草むしりしながら

読書・料理・野菜つくりなど日々の想いをしたためます

嬉しい日のお弁当

2023-10-30 08:57:08 | 草むしりの子守歌

 嬉しい日のお弁当

 先週の木曜日は神代植物園の「秋バラ フェスタ」に行ってきました。その日の朝NHK の「おはよう日本」で同植物園からのバラ園の中継を見て、夫と二人で電車とバスを乗り継いで行ってきました。

 六五歳以上の入園料は250円です。嬉しい!助かりますね。バラ園には平日にも関わらず大勢の方が訪れていました。大半は私たちと同じ高齢者のご夫妻やグループでした。気に入った花にスマホを傾けている方も多かったですが、中には本格的なカメラで撮影をしている方や、三脚を立ててスケッチをしている方もおりました。

 私たちもその中に混ざってスマホ片手に秋バラを楽しみました。木陰にはベンチも沢山あり、持参したおにぎりとお茶で軽い昼食を済ませ家路につきました。

 せっかく調布まで来たのですから、お隣にある深大寺やその門前にある鬼太郎茶屋にも行きたかったです。でも夫が目薬を忘れてきたので、寄らずにまっすぐ帰りました。残念です。調布と言えば「ゲゲゲの鬼太郎」の作者水木しげる先生ですよね。朝ドラの「ゲゲゲの女房」を思い出しました。

 新宿御苑のバラ園も見ごろを迎えているとか。来週あたり行ってみようか。今度は目薬を忘れないようにしようと話ながら帰ってきました。ただもう年なので、半日くらいが疲れずにちょうどよいのかも知れませんね。

 さてその翌々日の日曜日には、末娘一家が遊びに来ました。昨年生まれた孫娘も人見知りをしなくなり、ますます可愛くなりました。

「あら、また可愛くなったんじゃない!」

こういう場合には思ったことは正直に口に出します。

 機嫌よく遊ぶ孫を見ながら、神代植物園の話になりました。ただ娘の関心はバラの花よりのお昼何を食べたかのようです。そこで正直に梅干しのおにぎりだと答え、今度新宿御苑に一緒に行かないと誘いました。

「行ってもいいけどお弁当はちゃんと作ってよ」

「えっ、卵焼きとか唐揚げとか食べたいの」

「うん、それもあるけどエビフライ」

「エビフライですって?!」

「昔よく作ってくれたじゃないの。パン粉がシナッとなったエビフライにケチャップかけて食べていた。あれが、おいしかったんだよね」

「悪かったわね、シナッとしていて!」と思いながらも、遠足だとか運動会だとかの特別の日のお弁当には、必ずエビフライを入れていたのを思い出しました。

 娘にとって嬉しい日の味はエビフライだったのですね。それもカリッとはしていないシナッとなったものだったのですね。

 今ごろになってそんなことを言い出すなんて。当時は何も言わないで食べていたから、おいしくないのだと思っていました。

「運動会の時にはエビフライの入った弁当を作ってあげるね」

と、遊んでいる孫娘を見ながら約束をしました。もちろん「それくらいはもう自分で作らねければ」などと思ったことは絶対に口には出しませんでした。

 ああ、でもできるかな?エビフライ。とりあえず弁当もっていかなくてすむ「サンシャイン水族館」に行くことにしました。

 さて今日はこれから「神田古本まつり」に行ってきます。ここだけは一人で行く方が楽しいですね。

 


危ない!

2023-07-26 09:03:04 | 草むしりの子守歌

危ない!

 記録的な酷暑が続いております。皆さま熱中症に厳重警戒しましょう。

 さてこの暑さの中、昨日はベビーベッドを分解しておりました。何本ものネジを六角レンチで外していきます。もう何度も組み立てたり分解して、子どもたちの家を行ったり来たりしています。

 こういう仕事は男の人が頼りになりますね。二人の娘の婿殿たちや舅である私の夫も大いに活躍しました。最初からそつなく組み立てるひと、ちょっと怪しげな手つきの人。うまく出来ずに癇癪を起してしまった夫。

