「メンターがいない」嘆く若手に言いたい!!を島村さんに記事にしてもらいました*
尊敬する人・指導医がいないなどよく相談されます。個人的な意見としてはその方の受容体の問題(ごめんなさい)で、受容体が塞がっていればシナプスが発火しないではないのかと。特に高校時代は凄く成績が良かったので潜在意識下で自分はエリート的に思っている医学生達に多い印象ですが、彼らには必ず下記のように伝えます。人の良い点を見ることができて、良い点を真似ることができるのは貴重なスキルだと。特にネット社会の学生さんを見ていて思います。
学生さんですらパーシャルにメンターになりえます。完璧な人なんて絶対いないんで。伝統的日本の徒弟制度がメンターは火の打ち所のない完璧な尊敬できる一人だけ!みたいな感じになってますが、世界的には医師や先人でなくても誰しもがメンターでメンティになりえます。女性看護師が院長でかつ若手医師達の頼れるメンターのケースもスウェーデンにはありました(マネージメント能力に職位や性別や年齢は関係ありませんよ)。部分的に尊敬できるだけで十分です。誰かの良いところを見つけてまなぶことができるか?ここが、なんだか僕には重要なスキルかなと日々感じます。
M3の私のインタビュー記事を一部だけ引用します。
〜人生の折々で、尊敬できる恩師から温かいアドバイスをいただいてきました。迷ったり、自信が持てなかったりすることもありましたが、医師として充実感をもって働けているのは、支えてくれている方々のおかげだと思っています。
自分より若手の先生方にも、ぜひそうした出会いを大切にしてほしい。ただ、このようにお話しするとよく、「どうしたら、自分のメンターの先生が見つかりますか?」と質問を受けることがあるんです。「自分には、メンターになるような人がいない。どうしたらいいですか」と。でも、どんな状況であれ、身の回りに尊敬すべき人たちは絶対にいるはずなので、まずは周囲をよく見渡してみてほしいですね。どんな人にでもリスペクトすべきポイントがあるはず。気づいていないだけで、アンテナを張ってさえいれば、誰だってメンターになりえるのではないでしょうか。私の場合は島根大学の学生さんでさえも、「自分よりすごい」と思うポイントが見つかったら、「君は僕のメンターだ」なんて伝えてしまうことがあります。
百歩譲ってもしも本当にメンターになりえる人がいないのだとすれば、自分から会いに行けばいい。私なんて本を読んだだけで「この人は僕のメンターだ」と思ってしまって、なんとしてでも会いに行ったりしてしまうほどです。自分らしさを大切にしてキャリアを思い描く一方で、回りにいる人たちの声や、温かいまなざしにもしっかりと目を向ける。そんな日常の延長線上に、医師として、人間としてのより良い人生が待っていると、私は思います。