菜の花のようで紫色の花といったらオオアラセイトウ(ハナダイコン)だけだと思っていた。
少し前、あちこちでオオアラセイトウが咲いていた頃のこと。
オオアラセイトウは群生しているところが多かった。
でも、ある家の門の前に1本だけオオアラセイトウと思われる花が咲いていた。
それは花の色が濃かった。
その時は違う種類なのかと思って、何も考えずに素通りしてしまった。
その後、再びその場所を通った時、花の下に何かぶら下がっているものを見つけた。
そして、葉っぱもオオアラセイトウと形が違っていることに気づいた。
これって、「ゴウダソウ(合田草)」?
夏から秋にかけて、小判の形をした実が付いているものは見たことがあって知っていた。
その実のついた枝はよくドライフラワーなどにもなっている。
でも、その花がオオアラセイトウとよく似ていることは知らなかった。
数日後はこのようにたくさんの小判(大判)が生っていた。
学名:Lunaria annua L.
英名:Annual honesty , Honesty , Moneyplant
別 名: オオバンソウ、ルナリア、ギンセンソウ
科名・属名:アブラナ科 ゴウダソウ属
原産地: 南ヨーロッパ
「ゴウダソウ」という名前の由来がちょっと変わっている。
明治時代後期に「合田 清(ごうだ きよし)」という人がパリから種子を持ち帰って最初に栽培したので、「ゴウダソウ」という名前になった。
人の名前がそのまま使われているのは珍しい。
これがよく似ている「オオアラセイトウ」。
花の形はそっくり、でも雄しべと雌しべが黄色で目立っている。
葉っぱは「ゴウダソウ」の方が鋸葉が深い。