VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

ノムラ資産管理フェア

2006年12月01日 | 社会・文化
「♪そうだ野村に聞いてみよ♪」という事で、安易に野村證券の店頭へ行ってしまった私は
知人に「野村なんて手数料高いだけなのに!」と窘められ反省し、そろそろ運用チャネルを見直そうと思っているが
手数料が高いだけに、色んなセミナー案内が送られてくる。

今まで何も参加した事が無かったが、フリーになって暇もできたので今回【ノムラ資産管理フェア】の講演会に申し込んだ。

リチャード・クーや大前研一は、既に話を聞く機会があったし
五木寛之
を金曜の夕暮れに聞くのもどうか・・・と、昼間の堺屋太一の講演を選んだ。

行ってビックリ!? 500人ほどの東京国際フォーラム・セミナー会場は満席。グレー一色!!(髪&服) 
●60才以上:98% ●男性:90% ●ハゲ頭:60% ●熟睡:20%     ※全てVivien研究員の目測


50才以下の女性は、私一人(大げさでなく)だった。 金曜の13:30~に来れる暇人って事であるが・・・

元経済企画庁長官である堺屋氏の話は『職縁社会から好縁社会へ』という、私が研究中のシニアの住み替えとも関係のあるテーマ。

まずは経済動向について低金利政策を批判(自分の時に0金利政策を導入したくせに)
また今の好景気を「うらしま景気」と命名。
危ないカメ(低金利)に乗って龍宮城(東京集中開発)へ行き戻ってきたら、60ヶ月経っていた。
玉手箱を空けた、その日本は全ての組織が老化し機能しなくなっていた。という御話。

後手に回っている改革を、ジグゾーパズル状態。包括的に日本をどうしていくのか描けていない、全て先送りと。

近代社会(80年代中ー90年代中)は、‘モノ’が多ければ嬉しい社会=科学的に解説でき合理化した会社が良い会社。
        (全く人的コミュニケーションを介さない、自動販売機が究極)
合理化するのは専門家が一番で、専門家の頂点“官僚”に全てお任せで良かった。

しかし現代は、“満足”の多いことが嬉しい社会に変わり、科学的・客観的に解説できない主観的な価値観の社会。
金融も税金・郵貯にゆだねるのではなく、「自分のお金を自分の好きな事に使う」直接投資が増える。
よってファミリー企業が増えるという事(レーガン、サッチャー改革からの流れ)。

そんな社会で、定年後の生き方は“職縁社会からの離脱”であり“好きな事にお金も時間も投資しましょう”
という事なのだが、具体的には

①家計のリストラ・・・職縁関係の出費を切る
②若者にお金をあげない(「住宅もあげない」と、ヤバッ!?)
   ※地方老人から首都圏若者に7兆円/年、譲渡されているらしい
   ※住宅の相続は、相続税は上・下、物納は更地にしなければならず3重苦と
      →「リバースモーゲージで使い切れ」とも、それはそうだ。
③好きな事に集中して使え・・・好縁を生む投資になる
   ※しかし日本人は、したい事をさせないように幼児期から育てられているので難しいという
       頭を打って泣くと、アメ玉で泣き止まされ(本質からの回避)
       サラリーマンは、好きでもない仕事を好きになったように勘違いさせられ・・・


また高齢者の雇用現場はドンドン増え、低賃金の市場が広がり若者は犠牲になる。
                  (現、タクシードライバーの市場)
顧客が高齢者なので、高齢者の供給者に人気が出るケースが増える。
開業医が良い例で、平均年齢60才!?という事。

遊び半分で出かけた講演会だったが、結構、私の仕事にとっても示唆が豊富にあった。
サスガ大物の話は、場に合わせた話口調だし巧い! 
(リチャード・クーなんて、オジサマ達には理路整然とし過ぎて速過ぎるだろうなぁ)