地震が、ともかく人為的要因に因るという
見識は重要である。!!!
そのメカニズムは定かではないが、
山本先生の水誘導の水素核融合説は
にわかに信憑性を帯びてくる......。!!
ヤマトさんのブログ『NEW WORLD ORDER (新世界秩序 )』にも転載されているが、敢えて元記事から引用転載させていただいた。理由がある。写真を拡大したいためである。<山本 寛先生の地震のメカニズム>
【転載開始】四川大地震の原因は三峡ダム?――「人為的に地震を起こす方法」5つ(3)
2008年6月11日
Image:『Oil Field Review(PDFファイル)』より。黄色は「ダムが原因」、赤は「原油やガスの採掘が原因」、紫は「鉱物の採掘が原因」
映画『スーパーマン』のシリーズ第1作で、悪役のレックス・ルーサーは、サンアンドレアス断層で核兵器をいくつか爆発させ、カリフォルニアを分断する巨大地震を引き起こそうと企んでいた。
レックスはどうかしている、そんな企みが成功するはずがない、と地質学者は言うだろう。しかし、本気で地震を起こすつもりだったのなら、それを実行できる方法はいくつかあった。(一部の二酸化炭素貯留方法を参考にして、)何らかの液体を地球の地殻深くへ注入するか、もしくは、山から数十万トンの石炭を運び出しさえすればよかったのだ。
コロンビア大学『ラモント・ドハティー地球科学研究所』で地質災害を研究するChristian Klose氏は、「以前は人間の活動がそこまで大きな影響を持つなど考えられなかったが、あり得ることだ」と話す。
実際、人間が原因の地震は、極悪人の手を借りるまでもなく発生することがわかっている。それどころか、非常にありふれた出来事だという。Klose氏は、イギリスで記録された地震の約25%が人間によって引き起こされたものだと推測している。
人間が原因の地震は大半が小さなもので、地質学者が用いる震度にして4に満たない[注:日本で使われている震度階級は、海外では使われていない。欧州ではEMSという12段階の震度が使われている。]。
こうした窓が揺れる程度の地震は、自然の断層に沿って発生するものではなく、石炭やカリを大量に採掘するといった、人間の活動なしには起こらなかったものだ。こうした地震はたとえば、2007年にユタ州クランドール・キャニオンの炭坑で6人の死者を出した落盤事故のように、鉱山の天盤が崩壊したときなどに起こる。
しかし人間の活動の中には、自然の断層に沿ってはるかに大規模な地震を引き起こし得るものもある。人間は、巨大な機械の力を借りて、地球の地殻内の 応力パターンを変化させるほどの質量を移動させられるためだ。そうなれば、百万年ものあいだ地震を起こしていなかった断層でも、突然地震が発生する可能性 がある。
Klose氏は、オーストラリアで初めて死者を出した、1989年のニューカッスル地震はそのようにして起こったと主張している。[ニューカッスル地震は、マグニチュード5.6、死者13人。ABCニュースの記事によると、Klose氏は、炭鉱の採掘とそれに伴う大量の地下水の喪失がニューカッスル地下の断層に刺激を与えたことで地震が起きたと述べている]。
そこでワイアードでは、人為的な地震が発生する主な原因を5つ、以下にご紹介する。レックス・ルーサーをはじめとする極悪人の皆さんに敬意を表して 申し上げるが、その中に核爆発は入っていない。人為的な地震を引き起こそうとする場合、瞬間的な爆発を起こすより、質量を変動させた方が効果的であること が判明している。
フーバー・ダム
Photo Credit: flickr/wili hybrid
その1:ダムの建設
水は空気より重いため、ダムの谷に水が満ちると、水の下の地殻にかかる応力に大きな変化が生じる。たとえば、[米国の巨大ダムである] フーバー・ダムの周辺では、[ダム湖である]ミード湖に水が入って以来、何百回も地震が発生している。
アラスカ大学の地震学者Larry Gedney氏はこれについて、「(ダムの水位が)1939年に最高の約145メートルに到達して以後、水位の変化に直接反応する形で、地震活動のレベル も上下している。最大のものでもマグニチュード5前後であり、特に大きな被害をもたらした地震はこれまでないものの、この地域ではそれまで地震活動は記録 されていなかった」と説明している。
ダムが原因で起きた地震の例はほかにも多数あり、Klose氏の研究によると、人為的な地震の約3分の1が貯水池建設によるものと考えられるという。
こうしたことから、先ごろ中国を襲った大地震は三峡ダムへの貯水が原因ではないかとの懸念が浮上しているが、これについては今のところ確定的な証拠は得られていない。
ロッキーマウンテン兵器工場
Photo Credit: 米国議会図書館
その2:地中への液体注入
米国陸軍は1961年、ナパームの製造その他で生じる有毒廃棄物を処理する最善の方法は、ロッキー山脈に深さ3700メートルほどの井戸を掘り、廃液を地球の地殻内に注入するやり方だと考えた。
