Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

ダークな世界観に過激なアクションという韓国映画の十八番が十分に発揮されていた『ただ悪より救いたまえ』

2021年12月25日 22時38分44秒 | 映画

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:86/271
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【要素】
アクション
暗殺者
殺し合い

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
東京での任務を最後に、
引退するはずだった暗殺者インナム(ファン・ジョンミン)。
ところが、かつての恋人がバンコクで殺害され、
別れた後に生まれたインナムとの娘が行方不明だと知らされる。

インナムはバンコクに飛び、
関わった者を次々と拷問にかけて娘の居所を突き止める。
そして、インナムに兄を殺された殺し屋レイ(イ・ジョンジェ)も、
復讐のためにバンコクに降り立ち、
死体の山を築きながらインナムに迫っていた。

絶対に出会ってはいけなかった2人の男の暴走は、
どちらかの息の根が止まるまで終わらない―。

【感想】
やっぱり韓国映画はアジア映画の中でも抜きん出ている気がする。
世界観とアクションの作り込みがさすがすぎた。

◆突き抜けてた殺し屋の残酷さ

この映画は、2人の殺し屋による命の取り合いがメイン。
インナムは、誘拐された娘を助けるためにバンコクへ。
レイは、そんなインナムに兄を殺された復讐のためにバンコクへ。
2人とも、あれこれ手を使って目的に近づくのだけど、
その過程で生じる拷問に一切の躊躇がない。
平気で指を切り落とし、
平気で腹をかっさばく。
話し合いよりもまずは肉体的苦痛という問答無用の姿勢や、
相手を手にかけるときの平然とした表情に、
サイコっぷりを感じる。
そんな2人が対峙したときの戦いは、
まさに"とびっきりの最強vs最強"。

◆ハリウッドもびっくりの超過激アクション

韓国映画のバトルアクションって本当に凄まじくて。
今回も格闘から銃撃戦、
カーチェイスに至るまで、
その激しさに圧倒される。
銃撃戦も、
ハンドガンだけじゃなくて、
マシンガンや手榴弾まで、
戦争かってぐらい武器が揃ってる。
さらに、近接戦も拳とナイフの応酬がすごい。
兵役があるのと関係があるのかわからないけど、
役者もスタントマンも動きがキレッキレ。
車も平気で吹っ飛ばすし、
その派手さだけで興奮できちゃう。

◆レイ役のイ・ジョンジェの演技に脱帽

イ・ジョンジェっていう名前だけ聞くと
ピンと来ないかもしれないけど、
『イカゲーム』のソン・ギフン役の人と言えばわかるだろうか。
僕はあれまだ途中までしか観れてないけれど、
当初の情けないだらしない印象が強い。
それが今回は残忍な殺し屋。
首に入れ墨を施し、
気分で人を殺しまくる残忍極まりない性格。
もうね、『イカゲーム』と違いすぎてビビる。
目が怖いし、脱いだら筋肉すごいし。
こんなに違う役できるの?っていう驚き。

◆そんなわけで

ダークでシリアスな世界観と激しさMAXの超絶アクションが観たければ、
ぜひ映画館へ。
一部日本が舞台となっていて、
日本からも豊原功補と白竜というベテラン俳優さんも出てます。


総じてセリーヌ・ディオンのファンムービーだと思った『ヴォイス・オブ・ラブ』

2021年12月25日 21時06分22秒 | 映画

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:174/270
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【要素】
ヒューマンドラマ
音楽
歌手

【元になった出来事や原作・過去作など】
・人物(歌手)
 セリーヌ・ディオン(1968~)

【あらすじ】
カナダの小さな田舎町に暮らす音楽好きの一家に、
14人兄弟の末っ子として生まれたアリーヌ(ヴァレリー・ルメルシエ)。
彼女の特別な歌の才能に気づいた
地元の名プロデューサーのギィ=クロード(シルヴァン・マルセル)は、
奇跡の原石を大切に育て、
12歳でデビューして以降、
アリーヌは世界的歌姫へと成長していく。

それは、自分を見い出してくれたギィ=クロードとの
真実の愛と出会う旅でもあった。

【感想】
全米で2番目に売れた女性アーティスト、
セリーヌ・ディオン。
本作は、そんな彼女の人生を基に作られた
フィクションという位置付け。

◆いろいろびっくりなセリーヌ・ディオンの生い立ち

まず、彼女の兄弟の多さに驚く。
その数なんと14人(これは事実)。
その末っ子として生まれたのがセリーヌ(彼女に敬意を表し、作中ではアリーヌ)。
両親がんばりすぎ(笑)
そこまで裕福には見えなかったけど、
よく育てられたなと。

さらに、彼女の才能を見出したプロデューサーと結婚するも、
歳の差なんと26歳。
「ハゲでデブな老いぼれ、かつバツ2の人なんて選ばないで!」
と言った母親の気持ちも、
失礼ながら理解はできる(笑)

◆演じたヴァレリー・ルメルシェの幅広すぎる役どころ

今回、主人公を演じたのがヴァレリー・ルメルシェ。
現在57歳だけど、作中では12歳〜50歳を演じている。
いや、12歳って。
若返るメイクや、
小さな女の子に自分の顔を合成して、
それっぽくは見せているけど、
さすがにちょっと無理があった(笑)
ここは普通に子役を使えばよかったのでは。

しかも、ずっと同じ人が演じているから、
成人した後の時間経過がわかりづらい。
20代なのか、30代なのか、40代なのか見分けがつきづらく、
あんまり話に入り込めないってのはあったかな。

