(写真は田んぼ。元はチョコ色とクッキー色。何となく アイスボックス・クッキーに似ていておいしそうな色なんだ。今年初めて、こんな景色に出会いました。)
ネバーランド Finding Neverland
満足度 ★★★★★
感動度 ★★★★☆
ジョニー・デップが出ていたよ~ ★★★★★
ダスティン・ホフマンが出ていたよ~ ★★★★★
色彩美 ★★★★★
お勧め度 ★★★★☆
2004年 イギリス・アメリカ 1時間40分
監督 マーク・フォースター
キャスト
ジョニー・デップ
ダスティン・ホフマン
ケイト・ウィンスレット
ジュリー・クリスティ
フレディ・ハイモア
ラダ・ミッチェル
ケリー・マクドナルド
『ピーター・パン』の作家ジェームズ・バリの実話に基づく映画。
『ピーター・パン』が書き上げられるまでのドラマは興味深い。
作家ジェームズ・バリが少年ピーターに対して、
「この話は君だよ。」
の言葉を受けて、
「本当の主人公は、彼だよ。」
と、ジェームズ・バリを指さして にっこり笑う少年の笑顔は、胸のすく思いがする。
この映画も ジョニー・デップの演技力は見ごたえがある。
この映画で興味深いのは、ジョニー・デップの『形』或いは『ポーズ』のとり方。
かっこよさと作品のジュ大交差を絶妙なほどに計算しつくした『ポーズ』は、どちらかというと映画というよりは舞台に近い。各箇所で歌舞伎の『形』を思い起こさせる、『ポーズ』の美しさ。
特に好きだったのは、ベンチの場面。ジョニー・デップ向かって左、少年向かって右。ピーターを覗き込むジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)の三角の作り方は、歌舞伎の形に似ている。ジェームズ・バリの左手の角度は、画面を広げ、素晴らしい構図だった。
おそらく、舞台の技法(形など)を強調して日常にも取り入れたのは、『ピーター・パン』といった舞台を描く上で、ジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)自身が永遠の夢見る少年、ピーターパンを描きたかったからではないかと思う。
ジョニー・デップの台詞の言い回しと声色の力の抜き具合と強め方は、私は特に好きだ。ジョニー・デップを見ていると、うまい舞台役者をも思い浮かべる。映画の彼を観ていると、この映画に限らず、ジョニー・デップが舞台ならば、映画とはどう変え、どういった演じ方をするのだろうと考えてしまう。
ダスティン・ホフマンは画面に出てくるだけでも重厚感を一層強め、作品を上質に仕上げていた。
この映画の色彩はとても好きだった。