[ロッキーマウンテン兵器工場では、ナパームやサリン、VXガスなど大量の軍用化学兵器を製造していたほか、米国最大の化学兵器貯蔵施設でもあり、全米の化学兵器を廃棄する設備として利用された。]
1962年から1966年にかけて、陸軍は約6億2500万リットルの有毒廃棄物を、地球に開けられたこの穴へ注ぎ込んだ。しかし残念ながら、この注入作業を原因とすると見られる地震が周辺地域に頻発し、陸軍は廃棄を停止した。[1962年の春頃から、1カ月に数十回から多いときで60回以上も地震が頻発したデンバー地震のこと。ロッキーマウンテン兵器工場での廃液注入が原因という説は、はじめ否定されたが、注入を止めたら地震は起きなくなったという。]
地震学者のDave Wolny氏はこれについて「深い井戸への注入は、その下の岩盤にかかる応力を変化させることになり、どこかの時点でその応力を解放するために地震が発生する」と説明している。
コロンビア大学のKlose氏は、二酸化炭素貯留―― 石炭を燃料とする発電所で回収し圧縮した二酸化炭素を、地下の貯留場所へ注入する方法――も地震を引き起こす可能性があり、さらに悪いことに、場所が人口 の密集した地域に近いことを懸念している。「残念ながら、石炭を燃料とする発電所は都市部の近くにある」とKlose氏は言う。
[地球環境産業技術研究機構の資料(PDF)によると、新潟県長岡市では、二酸化炭素を地下に圧入する試験が行なわれていた。平成16年10月に中越地震が起こったときまでに8950トンを圧入。安全が確認されたとして12月に圧入を再開。1月には貯留量1万トンが達成されたとして試験が終了した。]
ドイツ、エルスドルフの炭鉱(広さ5キロメートル×7キロメートル)
Photo Credit: flickr/davipt
その3:大量の石炭採掘
米国では電力の半分以上を石炭が生み出しており、中国では石炭の占める割合がさらに大きい。これは今現在、化石燃料を地球からせっせと掘り出している炭鉱が多数存在することを意味している。
2006年だけで、合計61億9500万トンの石炭が採掘された。また、炭鉱では石炭と一緒に水をくみ出すことが多く、場合によると、石炭の何十倍もの水がくみ上げられる。両方合わせると、その地域では大きな質量が変動することになる。
大規模な質量変動はその地域の地震応力を変化させ、それによって地震が起こる可能性に影響を与える。Klose氏の研究は、記録に残っている「人間が原因の地震」の50%以上が、採掘によるものであることを示唆している。
油井やぐら
Photo Credit: flickr/Pay No Mind
その4:原油や天然ガスの採取
[Klose氏によると、]「人間が原因で起きた地震」のうち最大のもののうち3件は、ウズベキスタン共和国にあるガズリ天然ガス田の近辺で起きている。
液体のくみ出しと注入が、地域の地殻活動を変化させたのだ。3件の地震[はいずれもマグニチュード6.8以上で、]最大のものはマグニチュード7.3と記録されている。
ロシアの研究チームが行なった大規模な分析(PDFファイル)に よると、「炭化水素の採取と地震活動との関連性についてはほとんど疑いの余地はないが、厳密にどの程度関連があるのかはまだわかっていない」という。研究 チームは、地殻活動がすでに活発な地域では、原油や天然ガスの採取が強い地震の引き金になる可能性があると警告している。
台北101
Photo Credit: flickr/orange tuesday
その5:世界最大級の建築物を作る
ある地質学者が2005年、当時世界一の高層建築物だった『台北101』(台北国際金融センター)について、重量70万トンを超すこの建築物が、それまで長期間活動を休止していた台湾の断層に地震を引き起こしていると主張した(日本語版記事)。[台北101は地上101階、地下5階からなる建物。高さは508メートル。]
Klose氏は、台北101が実際に地震を引き起こしたとの意見には懐疑的だが、建築物が地震の原因になる可能性はゼロではないと述べている。ただそのためには、建造物の重量は台北101よりずっと大きく、現在建設中ながらすでに世界一の高層建築物となっている『ブルジュ・ドバイ』をもはるかにしのぐ必要があるという。
ひょっとすると、ここにはまだ悪者が陰謀をめぐらせる余地が残っているかもしれない。世界一重たい建築物を、[カリフォルニア州]サンバーナー ディーノの荒野にでもこっそり建設し、ゆっくりとしかし確実にカリフォルニア州の危うい断層系に負荷をかけていくのだ。建築関連の情報サイト 『Bldgblog』のGeoff Manaugh氏はこれを「地殻戦争」と呼んでいる。
だがありがたいことに、そんなことはたぶん起こらないだろう。
[日本語版:ガリレオ-緒方 亮/高橋朋子]
WIRED NEWS 原文(English) 【転載終了】