草むしりしながら

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べらぼう第4回「雛型若菜」の甘い罠見ました

2025-01-30 15:21:34 | 平成

べらぼう第4回「雛型若菜」の甘い罠 見ました

 「一目千本」によってようやく賑わいを取り戻しつつある吉原。しかし出てきたものはやがては引くもの。その前にもう一手打っておかなければ。蔦重が仕掛けた次なる一手は、女郎たちの錦絵の売り出し。もっとむ今回は忘八と呼ばれる遊女屋の親父たちの持ち込み企画。元手の方も大船に乗った気でいろなんて胸を叩くもんだから、蔦重のほうもついその気になってしまっただけのことだ。

 ところが任せておけと言った割には女郎から一人五両の割り当てで金を出させて、今回もまた入銀本にしようというセコい了見だ。それにしても五両とはふっかけたものだ。自分たちのピンハネ分もしっかり入っている。つまりは吉原や遊女のことよりも自分達の懐にいくら入るかしか考えていないのだろう。忘八親父達が猫を抱いて「ニャアニャア」と浮かれる今回のダジャレ、どおりでつまらん訳だ。

 おかげで蔦重の方は「女郎は打ち出の小槌ではありんせんよ」なんて姐さんたちからはつるし上げられる始末。どうしたものかと悩む蔦重に唐丸は「一晩で十両以上は稼ぐ姐さん達が五両が出せないのだろうか」と素朴な疑問をなげかける。

「そりゃ客の払うぶんさ。店の取り分を引いたら花魁には大してのこらねぇし、それもれそのまま借金の返済にもっていかれる。……。稼いでも稼いでも手元に金は残らねえのが花魁さ。年季明けまできっちり務めても借金が残っているのはザラさ」蔦重と義兄さんがわかりやすく説明してくれた。

「女郎部屋の仕組みって地獄のようだね」という唐丸。苦い顔をして蕎麦を飲み込む蔦重。もう女達に負担をかけたくない。そこで女郎に新柄の着物を着せて呉服屋から金を募ろうしたのがだ、どうも呉服や乗ってこない。

 育ての親の駿河屋高橋克実に言わせれば「吉原に名の通った花魁がいないからだ。何処の誰ともしれない女郎に着物けせてもな」確かにその通り。そろそろ吉原を代表する花魁が出てこなけれければいけませんね。もしくは作らなければ……。まさか総選挙は?ないでしょうね。

 その後思いがけず錦絵を手がける版元西村屋西村まさ彦の協力を得て、どうにか雛型若菜のお披露目の日を迎えることができた。だがその場に鱗型屋片岡ラブリン一派が押しかけてきて「定」を盾に、版元でもない蔦重に雛型若菜は出版できないと言い出した。蔦重が新規の版元になるのも認めない。

 世に出すには西村屋の手に渡すしかない。初めから西村屋とラブリン、グルだったのだ。吉原のため雛型若菜を諦めた蔦重。「ふだけんなよ。べらぼうめ」蔦重の頬に悔し涙が伝った。

 一方江戸城の方も若き日の松平定信(田安賢丸)が悔し涙にくれていた。田沼意次の策略にかかり白川藩に養子に出されて、兄の死後も田安家に戻ることができなくなってしまったのだ。田安家は断絶。「田沼憎し!」

今週は二人の若者の悔し涙で終わりましたね。さて来週はどうなるのか……。

 


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