12. Tales of The Destinies
アルバムに収録された時から、ライブで再現できるのが議論になっていた曲。
ギターパートについては、あの変態バカテクギタリスト藤岡先生をして「最高難度」と言わしめた曲。
ツアー開始前から「歌える自信がない」とSU-METALが語っていた曲。
ついに東京ドームの大舞台で初披露!
間違いなく今日のハイライト!イントロが始まった時の歓声が怒号のよう。
いやね、この曲、藤岡先生はなんだかんだ言って弾いちゃうわけですよ。大村さんも藤岡先生よりずっとメタルよりですが、
菊地成孔主宰のdCprGなんてややこしいジャズ系バンドのメンバーだったりしますから、まあ大丈夫ですよね。
SU-METALもロンドを歌いこなしているわけですから、練習を重ねればできると思っていました。
問題はドラム。青山兄弟がトークイベントに出ているときの動画を見たことがあるのですが、
その中でちょっと変拍子に苦手意識があるような発言が青山さんからあって気になっていたのです。
で、曲が始まってすぐにドラムの方を見ちゃいました。
いつも比較的クールに何でも決めてしまう青山さん必死!余裕全くなし。
他の神々も同様でここまで余裕のない神バンドは初めてだ。
しかし、このトンデモナイ曲を神々は奏で続ける。
SU-METALは意外といっては何だが普通に歌いこなしてしまっている。
が、「とわのめもりー」の「りー」のところで声が思いっきり裏返った。
裏返った自分の声に一瞬驚いたような表情をしたSU-METAL。
やっぱりな。ここ厳しいかなと思っていたんですよ。
でも、そこはSU-METAL。最後の「それがですてぃにー」の「にー」のところは、きっちり決めてましたよ。
間奏のピアノパートのYUIMETALとMOAMETALのダンス。もうそれはかわいらしかったですよ。
会場から思わず「ぉほぅ」のようななんとも気持ち悪い溜め息みたいな声が上がってしまいました。
この曲にダンスが加わると、渦に巻き込まれているような何とも言い難い高揚感に陥りますね。
曲が終わると周りから「すげーすげー」の声が。
やはり神バンドは神だった。
興奮冷めらやない中、コルセットが光り始める。色は白。
5万のコルセットが光る様子、それは壮観の一言。
これは現場にいたものでないとわからないと思います。
映像ではあの素晴らしさは伝わらない。
会場からはうっとりとした溜め息のような歓声が上がる。
次の曲はもちろんTOTDと元はひとつのあの曲。
13. THE ONE
イントロで目の前の出島の先端にあるせり上がりから金色の雨合羽、じゃない袈裟のような例の衣装を着たMOAMETALが現れる。
その登場に今まで感じたことのないまぶしさを感じる。
金色の衣装とライティングのせいかと思ったら、違うんです。MOAMETAL自体がまぶしいんです。
肉眼でなんとか表情が分かるかなという距離にもかかわらず、まぶし過ぎるんです。
いや、話には聞いていたんですよ。生で見るゆいもあはヤバいって。
ディスプレイ越しの彼女たちは本当にかわいらしく、まっこと可愛いことよ、と思っていたのですが、
目の前に突然現れたMOAMETALはきらきらしていました。
ヤバいです。曲が耳に入ってきません。あーたぶんこれでラストなのに。
至近距離で見たらたぶん記憶が飛びます。
芸能人を生で見るのは初めてではないのに、何か根本的に違ってるらしい。
ほんと衝撃のかわいらしさでした。
これがYUIMETALだったら、これが決め顔のSU-METALだったら…
出島の正面なのにちっとも3人が来てくれなくて寂しいなと思っていたのですが、
来てくれたら、それはそれで自分がどうなってしまうのかちょっと怖い。
至近距離で見られる可能性がある場所の時は心していかないと大変なことになりそう。
5万人のシンガロングは壮大。
みんな手を振っているので、コルセットの明かりが瞬いて見える。
それは地上に現れた5万の星のよう。
SU-METALの歌を聴きながら見るその光景はきっと忘れられないものになる。
その場にいた人がThe Oneになった時。
そんな感動に浸っていて現場では全く気付かなかったのですが、
YUIMETALが泣いてたんだってよ!目が潤んでたんだってよ!
なぜお前は気付かなかったのか?(痛恨)
舞台の上では比較的感情を表に出さないYUIMETALが泣いてるなんて、
あといつ見られるか分からんでしょうが、このバカチンが!(大失態)
海外に行くと窓からずっと星を眺めているというロマンティストのYUIMETALだもの、
眼前で歌う5万もの地上の星を見て、感極まっちゃったんだよね。
そんなの見ちゃったら、オッサン号泣必至だったよ。(YMY)
WOWWOWの撮影が入ってたけど、まさかラストの一番いいところカットなんてことはないですよね?
