大阪松竹座第五回浪花花形歌舞伎
先日、浪花花形歌舞伎の第一部と第二部を観に行った。
花形歌舞伎は愛之助丈などの人気若衆歌舞伎役者出演と合って、観客の年齢層はやや若い。
開演四十分くらい前に楽屋のある通りから松竹座に行くと、たまたま愛之助丈はジーパン姿に黒ジャンといった一般若者とそう変わらない姿で歩いてこられた。
家族は『あわよくば、誰かにであうかも・・・。』という私のミーハーぶりにはいささか引いている様子。
こういった阿呆な楽しみ方を始めたのはごく最近で、これも年のせいか・・・とほくそ笑む。
ちまたでは○○の王子様やら何やらで盛り上がっているさな、金もかからぬ 通り(道)一筋歩き変えくらいは許されて良しだろうと、自己弁護。
さて芝居は結構おもしろかった。
第一部
妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)
道行恋苧環
杉酒屋娘お三輪 孝太郎
入鹿妹橘姫 壱太郎
烏帽子折求女 扇 雀
三笠山御殿
杉酒屋娘お三輪 孝太郎
豆腐買おむら 翫 雀
蘇我入鹿 進之介
宮越玄蕃 亀 鶴
荒巻弥藤次 薪 車
入鹿妹橘姫 壱太郎
烏帽子折求女 扇 雀
漁師鱶七実は金輪五郎今国 愛之助
筋書は有名なのでここでは省かせていただく。
この縁三雲好きなもので、どのように演じるのかと思いながら丁寧に観ていたが、おおむね 若手役者が気合いを入れて芝居されていた。
翫雀丈、孝太郎丈、愛之助丈が芝居を活性化させていた。
翫雀丈、孝太郎丈はいつものように品の感じられる心地よさ。この芝居に於いては翫雀丈の出番が少なかったものの、この役者が出てくると舞台は急に華やぎ、上等の芝居に変わるのは興味深い。これは孝太郎丈にも言えることで、将来はこの方たちも歌舞伎を大きく背負っていくのだろうと考えられる。
愛之助丈は男前で、見得の連続と迫力が見所。やはりたんきり芝居風の演じ方は心惹かれる。で切れな、仁左衛門化粧に近づけていただきたい。より舞台が引き立つのではないか。
また 亀鶴丈や薪車丈も安定した演技力。
壱太郎丈は若いのに思いの外後からの入れようで、気品も感じられ、素直な演じ方が好印象。
結構美しく見えたのは、蘇我入鹿の立派な衣装に身を包んだ進之介丈。今回不思議に思ったのだが、いったん進之介丈が台詞を話し始めると・・・海老蔵丈に似ていた。進之介丈は海老蔵丈をまねるのか?或意味、不思議である。
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