 まったく人それぞれですね。でもそういう作業を通じて、婿殿たちとも仲良くなれました。そして今では夫も上手に組み立てや分解ができるようになりました。

 さてこんなベビーベッドの分解作業。昨日は真打、長男の登場となりました。海外赴任が終わり、新しい住まいにこのベッドを持っていくのです。

 三人の子どもの父親となった息子。現地でも引っ越すたびに組み立てたり分解したりして、この作業は慣れているといいます。頼もしい限りです。

 ところが組み立てる度に、不思議とネジが一本余ると言うではないですか。

「危ない!」

 なんてことを言うのだろう。こんな人に組み立てを任せて大丈夫なのだろうか。

「あんたが一番信用ならない」

 思わず声に出してしまいました。


小さな戦士たち

2023-07-21 10:32:13 | 草むしりの子守歌

小さな戦士たち

 染症の対策の基本は「手洗い」帰宅したらすぐに手を洗いましょう。もちろんコロナ以前から手洗いを心がけていた方が多いとは思いますが……。

 私自身はコロナ以降は手の洗い方に気を付けるようになりました。よく言われる「正しい手の洗い方」ですね。それを実践しております。しかしこの頃コロナ関連のニュースを耳にすることが少なくなったからでしょうか、なんとなく手を洗っている自分に気がつき、大いに反省しています。まさに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の諺の通りですね。

 さてこの「正しい手洗い」口で言うのは簡単ですが、子どもにこれを実行させるには大変ですね。コロナ禍に入った当時一歳前後だった孫たちの場合、洗面所に抱え上げて手を洗ってやるのにも一苦労しました。

 とりわけ我が家の男の子の孫たちは石みたいに重いし、隙あらば石鹸や水でいたずらしようと待ち構えているのですから。でもほんとに大変だったのは二歳前後のイヤイヤ期でした。とにかく洗面所に行くのさえもイヤイヤでしたから。

 そんなとき意外と効く言葉がありました。「あっ、コロナのウイルスが手についているよ。洗わないとコロナになってしまうよ」

 そう言うと孫たちは洗面所に走って行きました。コロナってなんだか分からいけどすごく怖いのもだと、子ども心にも分っていたのでしょうね。

「コロナのウイルスはね爪の間に隠れているんだよ」

そんな時私は孫の手を洗ってやりながら、指先の洗い方を教えたりしました。

 そんなやんちゃだった孫たちも、今では家に帰ると素直に手を洗うようになりました。でもちゃんと洗えているかな……。

「おりこうだね。もう自分で手洗い上手にできるんだ。でもちゃんと爪の先を洗った?よく洗わないとヘルパンギーナのウイルスがついているよ!」

 すると孫は慌てて洗面所に駆け込み、ちゃんと爪の先を洗い始めました。

 コロナからヘルパンギーナに。小さな戦士たちは手洗いという武器で、新たな敵と戦っています。

「おりこうさんだね!」

 祖母ちゃんは小さな戦士たちを労うのに、飴もアイスもあげません。でもできた時には、ちゃんと口に出して誉めるようにしています。


三代目その2

2023-06-06 17:05:41 | 草むしりの子守歌

三代目その2

 私にとって初孫のあたる息子の長男は、生き物が大好きでバッタなども素手で上手に捕まえます。草原や用水路の脇を通るときは、何か生き物がいないかと真剣な目つきで捜しながら歩いています。 

 たぶんこの子の父親に似たのでしょう。父親である息子も小さいときは生き物を捜して歩いていました。近所の人からは、将来は生物学者だね、などと言われていました。もちろん今では普通の人になっていますが、親子とはよく似るものですね。

 そしてこの息子の生き物好きも、母親である私に似たのだと思います。私もまた小さい時には、昆虫採集ばかりしていました。その上母親になってからも散歩の途中で草原や水路の脇を通るときは、生き物はいないかとベビーカーを押しながら探していました。

 以前ペコちゃん顔が三代続いたと書いたことがありましたが、生き物好きもこの孫で三代目になります。

 さてこの三代目ですが、生き物好きという点で初代である私と仲がいいのです。去年はこの三代目と近所の公園の中にある小さな池で、ザリガニ釣りをしました。

 ザリガニ釣りと言えば、割ばしにタコ糸を結びつけた釣り竿に、餌はスルメと昔から決まっていますね。最初この方法でやってみたのですが、いっこうに釣れませんし、食いつきもよくありませんでした。