ちなみに、ヴァレリーは主演だけでなく、
監督と脚本も担当。

◆歌の消費サイクルが早すぎる

全部で40曲以上の挿入歌があったんだけど、
フルで歌ったのは1曲もなくて。
サビばかり流れて、
すぐに次の歌に移るから、
ある意味メドレーみたいな感じ。
せっかくのセリーヌの歌がすぐ終わるので、
もう少し聴きたかったなーとは思った。
“My Heart Will Go On”とか終盤のみだし。
むしろ、セリーヌの歌よりも、
エルヴィス・プレスリーの
“Love Me Tender”の方が印象に残った(笑)

◆物質的豊かさと精神的豊かさはイコールではない

歌手として成功を収め、
不妊治療の末に子供も3人授かったけど、
その生活は激務の極み。
ワーキングママを超えたワーキングママ、
をさらにもう一つ超えたワーキングママかもしれない。
大豪邸に住み、
モノはなんでも揃っていたけど、
分刻みのスケジュールで多忙に追われる中、
家族の死や子供たちが合宿などで不在となると、
寂しさに苛まれ、
ひとりでは寝られない。
幸福とは何ぞやと考えさせられる。

◆そんなわけで

歌手として、
母として、
歌好きな少女として
描かれていたセリーヌ・ディオン。
元から才能に恵まれて、
トントン拍子で成功を収めただけでなく、
歌もちゃんと聴けるわけではないので、
映画としてそこまでハマれるものではないけれど、
彼女の人生を垣間見るにはちょうどいいかも。


2021年秋ドラマトップ10

2021年12月25日 10時00分37秒 | ドラマ
1. 日本沈没ー希望のひとー(TBS)
2. 最愛(TBS)
3. 真犯人フラグ(日本テレビ)
4. アバランチ(フジテレビ)
5. 二月の勝者―絶対合格の教室―(日本テレビ)
6. SUPER RICH(フジテレビ)
7. 恋です!~ヤンキー君と白杖ガール(日本テレビ)
8. ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~(フジテレビ)
9. ドクターX ~外科医・大門未知子~(テレビ朝日)
10. 婚姻届に判を捺しただけですが(TBS)

この5年、毎クール10本ずつドラマを観続けてきたけど、
今季が一番ハマらなかったかもしれない(笑)
全体的に1話で得られた期待が、
どんどん失速していくものが多かったように感じるから。
そんなわけで、『日本沈没』と『最愛』以外は、
気持ちが乗り切らなかったな。。。

『日本沈没』と『最愛』は、
個人的にどちらも同じぐらい好きだったんだけど、
『日本沈没』は日本に対する
応援メッセージみたいに受け取れたのがよかったなあと思った。

来季も面白いドラマに出会えますように。

ラブ&マネーのすったもんだドラマだった『SUPER RICH』

2021年12月25日 01時06分14秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:6/10
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
ヒューマンドラマ
ベンチャー
電子書籍ビジネス
経営者

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
裕福な家庭に生まれた氷河衛(江口のりこ)は幼い頃に両親を亡くした。
しかし、潤沢な遺産もあったため、
大学時代に知り合った一ノ瀬亮(戸次重幸)と
電子書籍販売をメインとするベンチャー企業
『スリースターブックス』を立ち上げて成功。
女性起業家に贈られる“プラチナ・ウーマン・オブ・ザ・イヤー”の
大賞を受賞するまでになっていた。

そんなある日、
衛は亮からアプリ会社へ出資する提案を持ちかけられる。
結局、亮は会社の金を使い込みトンズラ。
スリースターブックスは倒産の危機に追い込まれる。

社屋を手放し、
古民家を新たな職場として、
またイチからやり直す社員たち。
ひょんなことから、
スリースターブックスで働くことになった春野優(赤楚衛二)も、
持ち前のフットワークの軽さとポジティブ思考で会社に貢献していく。

先行きが不透明な経営状況に、
社員たちの抱える問題、
そして衛と優のロマンスなど、
様々な事情が折り重なるこの会社。
果たして、みんなの考える幸せとは一体何なのだろうか。

【感想】
第1話はすごくよかったんだけど、
その後の展開が個人的にはハマらないドラマだった。

タイトルからして、
最初はビジネスやマネー寄りの話かと思った。
生まれながらに裕福な女社長と、
貧しい家庭で育った男の子が、
倒産の危機にある会社を前に、
どうやって稼いで、
そのお金をどう使うのか。
そんな話を期待してた。

ただ、結局は女社長と年下イケメンくんのラブコメじゃんかって。
そのビジネス面とプライベート面の二軸がかみ合っていないというか、
どっちつかずな印象だったかな。
せっかくここまでビジネス感出すなら、
もう少し踏み込んだ内容がよかった。
また、ラブコメを入れるなら、
優の方にも他の女性とのロマンスがあった方が面白かったかも。
衛を巡るいざこざはちょいちょいあったんだけど、
宮村くん(町田啓太)とだけだからね。
今吉(中村ゆり)やリリカ(志田未来)だって、
内に秘めた想いがあったんだから、
そこをもっと出してバチバチした方が、
人間ドラマとしては楽しめたかもしれない。

ビジネスドラマはね、
『半沢直樹』という超強力なコンテンツがあるから、
どうしても物足りなく感じちゃう。
最終回で、
買収に関する専門用語、
ホワイトナイトやらゴールデン・パラシュートやらが出てくるから、
「俺のターン!」みたいにもっと必殺技感出して欲しかった(笑)
なんか、淡々としてた印象。。。

