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テレビで『歌舞伎十八番の内『勧進帳』』を楽しむ。
中村吉右衛門丈演じる富樫左衛門は重厚。存在感あり。きれも良く素敵。好きな演じ方をされると男前に見えてくる。わたしはこの演目では右衛門丈に見入ってしまった。
弁慶は富十郎丈。義経は富十郎丈の御曹司、中村鷹之資さん。
以前からわたしは弁慶は歯切れの良い台詞や摺り足や六法などの場面が好き。
富十郎丈の演じられる弁慶は投げ六法の部分が好きだった。
経験をつまれた手が花道では水を得た魚のように流れ泳ぐ。
音楽で言えば『前へ前へ』というやつで、勢いを得たてに尚且つ抑揚をつけアクセントを付けて手を前にのばされていた。
他の役者さんとはまた違った投げ六法で、みて特をしたなと感じた。
この勧進帳には染五郎丈も出ておられた。
「父(幸四郎丈)に似て舞台映えのする男前やわぁ。」
と家族皆にうれしそうに言うと、娘は続けざまに
「お母さん、うれしそうやなぁ。もう、風邪は治ったの?」
「そんなに好きなら歌舞伎チャンネルをとればいいのに。」
「お母さんは好きなことがいっぱいあっていいね。」
と言ってくれる。
何処までも子に気を使わす母也。
テレビ局公式HPより転載 ▼
「歌舞伎十八番の内『勧進帳』(かんじんちょう)」
「勧進帳」は歌舞伎十八番の代表作ともいえる一曲で、天保11年(1840)、七代目市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)が初演した。能・安宅(あたか)に取材した舞踊劇で、九代目團十郎が手を加え洗練し、さらに今日まで数々の俳優によって繰り返し上演されてきた、まさに歌舞伎屈指の名作である。
東国へ向かう義経・弁慶の一行は安宅関にさしかかり、関守・富樫左衛門と対峙する。
弁慶が偽の勧進帳を読み上げる『山伏問答』、危機を脱するために主人・義経をわざと打ちすえた弁慶に対して打たれた義経が見せる主従の心の通じ合い、さらに弁慶が富樫に見せる『延年の舞』など、全編が見せ場の連続で、富十郎の円熟した芸と、周りの俳優との熱気あふれるやりとりが見ものである。
弁慶は通常翁格子の着付に黒の衣裳で演じられるが、富十郎はこれまでに原点の能に取材し、縞模様の能に従った衣裳で弁慶を演じたこともある。能では通常義経を子供が演じるが、今回は長男の鷹之資がこの役を演じることもあり、観世流の能楽師・片山九郎右衛門(現・幽雪)に指導を得て、能に近づけた解釈でこの役を演じた。
<演目>
歌舞伎十八番の内「勧進帳」(かんじんちょう)
<出演>
武蔵坊弁慶:中村富十郎(なかむら とみじゅうろう)
富樫左衛門:中村吉右衛門(なかむら きちえもん)
源義経:中村鷹之資(なかむら たかのすけ)
亀井六郎:市川染五郎(いちかわ そめごろう)
片岡八郎:尾上松緑(おのえ しょうろく)
駿河次郎:尾上右近(おのえ うこん)
常陸坊海尊:市川段四郎(いちかわ だんしろう)
後見:中村錦之助(なかむら きんのすけ)
ほか
<収録>
2009年5月27日 東京・歌舞伎座
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今日は見ることができなかった『極付幡随長兵衛』は好きな役者さんがいっぱい。次回、観るのが楽しみ。
「歌舞伎『極付幡随長兵衛』(きわめつき・ばんずいちょうべえ)『公平法問諍』大薩摩連中」
町奴の幡随院長兵衛が、旗本奴を率いた水野十郎左衛門と対立、ついに水野に討たれたという事件は歌舞伎でも早くから取り上げられ、様々な幡随長兵衛物が作られていた。その中でも最も史実に近く、決定版となった作品が今回の「極付幡随長兵衛」で、初演は明治14年(1881)、作者は河竹黙阿弥であった。
初演から10年後、明治24年に上演された際、古浄瑠璃を元に劇中劇「公平法問諍」(キンピラホウモンアラソイ)が付け加えられ、現在の形になった。
