第一種の「い」さんに同行させていただき、
南郷巨樹の森に行って参りました。
島の南にあった南郷は、今は廃村ですが、
都道と巨樹へ行く路沿いに、二軒の家が残っています。
そのうちの一軒を管理しておられた「せ」さんには、
私は以前、とても、お世話になりました。
御蔵を訪れるたびに、せがんで南郷まで連れて行っていただき、
草刈りを手伝ったり、コーヒーをごちそうになったり、
毎回、自慢の水を汲ませていただいて帰りました。
その昔、御蔵島での自給自足は限りがあったため、
妻帯を許されていたのは長男のみ。
次男三男が住んでいたのが南郷。
今、トイレがある辺りに分校もあったそうですが、
妻帯を許されていなかったのに、なぜ分校があるのだろうか?
・・・?
南郷の人々は、主に炭焼きを生業としていたそうです。
ガスが普及するまで、木炭が煮炊きの主流。
質が良かった南郷の木炭は、高値で取引されていたそうでした。
いまでも、苔むした石積みが、炭焼き釜の名残を残しています。