最終的に、個々人の幸せについてはわかったから、
それを突き詰めるのはいいんだけど、
何が"SUPER RICH"だったのかはよくわからず。
総じて、イマイチハマり切れない感じだったなー。


スパイ映画というより戦争映画。過去作と比べるとちょっと派手さには欠ける『キングスマン:ファースト・エージェント』

2021年12月24日 21時40分32秒 | 映画

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:59/269
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【要素】
アクション
スパイ映画
戦争映画
テーラー

【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
 マーク・ミラー&デイヴ・ギボンズ『キングスマン:ザ・シークレット・サービス』

・映画
 『キングスマン』(2015)
 『キングスマン:ザ・ゴールデン・サークル』(2017)

【あらすじ】
1914年。
世界大戦を密かに操る謎の狂団に、
英国貴族のオックスフォード公(レイフ・ファインズ)と
息子コンラッド(ハリス・ディキンソン)が立ち向かう。
人類破滅へのタイムリミットが迫る中、
彼らは仲間たちと共に戦争を止めることができるのか?

歴史の裏に隠されたキングスマン誕生秘話を描く、
超過激スパイ・アクションシリーズ待望の最新作。
最も過激なファースト・ミッションが始まる!

【感想】
今年最後のハリウッド超大作映画。
散々公開が延期されて、
しかもこのシリーズ、
メチャクチャ好きだから期待値爆上がりしてたんだけど、、、
個人的には「あれれ?」って(笑)

キングスマン誕生の物語を描いた作品だけど、
スパイ感はかなり薄く、
どちらかというと戦争映画寄り。
第一次世界大戦を舞台にしてるから、
それはそうなんだけど。
あ、なのでその知識があった方が、
理解はスムーズに進むかも。

でも、このシリーズって、
スパイを主軸に、
秘密道具に中二心をくすぐられ、
独特なカメラワークのバトルアクションに興奮し、
テンポよく進む感じが醍醐味だと思うんだよね。
なのに、本作ではそのどれもがなくて(笑)
時代設定的に、
これまでのようにはいかないのかもしれないけど、
そこが期待外れだったかなあ。
スピード感ある展開とは程遠く、
特に前半はけっこう退屈だと感じてしまった。。。

そんな中でも、
ラスプーチンが踊りながら戦うシーンは、
人間離れした動きがかっこよかったし、
キングスマンが誕生する瞬間にエモさはあった。
また、父が子から勇敢さを学ぶという姿勢も、
通常とは逆の流れで印象的ではある。
ただやっぱり、過去作品と比べると地味かなあ(笑)

そろそろ『3』の撮影も始まるようだけど、
今回の続きもありそうなんだよね。
過去と現代の2軸で展開していくのだろうか。

そういえば、レイフ・ファインズって『007』にも出てるのよ。
まさかのスパイ映画の代表作で2作品かぶるとは。

あと、ラスプーチンを演じたリス・エヴァンスにも注目したい。
彼、『ノッティング・ヒルの恋人』(1999)で、
タッカー(ヒュー・グラント)の同居人スパイクを演じていたんだけど、
あの天然キャラとは全然違う役どころが面白いから。


壮大で感動的なのに複雑すぎてイマイチ乗り切れない『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』

2021年12月24日 12時43分49秒 | 映画

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:149/268
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【要素】
アニメ
SF
巨大ロボット

【元になった出来事や原作・過去作など】
・テレビアニメ
 『交響詩篇エウレカセブン』(2005)
 『エウレカセブンAO』(2012)

・映画
 『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』(2009)
 『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』(2017)
 『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』(2018)

その他、漫画、ゲームなどなど。

【あらすじ】
エウレカが作り上げたスカブコーラル(珊瑚状の情報生命体)の中の仮想世界。
その崩壊と共に、
仮想世界の人々がこの地球に姿を現して10年が経過した。
この“大融合”の結果、
仮想世界の人類は「グリーンアース」を、
旧来の地球人類は「ブルーアース」を名乗り、
水面下でさまざまな衝突を繰り返すことになった。
そして、グリーンアース軍の高官デューイ・ノヴァクは、
自分たちの尊厳を守るため、
仲間と共に決起し、
大規模なテロ計画をついに実行へと移す。

混乱の元凶として世界中から憎まれるエウレカは、
国連の独立師団無任所部隊A.C.I.D.(アシッド)の上級戦闘員となっていた。
この世界を平和に保つために生きる。
それがエウレカの選んだ贖罪の道だった。

そんなエウレカに、
スカブコーラルを操る能力を持つ新たな“EUREKA”、
少女アイリスを保護する命令が下る。
最初は対立するばかりだった2人は、
孤独な逃避行を通じて、
次第に互いのことを理解していく。
そして世界が危機に直面したとき、
エウレカは極限まで自らの力を振り絞って戦う。
「アイリスとこの世界を守りたい」。
エウレカの願いの果てに待つ未来とは――。

【感想】
と、とても複雑な内容だった。。。

この『エウレカセブン』はいろんなメディアで展開しているんだけど、
時系列や内容は様々。
大元は2005年に放送されたテレビアニメ版だけど、
それとこの『ハイエボリューション』は内容がまったく異なる。

かつてテレビアニメ版を観ずに、
『ハイエボ』の『1』と『ANEMONE』を観ちゃったもんだから、
何もわからかったんだよね。。。
今回、テレビアニメ版の1期を全部観てから映画に臨んだけど、、、
やっぱりよくわからなかった(笑)
すべてのユニバースが1つに集約されているせいか、
他の作品群も観ないと完璧には理解できないかも。

