乱鳥の書きなぐり

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『近松門左衛門全集』より第十巻 『日本振袖始』 1 近松門左衛門作

2020-08-30 | 近松門左衛門

 

『近松門左衛門全集』より第十巻 『日本振袖始』 1 近松門左衛門作

 市川猿之助第十二回春秋会公演『日本振袖始』を見て、序詞の一部を読む^^

 

 

『近松門左衛門全集』より第十巻 『日本振袖始』

 

P. 387

1オ

 

  日本振袖始 近松門左衛門

序詞

天照大神に奉らる、四(う)月、九(なが)月の神御衣(かんみぞ)ハ、

和妙(にぎたへ)の御衣(みぞ)広さ一尺五寸、荒妙(あらたへ)の御衣(みぞ)広さ

一尺六寸、長(たけ)各(おの/\)四丈(ぢやう)、髻(おんもと)糸(ゆし)頸(うな)玉手玉足の

緒(お)のくり返し、神代の遺風(ゐふう)末の世に、恵をおほふ

秋津民(たみ)、ちはや振袖広戈(ぼこ)の国、たいらけく御(しろしめ)す、

天照大臣(てんせうだいじん)の御孫(みまご)、天津彦火瓊ゝ

杵(あまつひこひこほのににぎ)の尊(みこと)と申こそ

 

 

 

神御衣(かんみぞ)

 《「かむみぞ」とも》神の着用する衣服。また、神にささげる衣服。かんみそ。

 

和妙(にぎたへ にきたへ)

 《後世は「にぎたえ」とも》織り目の細かい布の総称。また、打って柔らかくしてさらした布。にこたえ。→荒妙(あらたへ)

 「片手には木綿(ゆふ)取り持ち片手には―奉(まつ)り」〈万・四四三〉

 

荒妙(あらたへ)〘名〙

 ① 上代、織り目のあらい織物の総称。
  一般に、藤、カジノキなどの木の皮の繊維で織った粗末な布をいう。⇔和妙(にぎたへ にきたへ)
  ※万葉(8C後)五・九〇一「麁妙(あらたへ)の布衣(ぬのきぬ)をだに着せかてにかくや嘆かむせむすべをなみ」
 
 ② 中古以降、麻織物のこと。
  ※延喜式(927)七「阿波国忌部所織麁妙服(あらたへ)〈神語所謂阿良多倍是也〉」
  ※即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉謝肉祭「常の衣の上に粗𣑥(アラタヘ)の汗衫(じゅばん)を被りたるが」
 
 
髻(おんもと)    (新選語林)
 
 髻(ケイ、キツ、キチ)
 もとどり、たぶさ
 髪を頭場で束ねたもの
 
 
 
頸 (ケイ、キョウ、)   (新選語林)
 
 くび、のどくび、首の前の部分
 喉頸(のどくび)
 
 
玉手玉足
 
 手足で軽々と取り扱う。自由自在にもてあそぶ。
 
 ※浄瑠璃・箱根山合戦(1660)四「犬ののどくび、ひっくわへ、一ふり二ふりふりけるが、後にはあしだまてだまに取、ついには犬をくひころし」
 
 
秋津民
 
 東村山 秋津の民
 
 
ちはや振袖
 
 在原業平が屏風絵を見て詠ったと云う、奈良竜田川の歌
 ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
 
 
 
 1 両刃の剣に長い柄をつけた大昔の武器。
 「―をおさめる」(戦いをやめる)
 
 2「鉾山車(ほこだし)」の略。ほこを立てて飾った山車(だし)。山鉾(やまぼこ)。
 
 
たいらけく
 
【文語】ク活用の形容詞「平らけし」の連用形。
 
 平らけし(穏やかだ。 無事だ。)
 
 
御(しろしめ)す
 
 1 領有なさる。統治なさる。▽「知(領・治)る(=治める)」の尊敬語。
 
  出典古今集 仮名序「天皇(すべらぎ)の、天(あめ)の下しろしめすこと」
 
  [訳] 天皇が天下を統治なさることが。

 2 知っていらっしゃる。ご存じである。▽「知る」の尊敬語。

  出典平家物語 九・木曾最期「さる者ありとは、鎌倉殿までもしろしめされたるらんぞ」

  [訳] そういう者がいるとは、鎌倉殿までもご存じでいらっしゃるであろうぞ。◆「しらしめす」の変化した語。
 
 
天照大臣(てんせうだいじん)
 