「公平法問諍」が上演されている江戸村山座は大勢の客で賑わっていた。芝居が佳境にさしかかるころ、水野十郎左衛門に仕える者たちが芝居に難癖をつけるが、それを制したのが江戸中にその名を知られる、町奴の幡随院長兵衛。騒ぎをおさめ立ち去ろうとする長兵衛を呼び止めたのが水野十郎左衛門だった。
数日後、長兵衛の家に水野の使いがやってくる。酒宴に招きたいとの旨であったが、長兵衛は遺恨を晴らすためのものと悟っていた。自分が赴いて彼らの手にかかれば、町奴と旗本奴の対立はますます激しくなり妻も子供も残すことになる。しかし自分が行かなくては面目も周囲への顔も立たない。苦悩する夫の心を察し、妻は仕立てたばかりの羽織袴を持ってきて、身支度を手伝うのだった…。
黙阿弥の得意とした七五調の名セリフ、男の意地の張り合い、しっとりとした夫婦愛…。中村吉右衛門、 片岡仁左衛門(かたおか にざえもん)、中村芝翫(なかむら しかん)ほか豪華顔ぶれによる、世話物の名作を堪能する。
<演目>
歌舞伎『極付幡随長兵衛』(きわめつき・ばんずいちょうべえ)『公平法問諍』大薩摩連中
<原作>
河竹黙阿弥
<出演>
幡随院長兵衛:中村吉右衛門
水野十郎左衛門:片岡仁左衛門
坂田兵庫之介公平:中村歌昇(なかむら かしょう)
御台柏の前:中村福助(なかむら ふくすけ)
子分極楽十三:市川染五郎
渡辺綱九郎:大谷友右衛門(おおたに ともえもん)
唐犬権兵衛:中村梅玉(なかむら ばいぎょく)
近藤登之助:中村東蔵(なかむら とうぞう)
長兵衛女房お時:中村芝翫
ほか
<収録>
2009年6月24日 東京・歌舞伎座
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 23 三軸 秀郷は将門の屋形にいる女性に恋した。秀郷は、将門の周りの六人は陰であること、将門は金属の身であるが、蟀谷は肉身であることをききだした。
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 23 三軸 秀郷は将門の屋形にいる女性に恋した。秀郷は、将門の周りの六人は陰であること、将門は金属の身であるが、蟀谷は肉身であることをききだした。
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 23 三軸 秀郷は将門の屋形にいる女性に恋した。秀郷は、将門の周りの六人は陰であること、将門は金属の身であるが、蟀谷は肉身であることをききだした。
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 23 三軸 秀郷は将門の屋形にいる女性に恋した。秀郷は、将門の周りの六人は陰であること、将門は金属の身であるが、蟀谷は肉身であることをききだした。
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六代目 市川染五郎(九代目松本幸四郎 現 二代目松本白鸚)様、ありがとうございました。 勧進帳 ~松羽目物の成立~ 九代目松本幸四郎(現 二代目松本白鸚) 1989 国立劇場
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 22 三軸 将門に再度対面する秀郷 秀郷は偽って将門に対面した。
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 21 三軸 北山の陣での対戦。影武者六人と並ぶ将門 秀郷たちの軍は将門の陣を攻めた。将門の体は金属で、同じ姿のものが六人いた。官軍は破れて退いた。
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 20 中巻読了(次回から下巻) 東海道を行く官軍 朝廷からはさらに軍勢を下総に向かわせた。
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『俵藤太物語絵巻』二度目を読む 19 中巻 秀郷は、三井寺斗その守護神である新羅大明神に参拝して加護を祈り、下総に向かった。
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