このエウレカは何?
デューイって何であんな超人的な力があるの?
レントンって何で死んでるんだっけ?
などなど、疑問しかない。
観終わってから、あれこれ調べまくったわ(笑)

そのせいか、全体的に壮大で感動的っていうのは伝わってくるのに、
イマイチピンとこなかったのはその複雑さのせいだと思う。

とはいえ、今回の映画では、
大人に成長したエウレカを観れたことが何よりも感慨深い。
テレビアニメ版では守られる立場だった彼女が、
今度は彼女が誰かを守る立場にあるというのが、
一番の成長ポイントだと思う。

あと、他の作品の要素を取り入れているのは、
その作品のファンからしたらニヤリと思うかも。
アイリスを連れているエウレカの姿は、
『レオン』(1994)の原型とも言われる『グロリア』(1980)のようだったし、
『ターミネーター2』(1991)のラストまんまのようなシーンも(笑)
アイリスの表情はジブリ作品っぽさもあったし。

また、前作の『ANEMONE』から感じていたけど、
全体的に『エヴァ』っぽさが強い。
ニルヴァーシュの形状やキャラクターの雰囲気、
発するセリフなど、
『エウレカ』のテレビアニメ版以上に
『エヴァ』を彷彿とさせるところが多かった。
冒頭のニルヴァーシュZと巨大赤色移動体の戦いなんて、
まるでエヴァ初号機 VS 使徒みたいだった(笑)

まあ、一通り内容を知ってたから楽しめはしたけど、
この映画、初見では絶対にオススメできない(笑)
この世界観をすべて理解できたら、
また感じ方は変わるかもしれないけど。

それにしても、ポスターのエウレカが男前すぎて、
最初エウレカだと思わなかったな(笑)




トランスジェンダーに悩む子供を描いたドキュメンタリー『リトル・ガール』

2021年12月22日 13時14分52秒 | 映画

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:210/267
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【要素】
ドキュメンタリー
トランスジェンダー

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
フランス北部、エーヌ県に住む少女・サシャ。
出生時、彼女に割り当てられた性別は“男性”だったが、
2歳を過ぎた頃から自分は女の子であると訴えてきた。
しかし、学校へスカートを穿いて通うことは認められず、
バレエ教室では男の子の衣装を着せられる。
男子からは「女っぽい」と言われ、
女子からは「男のくせに」と疎外され、
社会はサシャを他の子どもと同じように扱わない……。

トランスジェンダーのアイデンティティは、
肉体が成長する思春期ではなく、
幼少期で自覚されることについて取材を始めた監督は、
サシャの母親カリーヌに出会った。
長年、彼女は自分たちを救ってくれる人を探し続けて疲弊していたが、
ある小児精神科医との出会いによって、
それまでの不安や罪悪感から解き放たれる。
そして、他の同じ年代の子どもと同様に、
サシャが送るべき幸せな子供時代を過ごせるよう、
彼女の個性を受け入れさせるために学校や周囲へ働きかける。

まだ幼く自分の身を守る術を持たない
サシャに対するカリーヌと家族の献身、
言葉少なに訴えるサシャ本人の真っ直ぐな瞳と強い意志が、
観る者の心を震わせる。

【感想】
出生時の性と自認している性の違和に悩む子供と、
その家族にフォーカスしたドキュメンタリー。
題材として珍しいものではないけれど、
まだ自分のことをうまく伝えられない年齢の子供と、
自分を責めてしまう母親が印象に残る。

海外の方がトランスジェンダーについての
理解や支援が進んでいるイメージではあったけど、
必ずしもそうではないようだ。
学校側は医師の診断がなければ対応を考えないスタンスだし、
サシャの通っているバレエスクールでは、
先生が彼女を追い出してしまうほど。

そういうことが起こるたびに、
母のカリーヌは、
自分は妊娠中に女の子を欲しがって、
実際に生まれてきたのが男の子で、
少しがっかりした過去がいけなかったと思い悩む。
ちなみに、医師も言っていたけど、
母親がそういう考えだったからといって、
トランスジェンダーへの影響は皆無だ。
そこはまったく関係ない。
とはいえ、トランスジェンダーになる原因は
まだよくわかっていないようだ。

サシャはとても素直で健気でかわいい子だった。
どこからどう見ても、女の子にしか見えないぐらい。
そんな彼女は、
あまり自分のことを積極的に語りはしないけれど、
時折流す涙を見て、
心の中で思い悩むことが溢れるほどあるんだろうなと思うと心が痛む。

こういうのはやはりまわりの理解が必要だと感じる。
「異質なモノへの排除」というのは必ず起こるし、
それによって本来送るべき
幸せな子供時代が奪われてしまうのだとしたら、
それはとても悲しいこと。
そうならないように導くのが大人の役目。
幸い、親身になってくれる小児精神科医と出会うことで、
周囲への働きかけも捗り、
サシャは転校することなく、
女の子の格好をして学校に通うことが許可される。
彼女を受け入れてくれる友達もでき、
ひとまずは一件落着ということになる。

ただ、これはまだ始まりに過ぎない。
これからもいじめに遭う可能性もあるし、
思春期に入ったら、
より自分のアイデンティティについて
思い悩むことも増えるかもしれない。
ホルモン投与によって
男性らしさを抑制することもできるようだけど、
サシャが家庭や子供を持ちたいと思ったときにどうするのかも、
いずれは考えなくてはいけないことだ。

