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乱鳥の書きなぐり

『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』 花田富二夫編 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)





    『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』 
     花田富二夫編 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)
     この二冊を照らし合わせながら、読み始める。


  
 つれ/\なるまゝに日暮らし。さかづきにむかひて。心のうつるまゝに。よくなし(ママ)。酒をそこはかとなくのみつくせば。あやしふこそ物くるおしけれ。いでやこの世に生(むま)れては。下戸(げこ)ならぬこそ。おのこはよけれと。吉田の兼好がいひおきし。とかくのむほどに。上戸(ご)の名は。たつた川。(寛文七年刊)

 上の『徒然草』の序文のパロディには笑ってしまう。下戸でたつた川とはこれいかに。腹を抱えて笑いたい。

『伊勢物語』のパロディである『仁勢物語』にせよ、今回読み始めようとしている西鶴の『西鶴俗つれづれ』にせよ才覚ありの天才的笑いを表現されているなと感じる。


 今回読もうとしている『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』には『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』というありがたい解説書が出版されている。

 中味もつれづれで読みやすく、『徒然草』を思い浮かべながら読むとますますタノ吸うことができると思う。

 二冊合わせて読むと一層読みやすい本なので、これは良い本を見つけたなとニンマリ笑う。


『徒然草』と云えば、光田 和伸先生の面白い講座を思い出す。

 朝日カルチャーセンターで光田先生の講義が聴けるということなので問い合わせてみたのだが、連歌を詠むといった敷居の高い講座であったので断念した。

 自己流で短歌と戯れるならいざ知らず、連歌作りは無理でしょうと、諦めた苦い経験であった。夫はそれを聞いて、ただただひたすら笑うのみ^^


 話は『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』に戻る。

 この本は大変面白く読みやすいので、出だし好調。

 このまま楽しみたいと思う。

 

 「筆を取れば物書かれ。楽器をとれば音をたてんと思ふ。盃を取れば酒を思ひ」 (『徒然草』一五七)


 
 (画に描かれる男性は吉田兼好でもあり西鶴自身でもある。)

 

 一 過ぎて克(よき)は親の異見(いけん)悪式(あしき)は酒(さ)

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京都大学デジタル貴重書  Rancho
京都大学デジタル貴重書
西鶴俗つれづれ
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00013212
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