乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『絵本百物語』 第三十五 【神那里】かみなり(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) (『絵本百物語』より、竹原春泉 画)

2019-09-26 | 変体仮名見むとするハいとをかし

 『絵本百物語』 第三十五 【神那里】かみなり(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) (『絵本百物語』より、竹原春泉 画)



 
 『絵本百物語』 第三十五  神なり(かみなり)
  本文には下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」と称されてたことが記されている。

   図中には 変体仮名を用い、【神那里】(かみなり)と記されています。


    菅原道真の好きな私は、まず「かみなり」から取り上げました。





『絵本百物語』(えほんひゃくものがたり)は、1841年(天保12年)に刊行された日本の奇談集。

 著者 桃山人 (、江戸時代後期の戯作者・桃花園三千麿のこと か)

 江戸時代の妖怪を主題とした版本は墨線による主版のみ、あるいは主版に薄墨などの淡色を重ねて刷ったものなどが多いが、本書は薄墨を重ねた他に緑・青・赤をはじめとした複数の色版を重ねた多色刷りで印刷された出版物であることも特徴のひとつだとされている。

 話ごとに物語の題名ではなく妖怪の名称を掲げた上に妖怪の挿絵をつけており、怪談集と画集とを融合させた作品。 (ウィキペディア)

 



 『絵本百物語』 第三十五 【神那里】かみなり(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」)



 『絵本百物語』著者:桃山人




  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)



 菅原道真の好きな私は、まず「かみなり」から取り上げましたので、道真についての関連記録を載せておきたいと思います。
  菅原道眞 (道真)
 菅原道眞1 東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ
 
 菅原道眞2 秀才道真、業平と親交が深かったか…

 菅原道眞3 東風吹かば… 春を忘るな・(春な忘れそ) 『大鏡』『拾遺和歌集』

 菅原道眞4 メモ

 菅原道眞 5 大宰権帥に左遷。「日本三代実録葉」完成を報告したのは、時平と大蔵善行(901年)

 菅原道眞6 菅原道真は ろ号券 五圓紙幣にも登場していた。

 菅原道眞7 手向山八幡宮 このたびはぬさもとりあへずたむけ山 紅葉の錦神のまにまに

 菅原道眞8 北野天満宮 梅花祭(御祭神菅公の祥月命日に行われる祭典) 2月28日

 菅原道眞9 北野神社 2014年2月28日 北野梅園 梅!只今五分咲きです。(4景)

 菅原道眞10『北野天神縁起(光信本)』(北野天神 宝物殿)と、 絵馬堂の絵馬 

 菅原道真11 『北野天神縁起(光信本)』(北野天神 宝物殿)「牛が動かなくなった場面」や「雷となった道真さんから歌を教えられる場面」など

 菅原道眞12 北野天満宮 2014年2月 宝物殿 『北野天神縁起(光信本)』「長谷川等伯の大型絵馬」

 菅原道眞13 神戸 北野天満宮神社では展望台では異人館「風見鶏の館」と神戸港を見る事ができます。

 菅原道眞14 八坂神社・石見神楽『天神』 東風吹かば匂いおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ

 菅原道眞 15 天神祭  花火と船能 『翁』『羽衣』『土蜘蛛』観世流   2014年7月15日

 菅原道眞 16  菅原道真 16 名がわからない天満宮と、「菅原道真公」の絵馬  「稲葉そよびて秋風のふく」  (5景)

 菅原道眞 17 太宰府「梅ヶ枝餅」 元は梅の枝に栗餅を巻き付けて道真公に差し入れたらしい。 (5景)

 菅原道眞 18 仁左衛門が太宰府天満宮で「三月大歌舞伎」(歌舞伎座)成功祈願

 菅原道眞 19 仁左衛門丈が菅丞相 通し狂言『菅原伝授手習鑑』 三月歌舞伎座 チラシあり

 菅原道眞20 『決定版 番付集成』より「日本國中 天満宮鎮座」 青木美智男編 柏書房

 菅原道眞21 京都観世会9月例会〈其のニ〉 (能) 雷電 替装束 橋本忠樹

 菅原道眞22 『観世流謡曲続百番集』『雷電』(らいでん)  445頁から454頁(10枚)

 菅原道眞23(道真)菅原伝授手習鑑- 菅丞相 役も当たり役の十五世片岡仁左衛門丈が2018年、文化功労者賞を受賞

 菅原道眞24 北野天満宮所蔵『北野天神縁起絵巻〈承久本〉』「平成記録本」全9巻 京都文化博物館 京の至宝と文化 を御観覧いただいた方が昨日だけで70名を超えておりましたので、再度記録いたします。

 菅原道眞25 一月一日の初詣は散歩がてら。家から程なく近い天満宮家から程なく近い村の鎮守の天満宮に参り、菅原道眞様に祈願する。(4景)