昔よりはそういったマイノリティの人たちにも日の目が当たり、
周囲の人々の理解や認知も徐々にだけど
広まっていってはいると思う。
けれど、同じ悩みで苦しんでいる人も大勢いるだろうから、
当事者や彼らを取り巻く人々が何を感じているのか、
このドキュメンタリーを観ると、
少しはわかるかもしれない。

9月に公開した『トムボーイ』と併せて観るのもいいかも。

いろんな夫婦の形を提唱、、、していなかった茶番劇『婚姻届に判を捺しただけですが』

2021年12月22日 00時34分37秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:9/9
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆

【要素】
ラブコメ
偽装結婚

【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
 有生青春『婚姻届に判を捺しただけですが』(2017〜)

【あらすじ】
森田デザインで中堅のデザイナーとして働く大加戸明葉(清野菜名)。
彼女はおひとり様を満喫しており、
仕事にもやりがいを感じていて、
生涯独身という未来もどんと来いと、
結婚にこだわってはいなかった。

ある日、明葉は広告代理店に勤める百瀬柊(坂口健太郎)と出会い、
「僕と結婚してみませんか?」と、
まさかのプロポーズを受ける。
百瀬は"とある理由"から
既婚者という肩書が欲しかったのだ。

いきなりの提案に驚く明葉。
しかし、彼女は祖母の小料理屋を助けるために
お金が必要な状況に陥ることに。
一人ではどうしようもなく、
仕方なくそのお金を百瀬から借りる代わりに、
彼の提案を受け入れる。

ここに偽装夫婦が誕生したわけだが、
突然始まった同居生活において、
お互いの価値観の違いから衝突ばかりの日々。
果たして、彼女らの結婚生活はどうなっていくのだろうか?

【感想】
個人的には、今季一番ハマれなかったドラマ(笑)
もうね、百瀬にまったく共感できなかった。
彼はずっと美晴(倉科カナ)のことが好きで。
でも、美晴は百瀬の兄と結婚しちゃって。
それでもあきらめきれなくて。
だから、彼女を安心させるために、
結婚すると。

???

その違和感や気持ち悪さが、
10話ずっと続いていたので、
これはかなり観るのが大変だった。

そうは言っても、最初の方はね、
明葉との同居生活において、
価値観やライフスタイルの違いから生まれる衝突に
「あるある」と笑っていられたんだけど。
恋模様は針の穴ほども感情移入できないまま。
百瀬の気持ちは次第に明葉に傾いていき。
明葉も明葉で、
ただお金を貸してくれただけの百瀬に気持ちが傾いていき。
「ただの単純接触効果かよ」って。

100歩譲って、
百瀬→明葉はわかる。
明葉は百瀬の人間性を受け入れていたから。
明葉→百瀬はちょっとわからないな(笑)
あんな神経質そうな人、
いっしょにいるだけで疲れるんじゃないか(笑)
まあ、途中からその神経質な部分は消えてたけど。

明葉もなー、
お金のためだけに籍を入れるような人だったのに、
最終回で百瀬がガチで結婚を迫ったら、
やんや言ってくるし、
なんだよって(笑)

牧原(高杉真宙)も、
恋のライバルとして全然目立ってなかったのがもったいない。
そもそも、明葉は彼にピクリとも心が動いていない時点で、
どんなポジションだったんだろう。
もっと百瀬を窮地に立たせるぐらいの
キャラとしての強さがあってもよかったかなあ。

最終回では、
いきなり真面目に「夫婦とは?」みたいな問いかけがきて、
まあ始まりが偽装結婚だからこその疑問
ってのはあるのかもしれないけど、、、
全然ピンと来ない(笑)
前提として、
結婚とか(形はいろいろあれど)夫婦とか、
そういうのが幸せのゴールみたいになってるのは、
人によって違和感を覚えるんじゃないかって感じたり。

偽装結婚というか契約結婚っていうのは、
やっぱり『逃げ恥』という強いコンテンツが立ちはだかるねー。



"国民を信じる"点において『日本沈没』と同じメッセージを感じた『アバランチ』

2021年12月21日 00時27分00秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:4/7
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
アクション
サスペンス
刑事ドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
「東京の新たな大規模都市開発プロジェクトのリーダーが謎の失踪」。
そんなニュースが報じられる中、
警視庁捜査一課から左遷された西城英輔(福士蒼汰)は、
誰も寄り付かない地下室に設けられた新たな配属先を訪れる。

「特別犯罪対策企画室」と記された扉の先にいたのは、
室長・山守美智代(木村佳乃)ただ一人。
ここで自分は何の仕事をするのか?
状況が飲み込めない西城は山守に命じられるまま、
とある雑居ビルまで山守を車で送り届ける。

山守から車での待機を命じられたものの、
興味本位でビルのエントランスまで出てきた西城は、
郵便ボックスに記された見慣れないマークを見つけた矢先、
羽生誠一(綾野剛)から声をかけられる。
初対面のはずなのに、
西城の素性や経歴を知り尽くした羽生は、
薄気味悪さを感じる西城を尻目にビルの階段を上っていった。

その後、ビルの一室に集結した
山守、羽生、牧原大志(千葉雄大)、
明石リナ(高橋メアリージュン)、打本鉄治(田中要次)の5人。
「みんなそろったわね。では始めましょうか」。
モニターに映し出されたのは、
例の失踪事件のニュース。

