市場に悪影響を与えている点で、昨夏以来の金融危機の
原因となったサブプライム住宅ローン債券の市場と似ている。サブプライムの
債券は、現実の住宅ローン債権を、銀行の簿外という当局の監視外の領域で、
相対取引で売買し、取引が昨夏まで急拡大していた。いずれの問題も、当局が
市場規模すら把握できない金融派生商品の「私設市場」での取引が肥大化した
末に起きている。

▼世界多極化策の一環か?

 米議会上院での石油先物規制法案に対し、規制強化を求められている米政府
の商品先物取引委員会は、上院の公聴会で「原油高騰の主因は投機ではない」
「石油相場は、需給に基づく基本線から大きく逸脱していない」と説明した。
上院ではロンドンICEでの取引への監視強化と合わせ、石油先物取引の際の
証拠金比率を引き上げて投機を規制しようとしているが、商品先物取引委員会
は「(投機が上昇の主因ではないのだから)規制強化は思わぬ悪影響をもたら
しかねない」と反対している。
http://www.rotor.com/Default.aspx?tabid=510&newsid905=58689
http://www.financialnews-us.com/?page=ushome&contentid=2350590454

 前出のエングダールの分析を延長するなら、ブッシュ政権は意図的に投機で
石油を高騰させているのだから、大統領の意を受けて動く商品先物取引委員会
が、石油高騰の原因は投機ではないと主張して、議会の規制要求を止めようと
するのは当然だということになる。

 米大手投資銀行のゴールドマンサックスは最近、原油価格は今後2年以内に
1バレル200ドルまで上がるかもしれないとの予測を発表した。同銀行は3
年前、原油が100ドルになる現状を正確に予測していたことで知られ、今回
の200ドル説も重視されている。しかし、原油価格がWTI先物の投機によ
ってつり上げられ、ゴールドマンが投機筋の親玉の一人であると考えるなら、
自作自演の高騰なのだから、予測が当たるのは当然だ。
http://www.ft.com/cms/s/0/70b4ef0a-1b91-11dd-9e58-0000779fd2ac.html

 ゴールドマンは、モルガンやロックフェラーと並ぶ「ニューヨークの大資本
家」だ。彼ら大資本家は、1895年に米連邦政府が財政破綻しかけた際、
JPモルガンを中心に、連邦政府を救済してやって以来、米政府を操る糸を握
り続けている。1913年には連邦準備制度(連銀)が作られたが、連銀設立
のシナリオを描いたのもニューヨークの大資本家である。米政府の外交政策を
事実上決めてきた「外交問題評議会」(CFR)も同様だ。
http://en.wikipedia.org/wiki/J._P._Morgan

 ブッシュ政権がICEという原油投機の「抜け穴」を開け、ニューヨークの
大資本家たちが石油価格をつり上げる、という共同作業の結果、ロシアやサウ
ジアラビア、イラン、ベネズエラなどの産油国の国庫が潤い、これらの国々は
アメリカの覇権に対抗できうるネットワーク(非米同盟)を強化している。以
前の記事( http://tanakanews.com/080427multipole.htm )に、ニューヨー
クの大資本家による「覇権ころがし」としての多極化戦略について書いたが、
大資本家と、その代理人であるブッシュ政権が、石油を意図的に高騰させ、反
米的な産油国の力を増大させて、世界の覇権体制を多極化しようとしている、
と考えられる。

 前回の記事( http://tanakanews.com/080510crisis.htm )で、3月中旬に
米連銀が投資銀行ベアースターンズを救済して以来、ブッシュ政権など多極主
義者による覇権自滅策を阻止すべく、イギリスなど米英中心主義勢力による延
命策が発動しているようだと書いたが、今回の米議会上院での原油先物取引規
制の強化策も、延命策の一環であり、原油価格を引き下げ、ドルの基軸通貨性
や、米経済の不況悪化防止を目指したものとも考えられる。ベアースターンズ
救済策が発表された直後、各種商品相場の平均指数(CRB指標。石油、金属、
穀物など)は急落した(その後、市場最高値に戻った)。
http://www.haaretz.com/hasen/spages/982105.html

▼投機筋と産油国が結託?