 そこで餌をソーセージにしてみたら、ザリガニはすぐに寄って来てぐいぐいと引っ張りはじめました。でも喜んで引き上げると、水面から出た途端にハサミで挟んだ餌を放して逃げてしいました。

 そこで今度はザリガニが水面近くまで来たときに、小さな網ですくうようにしました。すると面白いように捕れて、すぐに飼育箱の中はザリガニでいっぱいになりました。

 でも全部もって帰るわけにはいかないので、一番小さいだけ残して他は池に戻すことにしました。ところが三代目が黙ってはいませんでした。全部もって帰らなければ駄目だと怒りだしたのです。そこでとりあえず全部もって帰って、翌朝まだ孫たちが寝ている間に池に戻しました。

 それから毎日飼育箱の掃除や水替えをして、ザリガニにとっては最悪の、そして孫にとっては楽しいひと時を過ごし、父親の赴任地であるインドネシアに戻っていきました。

 今年も一家の帰国の日が近づきました。でも今年のザリガニ釣りは去年のようにはいかないようです。

 6月1日からアメリカザリガニとアカミミガメが「条件付特定外来生物」に指定されたのをご存知でしょうか?取り扱いには注意が必要で、違反すれば罰金や罰則の対象にもなるそうです。

 これまで通り捕まえて飼育したり、無償で渡したりすることは問題ありません。でも家で飼っていたものを川などに放したり、捕まえた場所とは別の所に放したりすることは禁じられるそうです。また販売や購入も禁止になるそうです。

 でも捕まえた場合でもすぐその場で放す“キャッチアンドリリース”ならば問題はないそうです。

 つまり去年みたいに釣ったザリガニ全部をいったん家に持ち帰り、翌日改めて池に帰すということができなくなったのです。いったん家に持ち帰った時点でザリガニは家で飼っていたことになり、それを池に放すことは重大な反則行為になってしまいます。

 だから釣ったらその場でリリースしなければならないのです。でもそれでは孫が納得しません。孫を納得させ反則行為にならないようにするには、釣りあげたら逃げられてふりをしてリリースするしかないのです。でもそれってつまらないと思いませんか。

 釣りあげたザリガニを飼育箱に入れてどうだい祖母ちゃんすごいだろうって、孫に見せるのが楽しみなのに、逃げられたふりをするなんて……。これじゃ祖母ちゃんはザリガニ釣るがへたくそだと孫に思われてしまいます。

 孫に尊敬され、なおかつ規則違反をしないような手はないものかと悩む、今日この頃です。


想像してください

2023-06-05 09:20:35 | 草むしりの子守歌

想像してください

「保険証廃止、マイナ一本化」来秋から 改正案成立へ

日経新聞6月2日(金曜日)夕刊のトップ記事です。

 政府はマイナンバーカードと保険証を一体にする「マイナ保険証」の普及をめざす。今後の保険証は来年秋以降、1年の猶予期間を経て使えなくなる。と書かれていました。

 これからはマイナンバーカードを使う機会が増えそうですね。

 また乳幼児の顔つきが成長で変わることを踏まえ一歳未満に交付するカードには顔写真不要とする内容も入れた。と書かれていました。

 ちょうど金曜日は長女の所の下の子どもが熱を出し、保育園を休ませることになりました。そこで私が子守に行きました。朝から大雨でその日は結局泊まることになりました。孫の方は翌日病院に連れていき、風邪と診断されました。

 その時保険証と一緒に仕舞ってあった、子どもたちのマイナンバーカードを見せてもらいました。生まれてすぐ作ったようで、写真の子どもたちの顔は赤ちゃんです。面影があるものの、ずいぶん違っています。これからますます変わっていくでしょうに、写真はずっとこのままだといいます。

「えっ、ずっとこの顔写真なの……?」

 皆さま方、ぜひ想像してみてください。十年後二十年後……六十年後……八十年後を……。

 思わずフフフって笑ってしまいました。