夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

final E2000~その2

2019-03-30 06:57:15 | オーディオ
エージングがほぼ終了したところで、E2000を外に持ち出して使ってみる。
用途は通勤(主に帰り)中にスマホに入れたmp3音源を聴くという感じである。
E2000の付属品は結構充実しており、イヤーピースは5種類付属している。
これなら大きさが合わないということはないだろう。ちなみに自分はMサイズがいい感じ。
ケーブルタッチノイズを軽減するシリコン製のイヤーフックも付属している。

シュア掛けすればケーブルタッチノイズは軽減されるが、E2000はケーブルがかなり細いので、
イヤーフックをケーブルにつけっぱなしにしたうえで、シュア掛けをして装着している。
こうするとほとんどノイズは気にならなくなるが、眼鏡をしているためイヤホンの装着には少々時間がかかる。
このイヤーフックは単品で買うと1000円ぐらいする代物らしいので、お得感がある。

筐体が小さく、左右を表すLとRの文字は筐体の下部に小さく表示されているので、左右が分かりづらいという意見もあるらしいが、
筐体の左右にはメーカー名の「final」と型番の「E2000」が表示されており、「E2000」が左右とも見える状態で装着すると左右が正しくなるようになっている。
シンプルな筐体であるが、目に付くのが筐体背面のメッシュ。

メーカーのホームページにもあるように「低音域の再生帯域を伸ばす役割」があるらしい。
手持ちのヘッドフォンATH-A2000Zも密閉式であるが、わずかな開口部があり低音の抜けをよくしている。
完全な密閉式だと低音が出づらくなるので、少し開口部を作ってセミオープンにしているヘッドフォンも増えてきた。

E2000には本体収納用のポーチも付属しているが、これはさすがにおまけという感じなので、だいぶ前に購入したハードケースを使っている。
今でこそイヤホンケースがたくさん売られているが、このケースを買ったときはイヤホンケース自体がほとんどなく、
デジカメ小物用のハードケースを流用してイヤホンケースにして、最初はATH-EC7を、次にXBA-C10を入れていた。
ケースはそのまま使っているが、その中のイヤホンはここ10年で大きく進化している。

E2000を実際に使用してみると、外の音はそれなりに聞こえるので歩きながら使っても危険ということもない。
スマホをX4に替えてから音質がかなりよくなっており、mp3といえども320kbpsと最高ビットレートなのでそれなりに満足がいく音が出る。

とりあえず最近買ったCDをスマホに入れているが、試聴でも使った柴田淳しばじゅんの最新作「ブライニクル」を改めて聴いてみると、
ボーカルとバックの楽器の分離がよく、ボーカルの滑らかさが際立つ。ボーカルのわずかな声のかすれもよくわかり、聴いていて気持ちいい。

実はこの新作、今までになくバック楽器の低音ががっちり入っていて、いままでと音作りがかなり違っているように思う。音自体もよくなっているように感じる。
録音しているビクタースタジオが新しくなったらしく、おそらく録音機材も一新されているので、そのせいかなと推測しているが、
かなりの音量のベースラインとボーカルが混濁しないでなっているのはちょっと驚きである。

そしてBring Me The Horizonの新作「Amo」も聴いているが、大胆にエレクトロに接近したこの新作の曲を鳴らすとかなりいい。
正直ATH-A2000ZやHD595ではこうはいかない。量感を保ちつつ、解像度がある低音が出ないとこういう感じにはならない。

BMTHについては前作と方向性が相当変わっているが、個人的には前作も新作もどちらも好き。
エレクトロ系は普段は全くと言っていいほど聴かないが、U2のデジロック三部作は未だに好きなので、抵抗感はまるでない。
しかし、エレクトロ系に振ってもヘヴィーさを失わずセンス良くまとめるあたりは、なかなか素晴らしい。
E2000の音の出方とBMTHの新作がマッチしているので、ついついこれを聴く機会が多くなっている。

ロック系に相性がいいが、アコースティック系がダメかというとそんなことは全くなく、
試聴用の高音質録音のジャズ、クラシックも高いレベルで鳴らしてくれる。
ハイエンドの伸びが今一つなことが幸いして、長時間使用しても聴き疲れせず、イヤホンの存在を意識しないで音楽に没頭できる。

エージング後しばらく使用したのちに改めてメーカーのホームページを確認してみる。
高音の一部を強調するという一般的な音作りの手法を使うと、一聴して音の鮮やかさを感じさせるのですが、そのことによって、他の音域が埋もれて聴こえにくくなってしまいます。E2000では、強調した音域を作らないことで、クリアな音質を実現しています。さらに、高音にわずかな特徴をもたせることで、目の前で演奏しているかのような臨場感を体感していただけます。
一聴したときのアピールよりも、長く使うほどに良さを感じる「定番」と呼ばれることを目指した、音楽を楽しく響かせる音質を追求した製品です。」

