第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

バンコクでの無差別爆弾テロについて

2015-08-21 08:55:11 | Mahidol University編
皆様こんにちわ。

此方、バンコクでは8月18日にあった一連の爆弾テロ事件の為に厳戒体制がしかれております。
平和な国際観光都市として発展しているバンコクでのこの事件は、経済に多大なる影響を与える事が予想されます。優しく笑顔を絶やさない国民性をもつこの国で、誰が何の為にこのような酷いことをしたのか誰にも予想がつかず色々な憶測が飛び交っておりました。

事件後に警察から発表では、次の標的として想定される地域として、我々のキャンパスが生活拠点であるVictory monument(交通の要所)やSiam(商業の中心)等が含まれ、何をするにも家族含めて万が一の事を考えてしまうストレスフルな数日でした。

ただ外国人の死亡原因は圧倒的に交通事故が多く、確率論からいってバイクタクシーやTukuTukuに乗っている方がおそらく危険性が高いとは思います。頭では、不安や恐怖は自らの脳内で創りだされた幻にすぎないとは分かっていたつもりです。

しかし、 無差別テロというのがこれほどにまで我々に恐怖を与えるものかという事が、肌身を持ってわかりました。暴力により、負のイメージを植え付ける事に関しては犯人たちは成功したのかもしれません。

世界で安全な国とも言われる日本でTVの映像から飛び込んでくる世界とは別に、いつの間にか巻き込まれている自分が居て、不安や恐怖というものはまるで毛穴から染み込んでくるような空気の様な感覚です。

DTMHの同期にはMSF(国境無き医師団の事です)出身の医師が数人いるのですが、紛争地域で医療活動を行う方々の強い使命感と正義感というものがどれだけ凄いものであったのかを初めて知りました。

8月21日一時帰国し、9日間で関東と北海道を二往復してフィールドワークの続き(非常勤医師としての勤務の事です)をしながら間の日に旭川医科大学で検査が満足にできない環境で如何にPhysical とVitalから絞って行くかという事を講演した後にバンコクに帰ります。

MCTMの研究テーマに関しても、統計家と血液内科指導医と腎臓内科指導医と4人で話し合いを行い決めました。
やはり、とことんVitalにこだわって見たいと思います。

私の生やした根は総合内科医ですから。