うえぽんの「たぬき鍋」

日々のつれづれ、野球ネタ、バカ話など、何でもありの闇鍋的世界?

他人の不幸は蜜の味。

2005-03-06 17:24:46 | 雑記
母がちょっと遅くパート先から帰って来るなり「ちょっとちょっと、大変なことになっちゃったわよぉ~!」とまくし立ててきた。母のパート先は某大手スーパー。最近色々と世間を賑わせているあの有名な某スーパー。「いよいよリストラの波がパートにも来たんだね。よしよし、15年お疲れ様」とでも言ってやろうと思ったが、クビになったわけではなかった。
「一緒に仕事してるTさんのダンナがさ、浮気してたんだって~!昨日修羅場だったんだって、もう大変~!」
全然大変そうじゃないじゃないか、母。顔が笑っとるぞ、母。声が弾んどるぞ、母。まったく、他人事だと思って。アナタのダンナだって台湾(単身赴任先)で何してるかわかったもんじゃないんだからね。
帰りが遅かったのは、パートが終わった後に上の階にあるスタバで、Tさんとその話題でえんえんと話し込んでいたからだそうだ。Tさんも、その口の軽さから「ペラ子」の異名を持つ母にそんなことを話すから、こうしてブログに書かれる羽目に陥るんだぞ(書く私も私だが)。

浮気相手は、横浜のファッションヘルスのおねーちゃん。母はそのファッションヘルスの店名を聞き出して「インターネットでどんな店か調べてあげようか?」と余計なお節介を焼き、TさんもTさんで「ちょっと見ておいてよ~」と母に言ったらしい。しかし、母はインターネットに関してはほとんどトウシロだ。で、私に「横浜の『○○○○○○』ってファッションヘルス知ってる?調べてよ~!」と来た。そんな店知らんわー!て言うか、たとえ知ってたとしても答えられるかー!
日曜の昼下がり、目をランランと輝かせる母を背に、ファッションヘルスのサイトを検索する私。何だこの異常なシチュエーションは。やがて、ここだと思われる店のサイトが出現した。母はいよいよ興味津々で、料金体系やコースのメニューなどをじっくり眺めている。Tさんから、ダンナが隠し持っていた領収書の金額まで聞き出しており「額が違うじゃないのさ。領収書の方が高かったわよ。どういう事なのアンタ」と私を問いつめる。問いつめる相手が違う!浮気したのはTさんのダンナじゃい!その他にも様々な質問攻めに遭い、私は行ったこともやったこともないような世界の話をいちいち調べたりして答えねばならなかった。挙げ句の果てには「『素股』って何?『本番』とは違うの?」…もはや立派なセクハラだ。しかし、母を納得させるためには仕方がなく、渋々説明してやったのだった。
浮気相手は「リカ」という女性だったらしいが、サイトには彼女の名はなく「リサ」という人はいた。母はまたしても納得がいかない様子で「同じ名前で別の店はないの?そっちに『リカちゃん』はいないの?」としつこく食い下がる。半ばうんざりしながら調べたが、見当たらない。「じゃあ『リサちゃん』かも知れないわね。なになに、南野陽子似だって?写真の目が隠れててわからないじゃないよ!」とやかましいことやかましいこと。しかし、こんなに楽しそうな母の顔は久々に見た。

店の営業時間を克明にメモり、地図を印刷し、料金体系もバッチリ覚えて得意げな母。明日、Tさんに「調査結果」を報告する気らしい。Tさんのダンナも、ちょっとした軽はずみの出来事とは言え、エライ人間を敵に回してしまったものだ。こんな恐ろしい人間が妻では、私の父も台湾にいるとはいえど浮気は出来まい…。