山守の一声で始動したアバランチが起こす行動とは。
やがて彼らは、
日本全体を揺るがす大きな陰謀へと繋がっていく……。

【感想】
ダークで重厚なドラマだった。
『新聞記者』(2019)の藤井道人が監督というだけあって、
巨大な陰謀が渦巻いている状況が特徴的。

アバランチのメンバーがやっていることは、
言ってしまえば世直しみたいなもん。
政治家や警察など、
本来なら国をよりよくしようとしていく立場にある人たちによる、
不正や犯罪。
それらを独自の調査で調べ、
つるし上げる、
現代版水戸黄門っぽさがあった。

ただ、彼らは単に悪いやつらを懲らしめるだけではない。
彼らの不正を暴いた上で、
そのジャッジは国民に委ねていた。
最終回で明言されることではあるけど、
その理由は、
このドラマ全体のメッセージに繋がるからなんじゃないかなって思った。

つまり、国民を信じるということ。

アバランチのメンバーたちも、
自分たちは何者でもないと主張する。
別に特別な存在でもなんでもなく、
そこらへんにいる人といっしょだと。
ただ、ほんの少しでもいいから、
普段モノを見ている角度を変える勇気を持ったり、
ほんの少しでもいいから、些細な日常を守るために行動したりする人、
それがアバランチ。
その小さな動きが、
やがて大きな雪崩となる、はず。
まずは、ひとりひとりの小さな一歩から
何事も始まるんだということを言いたかったんじゃないだろうか。

だから、国民にジャッジを委ね続けていた。
そして、最終回でも、
総理か国民が動くことに賭けた。
きっと彼らならやってくれると。
『日本沈没ー希望のひとー』もさ、
大ダメージを受けた日本を、
これまで数多くの災害に見舞われても見事に復興を遂げた日本人なら、
きっとまた復活できるはずと信じたじゃない。
そういう国民に対する信頼ってのが、
アプローチの仕方は違えど、
『アバランチ』と『日本沈没』では似ているのかなって感じた。

ただ、個人的にはちょっと長いかなっていう感覚もあった。
アクションも迫力あって、
洋画っぽい雰囲気もあったから、
2時間の映画二部作でもテンポよく観れたんじゃないかなーって。
まあ、連ドラで10話あったからこそ、
アバランチが国民を信じているっていうメッセージも
強く伝わってきたってのはあるんだけど。

ちなみに、アバランチとは英語で“雪崩”の意味。
終盤の山守さんのセリフがよかったね。

 

先の読めない展開ながらも、第1話から得られる期待値が高すぎた感は否めない『真犯人フラグ』

2021年12月20日 00時06分35秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:3/7
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
サスペンス
スリラー
あなたの番です

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
中堅の運送会社に勤務する相良凌介(西島秀俊)は、
妻と子供2人の4人家族。
ある雨の日、凌介が帰宅すると、
家には誰もいなかった。
家族の携帯に連絡してもつながらない。
3人で映画にでも行っているのだろうと、
気にも留めず友人の店に飲みに行く。

しかし、翌朝になっても家族は戻って来なかった。
家族の友人たちに当たるも、
誰も行方を知らず、
警察も家出だろうと取り合ってくれない。

困り果てた凌介は、大
学のサークルでいっしょだった河村(田中哲司)に相談。
彼は今最も売れている週刊誌「週刊追求」の編集長。
事件性を感じた河村は
「記事にすれば注目されて警察も動くかも」と、
週刊追求で記事にすることを提案。
戸惑いつつも、
凌介はその提案に乗る。

河村の手腕で、
真帆たちの失踪は事件として注目され、
凌介に同情の声が集まった。
しかし、あるSNSの投稿をキッカケに、
凌介は“悲劇の夫”から一転、“疑惑の夫”へ…!

愛する家族を取り戻すため、
“真犯人”と“世間の目”との闘いが始まる―――!!

【感想】
うーん。
今季の他のドラマと比べるとつまらなくはないんだけど、
このドラマ単体で考えると、
第1話で感じた期待がどんどん下がっていってしまったように感じたかなー。

突然失踪した家族を見つけるために奔走する夫。
犯人はまったくわからない。
SNSでは噂ばかりが先行し、
同情や批判にさらされる日々。
この真相・真犯人が全然わからない状況に、
『あなたの番です』っぽさを感じて、
ものすごく期待したんだよ。
第1話のラストも冷凍遺体の子供が送られてくるという、
衝撃的な終わり方だったし。

でも、それ以降、
そういうショッキングな出来事は皆無。
ひたすら、事件の真相を追いかけるのみ。
『あな番』みたいに、
毎週誰か死ぬという状況と比べると、
危機感は薄まる。

それでいて、相良凌介がどれだけ家族を愛していたかが、
ほとんど伝わってこないんだよね。。。
その幸せそうな日々をもう少し見せてくれたら、
彼に感情移入きるのかもしれない。
ただ、結局は過去の回想と彼の言葉で語られるのみで、
その幸せそうな日々は第1話のほんの少ししか映されていないんだよ。
だから、イマイチピンと来ないというか。
「いや、お宅の家庭とか知らんし」
って感じてしまう部分もある。

全体的にちょっとハマりきれない部分はあるものの、
菱田さん(桜井ユキ)の怖いキャラや、
『あな番』と世界観が共有されている演出は、
ちょっと好き。
ユニバース化できるかな(笑)


中学受験を通じて子どもたちが成長していく『二月の勝者―絶対合格の教室―』

2021年12月19日 00時39分26秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:3/6
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
ヒューマンドラマ
中学受験
進学塾

