小さな公園の奥の方、フェンスの外側にあった白い花。
薄暗い場所で、誰にも気づかれずひっそりと咲いていた。
フェンスから手を伸ばして写真に収めた。
葉っぱがミョウガのようのようだけど、これは「ヤブミョウガ(藪茗荷)」。
ヤブミョウガは、やや湿った半日陰の場所に生育し、地下茎で増える花。
花後には黒~濃紺の実をつける。
ヤブミョウガは少し変わっていて、1つの株に両性花と雄性花をつける。
両性花 ---- 一つの花に雌しべがと雄しべがある花
雄性花 ---- 雄しべだけで、雌しべがないか退化し、雌しべの機能がない花
そして両方とも一日しか持たない「一日花」なのだけど、次々と咲くので結構長い間見ることができる。
両性花は雌しべが雄しべより長く、花柱が長く突き出ていて、雄性花は黄色の葯が付いている雄しべが目立って、雌しべが小さいので区別できる。
1日花なので、閉じるときは雄しべ、内側の花びらから順に巻き込まれ、最後に花柱だけを外に出したまま閉じる。
写真のように花柱だけが長く残って、果実になる。
そしてこの実は花が終わりきらないうちに濃い青色に変わっていく。
学名:Pollia japonica
英名:Pollia
別名:ヤブショウガ、杜若(とじゃく)
科名・属名:ツユクサ科 ヤブミョウガ属
原産地:日本、済州島、台湾、中国