まさに狙い通りの製品ですな。
一番感心するのは、これを4000円で提供できるということかな。
これは使用されている6,4mm径のドライバーユニットがかなり優秀で、これなしではこのような音づくりはできなかったと思われる。


心配なことといえばケーブルが細いので断線すること。その時はE2000ではなく筐体違いのE3000にしてみようかなと思う。
このfinalというメーカー、シングルBAのイヤホンにこだわりがあるらしく、FシリーズというシングルBAのイヤホンがあるので、
将来的にはダイナミック型とBA型の使い分けをすると、さらに充実したポータブルオーディオ環境になるかもしれない。

こうなるとやはりDAPが欲しくなってくるなぁ。


final E2000~その1

2019-03-24 17:23:43 | オーディオ

東京土産に買ってきたE2000。早速エージングにかかる。
メーカーホームページの記載によるとエージングは150時間から200時間必要とのこと。
かなり長時間のエージングが必要なようだ。
エージングに取り掛かる前に恒例のスイープシグナルチェック。
20Hzから20kHzまでの連続信号を聴いてみる。
低音の鳴り始めが比較的早いが、とにかくリニアというかフラット。
特定のピークとかドロップをほとんど感じず、高音までずっと音がつながる。
高音にほんのわずかの盛り上がりを感じたが、ピークというほどではなく、
そのまま超高音になってくると自然と減衰していく聴感上の特性だった。
ここまでフラットな特性とは驚くばかりだが、ほんのわずか感じた高域の盛り上がり、
このちょっとしたアクセントのつけ方が聴いていてつまらないスペック上のフラットさを追求したイヤホンやヘッドフォンとは違うというのはエージングを終えてから気づくことになる。
このほんのちょっとした高域のアクセントのつけ方が流石わかってらっしゃると思わせるところ。

試聴の時はスマホのmp3音源だったので、自宅のリファレンス環境で聴いてみる。
PC(JPLAY Classic)
→(USBケーブル Acoustic Revive R-AU1-PL)→(フィデリクス電源化BusPower-Pro)
→DAC Babyface→(吉田苑Babyface用RCAケーブル)
→ヘッドフォンアンプLUXMAN P-200
→E2000
P-200を中古で購入してから一度も使用することのなかったミニジャック用のphone2端子を使うことになった。
音源はWAVで試聴用に使っているジャズ、クラシック、ボーカルミックス。
店頭で聴いた音とほとんどイメージは違わなくて一安心。
低音の量感は十分だがやはりだぶつき気味。エージングで一番変化が大きいのも低音なのでエージング後に期待。
ボーカル帯域はエージング前だが、本当に滑らかで聴いていて気持ちがいい。
引っかかるところがひとつもない。
高音は伸びがイマイチであるが、変な味付けがなく自然に伸ばしている感じでクセがない。
こちらもエージングでもうちょっと伸びが感じられるようになるといいのだが。

いつものように様々なジャンルの音楽をシャッフルで鳴らしてエージングを行う。
人によってはピンクノイズでエージングを行う人もいるようだが、別にピンクノイズを聴くわけではないので、
音楽でエージングを行うことにしている。音量は控えめ。
50時間を過ぎたあたりから低音に変化が現れ出した。
ボアついていた低音に締まりだして、解像感が出てきた。
大変好ましい変化。このままエージングを続ける。
ただエージング推奨時間が150時間以上なので、2週間以上かかった。
エージングの変化であるが、E2000はかなり大きいと感じた。
50時間を過ぎたあたりで感じた低音の変化はかなり大きく、量感はそのままでかなりの解像度を伴うようになった。ロックにゃぴったりだよ。
手持ちのヘッドフォンオーディオテクニカのATH-A2000Zが低音の量感については控えめであり、
ゼンハイザーのHD595は量感はあるものの柔らかめの低音なので、4000円のE2000が一番ロック向けかもしれない。
音の全体のバランスはピラミッドバランスであるが、かなりフラット寄りになった。
高音の伸びは期待したほどではなかったが、慣らしはじめよりは上の方まで伸びている感じを受けた。
このE2000で感心したのは、かなり細かい音まで拾うことで、上流を固めていることもあるが、音源の違いをしっかりと感じられる。
左右のチャンネルセパーレーションもよく、かなり立体的に鳴る。
音場は広くはないが、もともと音像型というかボーカルがしっかり真ん中から聞こえるので、
ポピュラーミュージックを聴くには音場型のイヤホンよりこちらの方が好ましいと思う。