【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
 高瀬志帆『二月の勝者―絶対合格の教室―』(2018~)

【あらすじ】
新学期を迎えた桜花ゼミナール吉祥寺校。
そこに、最強で最悪のスーパー塾講師、
黒木蔵人(柳楽優弥)が新校長としてやってくる。

入塾説明会に集まった親たちの前で、
「中学受験は甘くない。覚悟のできない者は、この場を去れ」
と強い口調で語る黒木。
周囲がショックを受ける中、
彼は続けて断言する。

「絶対に全員志望校に合格させる」と。

その見事な演説によって、
説明会の参加者全員を入塾希望者に変えてしまった。

「中学受験は課金ゲーム」
「親はスポンサー」
「子供を合格に導くのは、父親の経済力と母親の狂気」

強い言葉で常に周囲を圧倒する黒木。
果たして、彼は受験の神様か?
それとも……。

【感想】
原作漫画は未読だけど、
久しぶりの中学受験ドラマってことで個人的には楽しめた。
ちなみに、僕は中学受験はしていません(笑)

思ったより黒木先生のキャラが控えめだと感じたかなー。
第1話で、「凡人こそ中学受験するべき」と言うから、
『ドラゴン桜』の桜木先生のように、
ぶっ飛んだ指導方針でもあるのかと思いきや。
意外と真っ当に地に足の着いたやり方で、
生徒たちを着実に合格へと導びこうとしていた。
いや、とても頼もしいんだけど、
ドラマのキャラクターとしては地味かなって(笑)

でも、それでいいんだと思う。
結局、このドラマの主体はあくまでも子どもたちだから。
受験勉強を通じて、
彼らがどう成長していくのかってこと。

ゆーてもまだ小学生だしね。
自信をなくす子や、
イマイチ勉強に身が入らない子、
集団行動が苦手な子など、
まさに動物園みたい。
高校受験や大学受験になると、
生徒たちもいい年齢になってくるから、
自分で考えて主体的に行動できるけど、小学生だとそうもいかない。
講師たちはそんな彼らに寄り添って、
あくまでもサポートする立場。
だから、佐倉先生(井上真央)なんて新人塾講師だったけど、
彼女の成長物語なんてほぼ描かれていなかった。

あと、家庭の方針が大きく影響しているのも特徴的。
子どももある程度大きくなると、
親もそんなに介入はしないだろうけど、
小学生だと塾に行くこと自体、
親の意向が強かったりする。
だから、けっこういろんな家庭の考え方の違いが見れて、
自分の年齢的にはそっちの方が面白かったかも。
自分の考えを子供に押し付けたり、
逆に子供の自由にさせたり。
子どもに無言のプレッシャーを与えたり、
母子家庭で忙しくて塾を託児所みたいに捉えたり。
まあ、何がいいっていう話でもないんだけどね。
とはいえ、子供にしろ親にしろ、
こういうのでマウンティングしてくる人メチャクチャいるからな。
どこの塾に通っているかとか、
どこの学校に合格したかとか(経験者かく語りきw)。

内容としては興味深いドラマだったけど、
もうちょっとぶっ飛んだ親や子供がいてもよかったかなー
なんて思ったドラマでした。


タイトルにすべてが込められていた『最愛』

2021年12月18日 00時55分03秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:2/5
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
サスペンス
刑事ドラマ
ラブストーリー

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
「真田ウェルネス」の社長・真田梨央(吉高由里子)は、
“世界を変える100人の30代”に選ばれる気鋭の実業家。
そんな彼女が、
かつて心を通わせた宮崎大輝(松下洸平)と15年ぶりに再会したとき、
大輝は刑事、
梨央は殺人事件の重要参考人だった――。

15年前の2006年、岐阜県。
梨央は東京の大学の薬学部に進学を希望する高校3年生。
白山大学陸上部男子寮の寮夫として忙しく働く父・朝宮達雄(光石研)に代わり、
弟・優(柊木陽太)の面倒をよく見る、寮の看板娘だった。

その梨央が恋心を抱いていたのが、
陸上部のエースである大輝。
彼が出場する駅伝の地区選考会に駆けつけ、
精一杯声援を送る梨央。
大輝もまた梨央に思いを寄せており、
彼女の推薦入試が終わったら告白しようと決めていた。

ある日の夜、
達雄が留守にしていた寮で“事件”が起こる…。
梨央を心配した母・真田梓(薬師丸ひろ子)は、
弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)を梨央の元へと向かわせる。

事件の真犯人は誰なのか。
15年にわたる謎が、今解き明かされる……。

【感想】
面白かった。
池から見つかった遺体をきっかけに、
15年前に起こった殺人事件の真相が解き明かされていく。
まさに、止まった時の歯車が再び動き始めたようで。

てっきり、最初は梨央が犯人かと思ってた。
第1話で記憶が飛んでいるシーンがあったから、
記憶を失っているうちに何かやらかすタイプなのかと。
いわゆる"二重人格"と同じパターン。

実際は全然違ったね(笑)
次から次へと怪しい人が出てきては、
「こいつが犯人なんじゃないか」と疑いの目を向けてきたけど、
悉くその線はなくなる。
まあ終わりが近づくにつれ、
消去法である程度の予想はつくものの、
根拠はなかったからなあ。