 天照大神(あまてらすおおみかみ)を音読した語。
 
 天照皇大神。
 
 ※金刀比羅本保元(1220頃か)上「天照太神(テンセウダイジン)四十六世の御末、神武天皇より七十四代にあたり給へる御門也」
 
 
天津彦火瓊瓊杵尊(あまつひこひこほのににぎのみこと)   (日本大百科全書)
 
 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
 
 天照大神(あまてらすおおみかみ)の子の天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)が高皇産霊神(たかみむすびのかみ)の女(むすめ)である
 栲幡千千姫(たくはたちぢひめ)(記、萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきづしひめのみこと))をめとって生まれた子で、稲穂の豊饒(ほうじょう)を示す穀霊神。
 
 天孫降臨神話、木花開耶姫(このはなさくやひめ)の神話、火中出産神話の主人公だが、このうちで木花開耶姫の神話は、降臨した尊を笠狭崎(かささのみさき)で迎えた鹿葦津(かしつ)姫(吾田津姫(あたつひめ)ともいう)との聖婚のあとに挿入した別話である。
 
 火中出産神話は、聖婚によってはらんだ御子(みこ)を国神(くにつかみ)の子と疑われた鹿葦津姫が、天神(あまつかみ)の子ならば災いなしと誓約(うけい)をたてて、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)(海幸(うみさち)・山幸(やまさち)神話の主人公)以下の子を無戸室(うつむろ)の産屋(うぶや)を焼き火中で出産する神話である。[吉井 巖]
 
 
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市川猿之助第十二回春秋会公演『日本振袖始』 作/近松門左衛門 三代目:猿之助 右近(三代目) 玉三郎

2020-08-30 | TVで 歌舞伎・能楽

東大寺

 

 

  市川猿之助第十二回春秋会公演『日本振袖始』 

 

『日本振袖始』

 作/近松門左衛門 

 演出/三代目 市川猿之助 

 美術/金井俊一郎 

 照明/吉井澄雄 

 振付/藤間勘吉郎

 


 岩長姫、実は八岐の大蛇/三代目 猿之助

 素さのおの鳴尊/右近 現三代目市川右團次

 稲田姫/玉三郎

 平成12年2月13日より20日

 国立大劇場

 

 

 歌舞伎『日本振袖始』を見た。

 右近(現右團次)さんが素敵で、彼が出てくる場面は二度見た。

 真似たくなって、二度目はひらひらドタドタ踊ったり刀を振りかざしたり見得を切って見たが、所作が難しすぎる。

 膝を炒めなかったから良かったとほくそ笑む。

 

 仁左衛門さんに加え、右團次さん、玉三郎さんのお舞台も見たいなと心底思った。

 ああ!芝居が見たいなぁ〜〜〜!

 そして近松も読みたいなぁ〜〜!

 

 今回も簡単な記録のみにて失礼いたします。

 

 

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『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-9 【行列の後陣と見物の群衆】二七〜三十三紙 中央公論社 小松茂実編

2020-08-30 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

 

祇園祭 鷺舞 (八坂神社にて)

  『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-9 【行列の後陣と見物の群衆】二七〜三十三紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

【巻一 行列の後陣と見物の群衆】二七〜三十三紙

褐衣の舎人

 褐衣(かちえ)

 褐衣(かちえ)・褐襖(かちあお)は、日本古代から中世にかけて、地下武官や左右近衛の随身(ずいじん)、鷹匠が用いた上着で狩衣(かりぎぬ)の一つ、および武家装束。

 

 舎人(とねり)《「との(殿)い(入)り」の音変化かという》

 1 古代、天皇・皇族の身辺で御用を勤めた者。

 2 律令制で、皇族や貴族に仕え、護衛・雑用に従事した下級官人。

  内舎人・大宮人・東宮舎人・中宮舎人などがあり、貴族・下級官人の子弟などから選任した。大宮人

 3 牛車 (ぎっしゃ) の牛飼いや乗馬の口取り。

 4 宮内省式部職の判任名誉官。式典に関する雑務に当たった。宮内省式部職

 