 投機を原油高騰の主因とみなす考え方には、反論もある。最大の反論は「相
場を投機でつり上げると、高騰の結果、実需が減り、大量の原油在庫が世界的
に積み上がるはずだが、それは現実に起きていない。だから高騰の主因は投機
ではない」「投機より、中国など新興工業国の石油消費増と、産油国の新油田
開発速度の低下の結果だろう」というものだ。米経済学者ポール・クルーグマ
ンは「原油先物市場に巨額の資金が流入しているのは事実だが、それが価格つ
り上げを引き起こしているとは考えにくい」と書いている。
http://www.iht.com/articles/2008/05/12/opinion/edkrugman.php
http://www.ft.com/cms/s/0/219fcbde-2108-11dd-a0e6-000077b07658.html

 供給者と消費者がそれぞれ無数にいる中で投機が行われれば、確かに時間が
経つと価格の下落が起きる。しかし、石油の場合、供給者は産油国に限定され
ている。しかも、国際石油業界では、従来はエクソン、シェル、BPといった
米英の石油会社(セブンシスターズ)が強かったが、今では米英の会社が持つ
油田の総埋蔵量は、世界の全埋蔵量の10%を切っている。残りは、サウジア
ラビア、イラン、イラク、クウェート、マレーシアといったイスラム諸国、ベ
ネズエラ、メキシコ、ブラジルなど中南米諸国や、ロシア、中央アジア諸国な
どの国有石油会社が持っている。
http://uk.biz.yahoo.com/09052007/399/politics-oil-threat-supplies.html

 以前の記事( http://www.tanakanews.com/070320oil.htm )に書いたよう
に、今では「セブンシスターズ」といえば、米英の石油会社7社ではなく、ロ
シア、イラン、サウジ、中国、マレーシア、ブラジル、ベネズエラという、反
米・非米的な7カ国の政府系石油会社を指している。世界の石油業界では、こ
の「新セブンシスターズ」の石油利権の比率が高まっている。
http://www.gulfnews.com/business/Business_Feature/10111310.html

 最近では、中国やインド、ロシアなどの石油会社が、アフリカの産油国に対
し、資金援助やインフラ整備などを行う代わりに石油開発の権利を取得してい
る。アフリカ諸国にとっては、従来の欧米からの支援に比べ、人権や民主化に
ついてうるさく言われないので、喜んで中国やインドやロシアの石油会社に利
権を与え、欧米勢を追い出している。この政治メカニズムで取り引きされる石
油の価格は、WTI相場よりはるかに安いはずである。

 世界の石油供給者の中には、主な消費者である欧米の味方が減り、欧米に良
い感情を持っていない勢力、高く売りつけてやれと思っている勢力が増えてい
る。ブッシュのテロ戦争やイラク戦争の結果、世界的な反米感情の高まりで、
アメリカ(欧米)に対する産油国の「悪意」は増大している。高く売りつけた
い供給者が談合し、相場をつり上げたい市場関係者や米当局がこれに協力すれ
ば、需給バランスを崩すことなく、価格の高騰を演出できる。

 アメリカの石油輸入先の国別比率は、カナダ19%、メキシコ15%、サウ
ジ11%、ナイジェリア10%、ベネズエラ10%となっている。このうち、
カナダは対米善意性が比較的高いが、残りの国々は、自国の国営石油会社を通
じて「アメリカに高く売りつけてやれ」と思っても不思議はない。
http://www.eia.doe.gov/pub/oil_gas/petroleum/data_publications/company_level_imports/current/import.html

▼国際石油市場は二重価格制?

 WTIの「国際石油価格」は1バレル100ドル以上だが、世界の毎日の石
油売買のうち、どの程度の割合がこの高値で取り引きされているかは不明だ。
アラブの産油国は昔から、イスラム諸国や非同盟の開発途上国に対し、安値で
石油を売る傾向があった。OPECは1960年に設立された時から、発展途
上国に安く石油を売ることが目的の一つだった。

 現在でも、たとえば先日米上院で問題にされたことは、サウジアラビアがイ
ランに1バレル20ドルという国際価格の5分の1で原油を売っていることだ
った。国際政治の「一般常識」としては、スンニ派で親米のサウジと、シーア
派で反米のイランとは犬猿の仲で、サウジがイランに超安値で石油を売ること
など考えられない。しかし現実には、各王子が石油利権を分け与えられている
サウジ王室の中には、反米的な王子もおり(王室内で親米と反米を演じる役割
分担をしている)彼らは石油を安値で各地の反米イスラム勢力に売っており、
イランはその一つらしい。中南米では、ベネズエラのチャベス大統領が、周辺
諸国に安値で石油を売り、反米の方に傾ける戦略を採っている。
http://www.rotor.com/Default.aspx?tabid=510&newsid905=58689