 菅原道眞26 丹念に予習した漢文は断念っする羽目になったが、夫の配慮で京都文化博物館『北野天満宮 信仰と名宝 ―天神さんの源流―』に行くことができ、満足した。展示内容は後日記録したい。

 菅原道眞27 『北野天満宮 信仰と名宝 ―天神さんの源流―』 京都文化会館 2019年2月〜4月

 菅原道眞28 御霊信仰は私の好きな菅丞相(菅原道真)が関係有り。又、御霊会に関係部会田楽について

 菅原道眞29 天神信仰はなぜ全国に広まったか。その理由理由にはまだ確信が持てない。今後の課題として茶を濁す。



   ☆ ☆ ☆
 北野天満宮所蔵『北野天神縁起絵巻〈承久本〉』「平成記録本」全9巻 京都文化博物館 京の至宝と文化

 乱読記録2012年97:『日本絵巻大成21 北野天神縁起「承久本」』解説/ 岩波古典『菅原文草 菅家後集』

 『天神縁起の系譜』「北野天神絵巻」(承久本)から巻一、巻二 須賀みほ編




北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻1


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻2


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻3


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻4


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻5


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻6


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻7


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻8


北野天神縁起絵巻 平成記録本 巻9 白描

  

『日本絵巻大成21 北野天神縁起「承久本」』解説/ 岩波古典『菅原文草 菅家後集』(7枚)




 
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 映画『清須会議』 3,5★/5 役所広司 小日向文世 佐藤浩市 妻夫木聡 中谷美紀 松山ケンイチ 阿南健治 大泉洋 他

2019-09-26 | 乱鳥徒然 Rancho's room.
 春日大社 和舞

      映画『清須会議』 3,5★/5 役所広司 小日向文世 佐藤浩市 妻夫木聡 中谷美紀 松山ケンイチ 阿南健治 大泉洋 他




 映画『清須会議』 原作・監督:三谷幸喜



 三谷幸喜さん原作、監督の映画『清須会議』を見ました。

 途中で絵巻物(複製、手書き)が巧みに使用されていて、その部分が面白かった。


 大泉さんの秀吉役は序幕では見ただけで特徴をつかんでおられいいぞ!と応援していたが、1/3くらいから中だるみになったのが惜しい。

 中谷美紀さんは終始一貫して、寧役を貫き通されていた。

 役所広司さんと佐藤浩市さんは重厚にこなされ、妻夫木聡さんはほくそ笑むほどなりきり。

 重厚といえば、もうお一方。名を調べれば、阿南健治さんであった。

 松山ケンイチさんは少し出てこられただけでオーラを醸し出された。


 全体に役者が、史上の人物の顔に似ている。

 妻夫木さんに関してはお顔立ちが違うと書かれている方もあったが、鼻がそっくり。

 みなさんがあまりにも似ておられるので、驚いた。

 これは、演技やメークも関係しているとは思うが、元々のお顔立ちもあるような。

 そのように感じさせる本映画や役者さんたちは、素晴らしいのでは無いかと思った。


 役者さんたちが熱演されており、そこそこくつろいで楽しめる映画だと私は思う。




 今更ですが、映画や芸術や文芸、物事全般において
 人によって好みも感じ方も違います事をお含みおき下さい。



 



 三谷幸喜が17年ぶりに書き下ろした小説を自ら脚色し、メガホンをとって映画化。本能寺の変で織田信長が死去した後、家臣の柴田勝家と羽柴(豊臣)秀吉らが後継者を決め、日本史上初めて合議によって歴史が動いたとされる清須会議の全貌をオールスターキャストで描く。三谷監督作品では初の時代劇。天正10年(1582年)、本能寺の変で織田信長がこの世を去り、筆頭家老の柴田勝家は信長の三男でしっかり者の信孝を、羽柴秀吉は次男で大うつけ者と噂される信雄をそれぞれ後継者に推薦する。勝家、秀吉がともに思いを寄せる信長の妹・お市は秀吉への恨みから勝家に肩入れし、秀吉は軍師・黒田官兵衛の策で、信長の弟・三十郎信包を味方に引き入れ、家臣たちの人心を掌握していく。やがて後継者を決める会議が開かれ、それぞれの思惑が交錯する。

2013年製作/138分/G/日本
配給:東宝

 スタッフ・キャスト
監督
三谷幸喜
製作
亀山千広 市川南
企画
石原隆

柴田勝家:役所広司
丹羽長秀:小日向文世
池田恒興:佐藤浩市
織田信雄:妻夫木聡
寧:中谷美紀
滝川一益:阿南健治
堀秀政:松山ケンイチ
羽柴秀吉:大泉洋
前田利家:浅野忠信
黒田官兵衛:寺島進
前田玄以:でんでん
織田三十郎信包:伊勢谷友介
お市様:鈴木京香
松姫:剛力彩芽
三法師:津島美羽
織田信孝:坂東巳之助
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『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 3ウ  近松門左衛門作