 式部職

 ① 宮内省の一部局。1884年(明治17)式部寮を改称して設置。宮中の祭典・礼式・交際・雅楽などをつかさどる。

 ② 宮内庁の一部局。皇室の儀式・交際・翻訳・狩猟・雅楽のことにあたる。
 
 
 
 大路に面する家々の前には、門松が立てられている。
 
 門松は今現在のように竹の三本に松や南天などを合わせて祀るのではなく、松の木そのものが地面に植えられている。
 
 
 門松
 
 松は冬でも青々とした常緑高木で新しい生命力の象徴となっている
 
 神様が宿ると思われてきた常磐木の中でも、松は「祀る」につながる樹木であることや、古来の中国でも生命力、不老長寿、繁栄の象徴とされてきた。

 一説には唐代にみられた正月に松の枝を門に飾る風習が平安時代に日本に伝わったという(ただし中国で正月に松を飾る地域は限られている)

 平安時代の宮中では「小松引き」という行事が行われた。

 これは、初子の日に外出して松の小木を引き抜くという貴族の遊びで、持ち帰った「子の日の松」を長寿祈願のため愛好する習慣があり、門松はこれが変化したものと考えられている。

 現在も関西の旧家などでは、「根引きの松」という玄関の両側に白い和紙で包み金赤の水引を掛けた根が付いたままの小松(松の折枝は略式)が飾られる。

 
 
 
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『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-8 【突然走り出した二両の車と見物人達の様子】二三〜二六紙 中央公論社 小松茂実編

2020-08-30 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

 

 

祇園祭 鷺舞 (八坂神社にて)

  『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-8 【突然走り出した二両の車と見物人達の様子】二三〜二六紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

【巻一 突然走り出した二両の車と見物人達の様子】二三〜二六紙

 

 街並みの中には、見物客でごった返している。

 家の中には、一献交わして、酒に浮かれている。

 踊る人々。

 突然走り出した二両の車。

 馬は嗎き、人々は驚いて車にひかれぬように避ける。

 

 この場面は面白い^^

 

 

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映画『No Reservations 幸せのレシピ』2007年 アメリカ 4,3★

2020-08-30 | 映画

 

  映画『No Reservations 幸せのレシピ』2007年 アメリカ 4,3★

 

  • 原題/No Reservations
  • 制作年/2007
  • 制作国/アメリカ
  • 内容時間(字幕版)/105分
  • ジャンル/ラブロマンス/青春

 

  映画『No Reservations 幸せのレシピ』を見た。

 周りからは完璧主義者であった女性が諸々の経験を重ね、時を経て変わりゆく女の一生を描く感動作と書けばいいのだろうが、この映画はそんな屁理屈抜きで、幸せになれる。

 半ばをすぎ後半になる辺りから、幸せの涙が押し寄せ、その波は最後まで止まらなかった。

 

 シェフ、ニックがプライパンをカンカンカンカン叩いての

‘Pancake time〜〜〜♪

の言葉は、今も耳に残っている^^

 

 素晴らしく幸せな気持ちにさせる秀作

 この映画は好きだな(*^^*)

  

 

 

 以下はwowow kousiki HPより ▼

 2001年のドイツ映画「マーサの幸せレシピ」をC・ゼタ=ジョーンズ主演でリメイク。

 完璧主義者だった女性シェフが、生き方を見つめ直す姿を綴るハートウォーミング作。

 

 ニューヨークきっての人気高級レストラン“22ブリーカー”の料理長を務めるケイト。

 妥協を許さぬ完璧主義のせいで周囲と衝突することも辞さない彼女だったが、ある日姉が不慮の交通事故で急死したことから、遺された9歳のめいゾーイを引き取って一緒に生活することに。

 そのうえ、これまで彼女の独壇場だった厨房にもノンシャランとしたシェフ、ニックが現われて彼女の聖域を侵し始め、ケイトのいらだちは募る一方だったが……。

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