 中東のヨルダンは建国以来、パレスチナ人が反イスラエル化するのを防ぐた
めの米英の傀儡国であるが、フセイン政権が倒されるまで、隣の反米産油国イ
ラクから、石油をほとんど無償(野菜との物々交換)で受け取り続けていた。
イラクが混乱した今では、代わりにサウジから石油を安値(もしくは無償)で
得ていると思われる。国際社会では、産油国から非産油国への政治的な石油の
安値供給が各地で行われている。

 欧米系の国々や日本、韓国など、アメリカ中心の覇権体制にぶら下がってい
る先進諸国は、法外に高いWTI価格で石油を買わざるを得ないが、その他の
非米・反米の傾向がある国々では、政治的に設定されたもっと安い価格で石油
を買える。特に米軍イラク侵攻後は、ロシアのプーチン政権やイランのアハマ
ディネジャド政権、ベネズエラのチャベス政権などが共同し、政治的な石油安
値販売の戦略を強化し、サウジや中国も巻き込んで、世界的な非米同盟を構築
し、アメリカの覇権体制を壊すことを狙っている。

 つまり世界の石油業界は、世界の多極化に賛成する国は1バレル20ドル程
度の「非米価格」で、米英中心主義にぶら下がり続ける国は1バレル100ド
ルのWTI価格で石油を売る二重価格制になっている。おそらくWTIがいく
ら上がっても、非米価格には関係ない。原油の採掘原価は、多くの場合1バレ
ル10ドル以下なので、20ドルで売れば利益は十分だ。

 世界の石油取引のうち、どのくらいの量が非米価格で、どのくらいがWTI
で売られているかはわからない。非米価格での石油取引は国家間の相対取引で、
統計に全く出てこない。だが、すでに述べたように、世界の石油生産の大半を
非米・反米諸国の国有石油会社が持っているのだから、少なくとも世界の石油
取引の半分ぐらいは非米価格で売られている可能性がある。以前ベネズエラの
チャベス大統領は「WTI価格で売買されている石油量は、世界の取引全量か
らみればごくわずかだ」と発言していた。

▼ドル安との関係

 原油の超高値は、ドルの安値の裏返しであるとも言える。ドルではなく金地
金で石油を買った場合、石油の価格は大して上昇していない。戦後、1971
年のニクソンショックまでは1バレルの石油を買うのに0・08オンスの金が
必要だった(1オンス35ドル、1バレル3ドル前後)。その後、石油危機が
あったものの、金も同時に高騰したため、1980年には0・05オンス
(1オンス800ドル、1バレル40ドル)に下がり、1990年にも同額
(1オンス400ドル、1バレル20ドル)だった。その後、2000年には
0・1オンス(1オンス300ドル、1バレル30ドル)となったが、
その後の石油高騰時には、金も高騰したため、現時点でも0・13オンス
(1オンス900ドル、1バレル120ドル)で、1970年代と最近の2回
の石油急騰時、金に対する石油の価格はほとんど横ばいである。
http://www.usagold.com/reference/prices/history.html

 つまり金を基準に考えた場合、石油価格の急騰(石油危機)は「ドル下落」
のことである。ドルの価値が大増刷によって下がったから、石油と金が高騰し
た。1970年代の石油危機の際には、1960年代からのドルの大増刷と経
常・財政赤字増の結果としての、1971年のニクソンショック(金ドル交換
停止)が起こり、その後の73年の第1次石油危機は、産油国による石油価格
の「正常化」(ドルの価値下落を補正するドル建て価格の値上げ)だった。同
様に、2001年からの石油高騰も、ブッシュ政権によるドルの大増刷と経常
・財政赤字増を受けたドルの価値下落を受けた価格是正として起きている。
http://en.wikipedia.org/wiki/1973_oil_crisis

 70年代も今回も、ドルと円など他の世界の諸通貨との為替関係は、それほ
どドル安になっていない。それは、米政府が金融財政の無茶苦茶をやってドル
を自滅させたのに対し、イギリスを初めとする欧日などの先進国は、アメリカ
が覇権国であり続けることを望み、ドルの基軸通貨性の喪失を嫌がり、ドルに
合わせて各国通貨を弱くして、ドル安を抑止してきたからである。すべての主
要通貨が安くなった結果、石油や金や穀物などの商品だけが高騰した。最近、
小麦やコメなどの穀物の国際価格が高騰し、各地で食糧暴動が起きているが、
1971年のニクソンショック後にも、食糧のドル建て国際価格が高騰し、世
界各地で食糧暴動が起きている。
http://www.ft.com/cms/s/5a9b3c72-db2e-11dc-9fdd-0000779fd2ac.html
【転載終了】