記録だけ 2008年度 26冊目
『木々高太郎全集 4』
著者 木々高太郎
朝日新聞社
上下段・374ページ 980円
昭和46年1月25日 第1版発行
本日『木々高太郎全集 4』 を読了。
第4巻には次のような作品が載せられている。
4 「呪縛」(1946)
「新月」(1946)
「月蝕」(1946)
「無花果」(1947)
『彼の求める影』(1957)
「冬の月光」(1948)
「老人と看護の娘」(1949)
「人形師の幻想」(1949)
「少女の臀に礼する男」(1950)
「夜光」(1952)
「幻想曲」(1952)
「X重量」(1953)
「六条執念」(1954)
以上短編12と長篇1作品。
短編においては「」、長篇は『』という形で今回も記録することにした。
「呪縛」は切れが良く、結構好きだった。若干、「少女の臀に礼する男」に類似するが、こういう例はどの作家に於いてもよくあること。私としては、
「少女の臀に礼する男」<「呪縛」 の感がぬぐえない。
「老人と看護の娘」の冒頭は川端康成の『眠る美女』を思い浮かばせる部分もあった。私、『眠る美女』も結構好きです。
4巻目で注目したのは、長編小説の『彼の求める影』。
解説には若干マンネリ化した部分が認められるような辛口コメントだったが、好きなんですよね、こういった理詰めの作品。
話の展開が女性の私にはおもしろく、のめり込んでしまう、長さを感じさせない作品のひとつ。
情けないことに図書館の返却期限も残り後わずかで、5,6巻目は未読。
近隣図書館から他の図書館に借りていただいた本だったというのに。延長不可。どうすんだ!これから・・・。
朝日新聞社 木々高太郎全集 全6巻(1970-1971)
1 「網膜脈視症」(1934)
「睡り人形」(1935)
「青色鞏膜」(1935)
「恋慕」(1935)
「就眠儀式」(1935)
「完全不在証明」(1935)
「医学生と首」(1935)
「幽霊水兵」(1935)
「決闘」(1936)
「胆嚢」(戯曲)(1935)
『人生の阿呆』(1936)
「印度大麻」(1936)
2 「女と瀕死者」(1936)
「無気味な老医]師」(1936)
「緑色の眼」(1936)
「盲いた月」(1936)
「死の乳母」(1936)
「夜の翼」(1937)
「ヴェニスの計算狂」(1937)
「大浦天主堂」(1937)
「女の政治」(1938)
「水車のある家」(1940)
「文学少女」(1936)
『折芦』(1937)
「女の復讐」(1937)
「蝸牛の足」(1937)
「封建性」(1937)
3 「風水渙」(1937)
「死人に口あり」(1937)
「秋夜鬼」(1937)
「柊雨堂夜話」(1938)
「永遠の女囚」(1938)
『笛吹-或るアナーキストの死』(1940)
「宝暦陪審」(1939)
「婚礼通夜」(1939)
「ベートーヴェン第十交響曲」(1940)
「ストリンドベルヒとの別離」(1940)
「東方光」(1941)
「葡萄」(1942)
4 「呪縛」(1946)
「新月」(1946)
「月蝕」(1946)
「無花果」(1947)
『彼の求める影』(1957)
「冬の月光」(1948)
「老人と看護の娘」(1949)
「人形師の幻想」(1949)
「少女の臀に礼する男」(1950)
「夜光」(1952)
「幻想曲」(1952)
「X重量」(1953)
「六条執念」(1954)
5 『わが女学生時代の罪』(1949)
「タンポポの生えた土蔵」(1954)
「千草の曲」(1955)
「バラのトゲ」(1955)
「オリムポスの山」(1956)
「異安心」(1957)
「細い眼の孫娘」(1958)
「悪い家系」(1959)
「銀の十字架」(1962)
「失踪」(1967)
「幻滅」(1968)
6 『随筆・詩・戯曲ほか』