0249_神々の戦い(018)裕也の冒険-銅に閉ざされた脳⑥-
暫くして、アイリアは、大きな本を持って戻ってきた。
その本には、魔族の歴史が綴(つづ)られていた。
そして、ある頁を開けた。
そこには、数万光年前かの出来事が書かれていた。
「闇の種族と光の種族は、激しく戦った。
それは、ある出来事が発端です。
ある日、王の娘が光の王(イリウス)に捕らわれた。
それを助けに闇の王(アクストラ)は、光の王の元に飛んだ。
しかし、帰って来なかった。
それどころか光の民が魔族の星に攻め込んできた。
壮絶な戦いが起こった。
魔族の民は劣勢だった。
王妃は捕らえられ、
多くの者も捕らわれた。
しかし、一人の若者が現れその争いを変えた。
その若者は、光の民の力を封じ込めた。
そして、攻め込んできた光の民を捕らえる。
捕らえた光の民は、脳を銅漬けにして、
その星の次元を異にする場所に葬った。
そして、争いを終わらせた。」
アイリアの話は終わった。
「裕也。銅漬けの脳の場所が分かった。」
アクストラは、裕也の心に話しかけた。
「本当ですか?」
裕也は尋ねた。
「過っての私の星にある。」
アクストラは、答えた。
つづく。 次回(銅に閉ざされた脳⑦)