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イマを見つめて
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続発する強盗殺人事件

2007年07月13日 04時21分00秒 | 社会・経済
広島の運転手強殺、30歳男逮捕。広島県三原市でタクシー運転手、藤田剛さん(52)が刺殺され、売上金などが奪われた事件で、三原署捜査本部は3日、強盗殺人容疑で、指名手配していた岡山県出身の住所不定、職業不詳、杉山忠容疑者(30)を逮捕した。容疑を認めているという。(7月3日16時7分配信)

マンション強殺で意識不明の79歳女性が死亡。堺・西区。堺市西区上野芝町の5階建てマンションで今月4日、無職、真田利子さん(79)が自宅で粘着テープで縛られる事件があり、頭を殴られた真田さんは脳挫傷などで意識不明だったが、6日夜、死亡した。室内に物色の跡があり、大阪府警捜査1課と堺南署は同日、強盗殺人事件として本格的な捜査を始めた。(7月7日1時53分配信)

風俗店女性殺害容疑で18歳逮捕。広島。9日午前2時40分ごろ、広島市南区宇品御幸1のマンション2階の部屋で、同区翠5、風俗店店員、徳永愛香さん(21)が死亡しているのを捜していた県警広島南署員が見つけた。同署は約3時間後、この部屋に住む無職少年(18)を同市中区のホテルで発見し、強盗殺人と死体遺棄の容疑で逮捕した。容疑を認めているという。(7月9日13時36分配信)




今月に入ってから報じられた主な強盗殺人事件。今月に限らず昨今、異常に強盗殺人事件が多発していると感じる。
『北斗の拳』とか『バイオレンスジャック』なんて漫画を思い出す。舞台は秩序なき乱れた世界。悪党の定番が「おい、金出せよ」と言って力の劣る人間を平気で弄り殺す。こういう作品を読んで、これはあくまでも架空の物語と思っていた。しかし現実には毎月、いくつもこうした犯罪が多発している。

タクシー運転手殺害のニュースの時だったと思う。『とくダネ!』でキャスターの小倉智昭が「タクシーの売り上げなんて、せいぜい十数万円。そんな金を奪うために人を殺しますかね」と発言していた。たしかに常人はそういう発想が生まれるだろう。しかし、一部には「そんな金」のために殺人まで犯す人間が存在する。確実に増えている。貧困者差別になりかねないので断言は避けるが、ネットカフェ難民などを取り上げた番組に登場する人間たち、「所持金はわずかに数百円」なんて珍しくない。もちろん、そういう人たちが全て犯罪者になる訳ではない。しかし、この2つは明らかに無関係ではないと思う。
この社会は確実に『北斗の拳』や『バイオレンスジャック』の世界に近付いている。格差社会で世に溢れた大量の困窮者を何とかしなければ、こうした犯罪も減らないだろう。貧困者救済は貧困者を救うためだけではない。一般人の生命や財産を守るためにも、早急に対策が必要だと感じる。