エージング後のE2000の音を聴いてしまうと、「もうこれだけいいんじゃないの」という気分になってくる。
試しに、しばらくぶりでオーテクのATH-EC7を引っ張り出して同じ環境で聴いてみた。
しばらくぶりで鳴らしたので、慣らしはじめの音はひどかったが徐々に音が安定してきた。
「ああ、昔のイヤホンってこういう音だったよな」
そんな古くはないATH-EC7だが音の作りは一世代前という印象だ。
オーテクらしく高音にアクセントがあり、ここで解像「感」を出しているが、よく聴いてみると音のディディールにざらつきが感じられる。
一番違うと感じたのは音の定位。きっちり楽器の鳴り分けと位置がわかるE2000に対して、ATH-EC7の方は各楽器の音が混じりがちで、音が濁った感じなる。
音場が平面的で、立体的に鳴るというのには程遠い鳴り方である。

E2000のいいところは、低音の量感をかなり出しているにもかかわらず、そのほかの帯域の音に影響をほとんどさせていないということ。
どうしても高音に影響が出てしまうので、低音の量感は絞り気味になっているヘッドフォンが多いのは事実。
とにかく軽いし、装着感もよく、音源の違いにもしっかりと反応するので、
ハイエンドの音の伸びを望まなければホームユースでもE2000でいいんではないかと思ってしまう。
もちろんモバイルユースには十分なクオリティ。

E2000はかなりフラットな音の出方をするので、特定の帯域を強調した鳴り方が好きという人、
特定の音楽ジャンルを多く聴く人には向かないと思うが、自分のように雑食系でジャンルを問わず聴くタイプはうってつけである。
E2000の音の出方が気に入った人にとっては、E2000はちょっとしたモンスターかもしれない。
これが4000円ですよ。
もう10年以上前になるが、ATH-EC7を買った頃には考えられないコストパフォーマンス。
スマホだと若干音量が取りづらいが、それほど鳴らしづらい程ではなく、通常のDAPなら十分に鳴らすことができると思う。
(つづく)

お出かけ試聴~イヤホン編

2019-03-10 09:16:27 | オーディオ
久々にプライベートで東京に行く機会があったので、またまた秋葉原によってきた。
今回はいつものヨドバシではなく、以前から気になってきたあの店へ行ってみた。
その店は、雑居ビルの4階にあった。
そうヘッドホン、イヤホン専門店のeイヤホンの秋葉原店。
土曜の昼過ぎだというのにかなりの混み具合。
写真で見たほど広いという感じではなく、店舗の半分が中古品売り場だったこともあり
試聴できる新品は想像よりは少なかった印象。まあそれでも相当なものですが。

今回の試聴のお目当てはヘッドホンではなくイヤホン。
iPodを使ってきたときはオーテクのATH-EC7を使っていた。

まだカナル型のイヤホンが普及するまで、イヤホンといえば旧式のインナーイヤー型しかなく、
インナーイヤーをつけると耳穴が痛くなるので、仕方なくハンガータイプのこのイヤホンを使っていた。
iPodを使わなくなるとともにATH-EC7の仕様機会もなくなったが、その後カナル型が普及。
さらに以前なかったイヤホンとしてダイナミック型ではなくBA型のイヤホンが登場してきた。
BA型の音に興味があり、BA型で一番安かったソニーのXBA-C10を購入。

初めて体験するBA型は一言でいうと「繊細な」音。ダイナミック型とは明らかに音の出方が違う。
バックの音数があまり多くないボーカルものとか聴くとこれがいい。
柴田淳を聴くとかなりうっとりした感じなる。
その反面シングルBAということもあり低音の量感は全く期待できない。ロックなんかはまず合わない。
ただカナル型のイヤホンは、いままでインナーイヤーで痛い思いを我慢してきたのがウソのように着け心地がいい。
あまり使うことはなかったが、スマホでラジオを聴くのに使っていた。

転勤になり、徒歩と電車での通勤となったのでしばらくXBA-C1を使っていたが、
音楽と聞くとなると、適応するジャンルが狭すぎるので、もうちょっと汎用性のあるイヤホンを物色していた。
そこで気になったのが、finalというメーカー。
日本のメーカーらしく、主に高級機を作っているらしいが、
そこがアンダー5000円の普及機を出していて、その評判がいいらしい。
E3000とE2000がそれだが、ドライバーユニットは同じだが筐体の素材が異なる。
ホームページを見てみると、「強調した音域を作らないことで、クリアな音質を実現しています。」とある。
普通は、低価格のイヤホンではこういう音作りはしない。
このへんは高級機を作ってきたメーカーならではというところか。
これが気になってきたので、試聴できそうなeイヤホンにやってきたという次第。
数あるイヤホンの中にE2000はあったが、E3000は見当たらなかった。

