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乱鳥の書きなぐり

『稀代の本屋 蔦屋重三郎』 増田 晶文著  草思社文庫

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『稀代の本屋 蔦屋重三郎』 増田 晶文著  草思社文庫
 
 
草思社
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2016年

488p

1800円+税

出版社内容情報

 

 山東京伝や恋川春町や歌麿や写楽で名をはせた蔦屋重三郎(蔦重)。

 蔦屋重三郎の本や刷り物にたいする意気込みと生き様に対しておもしろく読ませていただいた。

 

 個人的には、狂歌と歌舞伎の役者絵の部分が興味深かった。

 また知っている草紙屋読んだことのある草紙の名も出てきて、調べながら読んでいる時間は楽しい物であった。

 もし、わたくしに商才のかけらでもあったならば、もっと違った読み方ができたに違いないと、ほくそ笑む。

<主な登場人物>

蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう)=蔦重(つたじゅう)
寛延三年~寛政九年(1750-1797)
江戸の名物本屋。話題作を連発する一方、才能発掘や価値創造にも卓越した冴えをみせた。

喜多川歌麿(きたがわ・うたまろ/うたまる)
宝暦三年~文化三年(1753-1806)
天才的浮世絵師。重三郎との出逢いで美人画に開眼、抜群の才を誇った。春画でも卓越。

山東京伝(さんとう・きょうでん)
宝暦十一年~文化十三年(1761-1816)
江戸を代表する戯作者。絵師として出発し流行作家となる。長きにわたり絶大な人気を得た。

恋川春町(こいかわ・はるまち)
延享元年~寛政元年(1744-1789)
黄表紙なる江戸文芸の新分野を拓く。文ばかりか絵も洒脱で滑稽味に溢れる多彩多芸の人。

朋誠堂喜三二(ほうせいどう・きさんじ)
享保二十年~文化十年(1735-1813)
人気戯作者。黄表紙を中心に作品多数。表の顔は武士で、出羽国久保田藩の江戸留守居役。

北尾重政(きたお・しげまさ)
元文四年~文政三年(1739-1820)
浮世絵師。親分肌で京伝や政美を育てただけでなく歌麿、鳥居清長にも強い影響を与えた。

大田南畝(おおた・なんぽ)
寛延二年~文政六年(1749-1823)
狂歌壇の領袖。早熟の文人で天明期に圧倒的な存在感を示した。蜀山人、四方赤良は別名。

葛飾北斎(かつしか・ほくさい)=勝川春朗(かつかわ・しゅんろう)/北斎宗理(ほくさい・そうり)
宝暦十年~嘉永二年(1760-1849)
浮世絵師。駆け出し時代に蔦重の知遇を得る。後に偉才を存分に発揮、絵師として大成する。

曲亭馬琴(きょくてい・ばきん)=滝沢瑣吉(たきざわ・さきち)
明和四年~嘉永元年(1767-1848)
読本作家。京伝の紹介で蔦屋に寄宿。寛政期から著作に専念、読本で随一の物書きとなる。

十返舎一九(じっぺんしゃ・いっく)=重田幾五郎(しげた・いくごろう)
明和二年~天保二年(1765-1831)
戯作者。瑣吉と入れ替わるようにして蔦屋へ。『東海道中膝栗毛』の大成功は享和期のこと。

増田晶文[マスダマサフミ]
作家。1960年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。人間の「果てなき渇望」を通底テーマに、さまざまなモチーフの作品を発表している。文芸作品に、江戸化政期の浮世絵師渓斎英泉の生き様を描いた『絵師の魂 渓斎英泉』(草思社)、新島襄と徳富蘇峰の師弟愛を描く『ジョーの夢』(講談社)、理想の小学校設立に奔走する若者たちが主人公の『エデュケーション』(新潮社)など。デビュー作『果てなき渇望』で文藝春秋Numberスポーツノンフィクション新人賞および文藝春秋ベスト・スポーツノンフィクション第1位を獲得、『フィリピデスの懊悩』(『速すぎたランナー』に改題して単行本に)で小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です

コメント一覧

ストライベック
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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