私達双子は時々京都の小料理屋さん「ほりべ」でお食事をするのを楽しみにしている。
私達にとってそれはとても贅沢な時間。
ここのところコロナでちょっと足が遠のいていたけれど
お誕生日が近い母を連れて行くことにした。
少し早く着いた。暖簾をかける女性。
三月はお雛様の設えがあちこちに・・・。
静かなしっとりとした空気が流れる。
気づかれないような細部にも心を尽くして迎えてくださっている。
お雛祭の月ということもあって
ひし形のお皿に桜と共に盛られたお料理
歓声があがる(≧▽≦)
その後一人づつに取り分けてくださる。
姉がゴキゲンな私を撮ってくれた( ̄∀ ̄)
お鯛さん、烏賊、初鰹のお造り
琵琶湖の鱒、鮮度がいいのでレア気味に焼いてくださった。
白葱のなんば焼。菜の花。
亀岡牛、長岡の筍、蕗の薹
蒸し寿司にはとても柔らかい穴子が・・・。
酢橘とシャンパンのシャーベットと季節の果物。
うぐいす餅。
小さな声で「ママお誕生日おめでとうございます」と双子は言った。
母は目を閉じてお料理一つ一つを味わい幸せそうにした。
極上のお料理で極上の時間を堪能。
母は感謝してくれたけれど、私たちこそこんな時間を持てたことに感謝。
母の好きなお店を最短距離で、そして最も疲れないコースで・・・。
また来年も行けますように。
再来年もその次も・・・ね(∩.∩)
写真家tsuguさんが「京都の美術館“えき”でソール・ライター展しててとてもいいよ」って教えてくださって恭姉ちゃんと行くのを楽しみにしていた。
お誕生日が近い母のお祝いを兼ねて一緒に京都に行ってきた。
写真の知識ゼロの私たち。猫写真展以外は見に行ったことがない。
私達にわかるだろうか・・・そう思いながら見に行った。
ソールライター氏の作品に見入った。
日常で見過ごされている美しいもの。
雪の歩道の上の足跡だったり、ウエストがきれいに絞られた青いスカートだったり、赤い傘、雨の窓越しの風景、暗いバスの情景、窓ガラスに写りこんだもの・・・。
強く心に残っているのは車の陰から見えた靴。
あぁそういえばこんな美しい情景を私も見た・・・と思えるもの。
美しさに出会っているのに気づかずに過ごしているもの。
ソールライター氏の言葉がいくつか書いてあった。
恭姉ちゃんが私をつついて言葉を指さした。
「成功者になれる人生か、大事な人に出会える人生か。私なら大事な人に出会える人生を選ぶね。人と心を寄せあえる人生を」
85歳になる母がしきりに「写真展良かったわ、すごく良かったわ」って感動していた。
いいものを一緒に見ることができて良かった。
甥っ子(恭姉の息子)も一緒に行った。
帰りに寄ったイノダコーヒーで
心に残っている作品の話をした。
↓私達が美術館で買った物。
左側が姉の。右が私の。
お習字をしている姉は“そばかす”とタイトルのついた写真のペーパーウエイトを買っていた。
さっそくこんな写真を送ってくれた。
このノートはどうしても欲しくて使い道も考えずに買った。
この写真がとても好きだった、きれいだなと感動した。