手に取ってみると、かなりの軽さと小ささである。
E2000をスマホにつなぎ、320kbpsでmp3にした柴田淳の新作「ブライニクル」を聴いてみる。
一聴して驚く。ボーカルが滑らか。そしてかなり低音に量感がある。
締りはあまりなかったがこの辺りはスマホ音源なので、ちゃんとしたもので鳴らすと変わる可能性がある。
高音は詰まった感じはなく、自然に伸ばしているような印象。高音にアクセントはない。
全体としてはたっぷりとした低音に中高音が乗る感じのピラミッドバランスだと感じた。
解像度は嫌みのない自然な解像度で、しっかりと楽器の鳴り分けがされているが、ことさら解像度を強調して音のエッジを立たせている感じではない。
「これが4000円か。」正直な感想である。
E3000はなかったが、リケーブルできるE4000はあったのでこちらも試聴してみた。
最初に聞いたE2000のインパクトが強すぎて、あまり印象はない。
音の出方についてはE2000と同様の傾向だと感じたが、低音についてはこちらの方が締まっている。
リケーブルの必要があればE4000になるのだろうが、E2000、E3000との価格差が3倍ほどになってしまい、純粋に音だけだとコスパが悪いかもしれない。

E2000は音の出方に自然さ、特にボーカル帯域の音の滑らかさが印象に残る。
イヤホンは屋外で聴くために使用するが、外からのノイズのない静かな環境で聴くわけではないので、あまり高級機の必要性を感じていない。
DAPも同様である。現在は持っていないが、購入するならウォークマンAシリーズで十分かなと思っている。
イヤホンに関しては、4000円でE2000のこの音が手に入るのなら十二分すぎる。
ということで東京土産にE2000を店頭でお買い上げとなった。
しっかりとエージングするとどのように音が変わるのか楽しみだ。

SIMロック解除~ワイモバイルX4編

2019-03-03 21:38:36 | ケータイ
気づいたら、スマホをX4に機種変更して半年ほどが経っていた。
もうX4のSIMロック解除ができるじゃないか。

b-mobileを契約しているので、ワイモバイルではないSIMも手元にあることだし、
アクオスクリスタルY2に続いてSIMロック解除をすることにした。
SIMロック解除は2回目なので手順は分かっているためスムーズ。
マイワイモバイルにログインし、IMEI番号を入力する。
IMEI番号はスマホの端末情報からも確認できるので、元箱を探さなくてもいい。
あっさりとSIMロック解除コードが発行された。

スマホのジャケットを外し、ワイモバイルのSIMカードを取り出して、
b-mobileのSIM(ドコモ回線)を入れ、スマホの電源をONにする。
SIMロック解除コード入力画面が表示されたので、コードを入力すると、
アクオスクリスタルY2とは違い、妙な画面が出ることもなく、再起動1回であっさりとドコモの電波を掴んだ。
ただ、b-mobileのSIMがデータ専用の020番号であったので、「音声通話はできません」という警告が出てきた。
ここまでは全くあっさりとしたもので、ドコモ回線で問題なく使えることは確認できた。

これでMNPの準備は万全。
X4の場合ドコモ回線でも使えるので、嫁のドコモiPhoneと一緒にドコモ回線にしてもいいのだが、
X4もともとソフトバンク回線用の端末なので、最近出てきたソフトバンク回線を使ったMVNOに乗り換えるのが一番手堅い。
問題は、いまPHSの番号として使っている080をどうするか。
1年半後に迫ったPHSのサービス終了に合わせて捨ててしまってもよいのだが、
維持費用次第で予備用にとっておきたい気もする。
音声通話用としては現在月700円あれば維持できるので、MNPをかけて、
中古のドコモガラホを入手し、予備として使うのもいい。
ともかくあと1年半時間があるし、それまでにはドコモのいわゆる分離プランの中身もはっきりしているだろうから、それを見てから決めればいいこと。
大手キャリアで分離プランが主流になれば、積極的に大手キャリアを使う理由もなくなってくるが、
実際の回線速度の状況を考えると、価格とサービスのバランスで、ワイモバイルかUQあたりのサブブランドを使うのがいいのかもしれない。