2019-09-26 | 近松門左衛門

 

   『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 3ウ  近松門左衛門作


 


 (能せんさく迎ひ飛脚をつかハして早速尓持参)

 せいとかちわかたうもゐくハう。銀ごしらへも

 うさんなまりちらして成りしが。まだ頼みませふ/\。

 中能嶋丹波屋八右衛門から来ました。江戸尓舟

 町米どひ屋能かハせ銀そへ状ハなぜ

 とゞきませぬ。此中文を進しても返事もござ

 らず。使をやれば酢能こんにやくのといつ届けさつ

 しやるぞ。此者わたして人をつけて下され。手形

 手形もどそと申さるゝ、サア金子請とらふと立はたかつ


 (てわめきける)




              (3ウ)      

               『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」P.281   




 八右衛門って、中の嶋の丹波屋の米問屋 八右衛門だったのですね。
 大阪の米問屋。
 懐があたたかいはずですね。

「さぁ、金子受け取ろう。」
と立ちはだかってって、歌舞伎の一場面を思い浮かべ、声色や仕草や義太夫の節回しや音まで感じられます。

 


 町米どひ屋

    

 (1オ)(1ウ)(2 オ)= (一丁表)(一丁裏)(二丁表)…と言う意味です。
  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)



 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 1 オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 1 ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 2オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 2ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 3オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』v 3ウ  近松門左衛門作

 1 オ
   梅川 冥土能飛脚 近松門左衛門作
 身をつくし難波尓さくやこの花能。里ハ
 三すぢ尓町の名も佐渡と越後
 相の手を。かよう千鳥の淡路町、亀屋
 能世つぎ忠兵衛、ことし廾能上はまだ四
 年、いぜんに大和より、敷金をもつて養子
 ぶん後家妙閑のかいほう処、あきなひ功
 者駄荷づもり江戸へも上下三度笠。

 1 ウ
 茶のゆはいかい素双のべに手能かど                
 とれて。酒も三川四川五川所もん羽二重も
 出ずいらず。無地の丸つばぞうがんの國 
 ざいく尓はまれ男。色能わけ志り里志りて
 暮るを待ずとぶ足能。飛脚宿能いそがし
 さ。荷をつくるやら不どくやら。手代ハ帳面
 そろばんをおゝ口とも尓どや/\と。千万両能
 やりくりも、つくしあづま能とりやりもゐながら

 2オ
 かね能自由さハ、一歩小判やしろかね尓つばさ能
 有がごとく也、町通り能状取立帰つてそれ/\と。
 とめ帳つくり所へたそ頼もふ忠兵宿尓ゐやる              
 かと。あん内するハ出入能屋やしき能さむらい。手代共ゐん
 ぎん尓。ヤア是ハ甚内さま。忠兵衛ハるすなればお下
 し物能御用ならば。私尓仰聞られなせ。お茶もて
 おじや、と、あいしらう。いや/\下り能用はなし。ゑど
 若だんなより御状が来た。是おきゝやれとおしひらき。

 2ウ
 来月二日出の三度尓金子三百両毎さしのばせ
 申べく候。九日十日両日能中、その地亀屋忠兵衛方
 より。右三百両毎請取内ゝ申置候こと共、埒明申さ
 るべく候。則飛脚能請取證文此度登せ候間。金子
 請取次第この證文忠兵衛尓渡し申さるべく候。是
 此通仰下された。今日迄とゝかぬ処大事能御用の
 手はづがちがう。なぜか様にふらちなとはなを。しかめ
 言ひければ。ハヽ御尤/\。去りながら此中能雨つゝき。川ゝ

 3オ
 仁 水が出ますれば、道中尓日がこミ。かね能とゝかぬ
 のみならず、手前も大分能そん銀。もし盗賊が
 切取道からふつと出来心。万ゝ貫目取られても。
 十八軒能飛脚宿からわきまへ。けし程も御損
 かけませむ、おきづかひあられるな。いはせもはてず
 是さ/\。いふまでもない御そんかけてハ忠兵衛がくびが
 とぶ。日銀のびてハ御用能間があく仁より、それ処
 能せんさく迎ひ飛脚をつかハして早速尓持参

 3ウ
 せいとかちわかたうもゐくハう。銀ごしらへも
 うさんなまりちらして成りしが。まだ頼みませふ/\。
 中能嶋丹波屋八右衛門から来ました。江戸尓舟
 町米どひ屋能かハせ銀そへ状ハなぜ
 とゞきませぬ。此中文を進しても返事もござ
 らず。使をやれば酢能こんにやくのといつ届けさつ
 しやるぞ。此者わたして人をつけて下され。手形
 手形もどそと申さるゝ、サア金子請とらふと立はたかつ

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 




 
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