ちゃんとそのシーンは映像化されるんですよね?(懇願)
今ふっと思ったことなんですけどー、前から思ってたんですけど―、
もしかして3人はコルセットが光る演出のことを知らなかったんじゃないかと。
だってYUIMETALは泣いちゃうわ、舞台の上では絶対泣かないと決めてるSU-METALも実はこのとき目が潤んでたっていうじゃないですか。
BABYMETALのライブでサイリウムなどの光り物が禁止になってからしばらく立ちます。
禁止される前もほぼ赤に統一されていたので、白い光に埋め尽くされた東京ドームというのは、
3人へのサプライズで、そのことを全然知らずに、しかも「The One」の大シンガロングの中、
あの光景を見せられたからYUIMETALはもちろん、鬼神、じゃなかったSU-METALの目にも光るものが浮かんだのではないかなと思った次第です。
まあ、「コルセットが光るよ」と聞かされていたとしても、事前にその光景を見られるわけはないので、
初めて見るその光景に思わず涙という可能性も十分ありますけどね。
これだけ多くの観客を集めるようになりながら、客席が光で満たされるの見たことがない3人へこの特別な夜に贈られたキツネ様からのプレゼント。
2年後ぐらいにヘドバンのインタビューでその真相が明らかになるかもしれません。
そんなことで(そんなまとめでいいのか)、1日目のRED NIGHTはあっという間に終了。
時間にして1時間20分ほどでしょうか。ちょっと放心状態。
退場は、ブロックごと順番に退場でした。一番あとからゆっくり退場。
名残惜しくディスプレイを見ると、「9/20 BLACK NIGHT」の文字が。
明日もあるんだ。夢の続きがある。
東京ドーム名物気圧差風に吹き飛ばされそうになりながら、外に出ると雨は降り続いている。
しかも本当にうんざりするほどの人の数。同じ時間と空間を共有していたはずメイトたちが他人の顔へ戻ってゆく。
駅への経路を案内してくれているであろうスタッフの声も、喧騒にかき消されてほとんど聞き取れない。
スタッフが持っているプラカードを頼りに地下鉄の駅に向かった。
ホテルに帰ってから、インターネットの情報を漁る。
え?今日の衣装で黒×金だったの?
ディスプレイ越しでも肉眼でも真黒にしか見えなくて、ちょっとがっかりしてたんですよ。
写真で見たら、けっこう金ぴかじゃないですか。ゴージャスで素敵です。
それで思い当った。
今日のセットリストは13曲。そのうち1stの曲が5曲で、2ndの曲が8曲と2nd中心の構成。
しかも1曲目がRoRで最後がThe Oneと2ndと一緒。それで金色なのね。(一応参考:2ndの通常盤ジャケット)
冒頭で「1stと2ndの曲は全て演る。同じ曲は2度演らない。」とKOBAMETALが宣言したので、明日の演奏する曲は確定。
残りは12曲なので、1stの曲が8曲で、2ndの曲が4曲となるはず。しかし、ちょっと少なすぎやしませんか。
武道館の時は1日目が13曲で今日の曲数と一致。武道館2日目は15曲。武道館オマージュだとすると曲数が一致しない。
「GJ!~ご褒美編」とか「The One~Unfinished Version」とかバージョン違いを演奏するのかな。
「The One~Unfinished Version」はやってほしい気がするけど。
封印されたことになってるあの曲はどうなるかって?そんなもの演るに決まってるでしょう。
「1stと2ndの曲は全て演る」ってKOBAMETALがはっきり言っているんだから。
ああ、海外盤だけに入っているあの曲は演らないと思いますよ。あの曲は明らかにライブで演奏しない(演奏できないではなく)ことを前提に作られている実験的な曲。
明日演る曲を今日の客出しSEに使ったりしないでしょう?
まあ、曲順はともかく、明日は1st中心のセットリストになることは確定しているので、
明日の衣装は黒×赤で決まりだな。そうすると明日最初の曲はオープニングの定番のあの曲として、最後の曲もラスト定番のあの曲で確定ですね
あと気になるのはギターの神。藤岡先生が連投なのか、リリーフでLedaさんなのか。
1年半以上神として降臨しなかったのに、白ミサあたりから突然復活したLedaさん。
Ledaさんのバンドも立ち上げ活動が一段落したころだし、藤岡先生も他のサポートで忙しいし、
単純に藤岡先生のスケジュールの都合と考えられなくともないが、Ledaさんがアレンジを手掛けたあの曲が明日の演奏を控えている。
武道館オマージュなら、あの曲は2日目のBlack Night、ギターは大村さんとLedaさんってことになるんだがなー。
2日目が1st中心っていうのもその可能性を匂わせている。
Ledaさん1stの曲と泡、そして武道館以来2年半ほどライブでは披露されていないあの曲は既にライブで演っているので、
残り2曲覚えればOK。どうなのかなー。Ledaさんと大村さんのコンビも見てみたいな―。
そんなことをあーでもないこーでもない、と考えていたのであまり眠れないまま、次の日を迎えました。
(BLACK NIGHTにつづく。)