草むしりしながら

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危険生物図鑑 ヘビ

2023-09-02 08:42:51 | 草むしりの「ジャングル=ブック」

危険生物図鑑 ヘビ

 こんなことを書くと「あいつヘビにも噛まれたのか」などと思われてしまいますが、私はまだヘビには噛まれたことはありません。ただマムシやヤマカガシなどの毒ヘビは意外と身近に潜んでいるので、「もうちょっとで」という時は何度かあります。

 飼い猫ハナコがまだ若かったころですが、ヤマカガシを咥えて帰ってきたこともあります。最初はただのヘビだと思いキャーキャー言いながら、ヘビを箒で外に掃き出ました。この時ばかりはハナコをきつく叱りました。

 ところが後になって調べてみると、それがヤマカガシと呼ばれる毒蛇だったと分かりました。もしハナコがいなければ、ヤマカガシに噛まれていたかもしれません。その夜は好物の煮干しを一匹多めに出してやりました。

 またマムシは昔から茗荷の下に潜んでいると言われています。ですから茗荷を採るときには、決して素手で採らないように心がけています。ただマムシは茗荷畑の中だけではなく、畑や田んぼのあぜ道にも潜んでいます。

 以前同じ地区の方が何人か噛まれた話を聞きました。その年はマムシ年とでも言いましょうか、三人くらいの方が噛まれました。

 中でも気の毒なのは、お盆に帰省したお孫さんが噛まれたご家庭です。夕方お祖母ちゃんと農道を散歩していたら噛まれたそうです。その時は分からず夜中に苦しみだしたので調べてみたら、足に歯型がついていたそうです。

 もちろん噛まれたお孫さんも気の毒ですが、散歩に連れていったお祖母ちゃんが気の毒でなりませんでした。よそ様のことではありますが、田舎はこりごりだとお孫さん一家が帰省しなくなるのではないかと、心を痛めておりました。

 ところが翌年のお盆のでした。赤い長靴を履いた女子がそのお祖母ちゃんと農道を散歩していました。挨拶をするとお祖母ちゃんがニコニコして言いました。

「この子がマムシに噛まれた子でね。マムシはもうこりごりだからね」

 と言って赤い長靴を見て笑いました。この日のために買ったでしょうか。真新しい長靴がキラキラ輝いていました。

 なんかいいお祖母ちゃんとお孫さんですね。もちろんマムシに噛まれるのは御免ですが、私もこのお祖母ちゃんのように孫に好かれたいと思いました。