全体的にサスペンス調のドラマではあったけど、
その根底は"愛"だった。
ここにはいろんな愛があったと思う。
男女の愛、親子愛、姉弟愛。
それぞれが一番大切な、
"最愛"の人を守るために、
時にはルールを破り、
最大限尽くしていた。
すべてが正しい形だったかはわからないけど、
相手のことを想った行動は、
振り返ると心に突き刺さるものばかり。
そう考えると、
今季のドラマの中では、
内容が最もタイトル通りで、
一番シンプルなお話だったかもしれない。

個人的には、やっぱり加瀬さんを推したい。
大人の分別を持ち、
遠くから見守りつつ、
いつも側にいた、
切ない、切なすぎる人。。。
第8話で梨央が「あたしのことどう想ってるの?」
って聞いたときはドキッとしたわ。
加瀬さんは「親の代わりになろうと思った」って言ってたけど、
まあそれもあるんだろうけど、
絶対にそれ以上の気持ちもあったよなあ。
もはや、加瀬さんの恋物語だな(笑)

ちょっと淡々としすぎていたかなっていう印象もなくはないけど、
いいドラマだった。

あと、津田さん、いい声でした。


「これぞマトリックス!」原点回帰したようなストーリー展開に興奮した『マトリックス レザレクションズ』

2021年12月17日 11時08分49秒 | 映画

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:4/266
   ストーリー:★★★★★★★★★★
  キャラクター:★★★★★★★★★★
      映像:★★★★★★★★★★
      音楽:★★★★★
映画館で観るべき:★★★★★★★★★★

【要素】
アクション
SF
仮想世界

【元になった出来事や原作・過去作など】
・映画
 『マトリックス』シリーズ(1999~)

【あらすじ】
もし、世界がまだ仮想世界[マトリックス]に支配されていたとしたら――?
ネオ(キアヌ・リーヴス)は、
最近自分の生きている世界の違和感に気づき始めていた。

やがて覚醒したネオは、
[マトリックス]に囚われているトリニティー(キャリー=アン・モス)を救うため、
新たな戦いに身を投じていく。

【感想】
うおおおお!!
よかった、すごくよかったよ!!
日本最速0時からのIMAXで鑑賞したんだけどね、
最高だった!!
前作から実に18年ぶり!!
いやーこれね、第1作目の『マトリックス』(1999)のおかげで、
その後のアクション映画全部変わったよね!!
まさにエポックメイキングすぎる!!

さて、シリーズ最新作の今作。
よかったなって思うところを3つ挙げておきたい。

①キャストの続投
これはファンにとって一番うれしいところ。
過去に主人公とヒロインを演じた
キアヌ・リーヴスとキャリー=アン・モスは再び同じ役を!
他にも、ナイオビ役のジェイダ・ピンケット=スミスも出ているのでチェケラ!

逆に、モーフィアスを演じたローレンス・フィッシュバーンと、
エージェント・スミスを演じたヒューゴ・ウィーヴィングがいなかったのは残念だなー。
まあ、今回2人の役割が過去作とはちょっと違うってのもあるんだけど、
あえてそういう設定にしたのか、
それともスケジュールの都合がつかず、
設定を変えるしかなかったのかはわからない(笑)

②原点に立ち返ったようなストーリー展開
シリーズ1作目は、
日本のアニメ『攻殻機動隊』(1995)をモチーフに、
現実世界と仮想世界を舞台にした映画だった。
ただ、続く『マトリックス リローデッド』(2003)と
『マトリックス レボリューションズ』(2003)は
ちょっと方向性が違ってきて。
ジャンプ漫画を実写化したような、
ただのド派手アクション映画みたいになって、
まあ個人的には好きだったけど、
1作目のような不思議な世界観っていう印象は薄れちゃったんだよ。
それが、今回はまた1作目のときのような
不思議な世界観を感じられる作りになってて、
「そうそう、『マトリックス』ってこうだよね!」
って思える感じになっているのがよかった。

前作の続きってことを踏まえると、
いきなり頭の中が「?」マークでいっぱいになるスタート。
そこから、いろいろ推理しながら観るのが楽しい。
もしかして、過去の話はなかったことになってる?夢オチ?マルチバース?
いろんな可能性を当てはめながら、
徐々に謎が解明されていくのがよかった。
まあ、それでも1回観ただけだと消化しきれない部分もあるんだけど(笑)

なので、過去三部作を観てから、
この作品を観た方がいいと思う。
けっこう過去の映像も出てきたりするし。
アマプラに全部あるよ!
 
 
 
③スピード感溢れるアクション
さすがに昨今は、
スーパーヒーロー映画全盛期だからね、
アクションにおいて、
1作目のときのような衝撃は正直ない。
そこをやや物足りなく感じる人もいるだろう。
でも、格闘から銃撃戦に至るまでの激しい戦闘シーンは
スクリーンに釘付けにはなるね。
過去作もそうだったけど、
スローモーションを効果的に使ったカメラワークや、
所狭しと暴れまわるところは興奮する!

しかも、キアヌ・リーヴスもキャリー=アン・モスも、
いい歳して動きまくるのよ。
三部作のときは、
2人とも今の僕とほぼ同じぐらい、
30代半ばだったけど、
今や50代半ば。
なのに、当時とほぼ変わらないぐらいのアクションをこなすから。
あの2人が殴って、蹴って、撃って、
敵をボコボコにするシーンは、
それだけで感激!

個人的には、
今年はこれで締めくくってもいいやって思えるぐらい面白かった。
特にファンなら絶対観て欲しい~。



1話と最終話だけ面白かった『ドクターX ~外科医・大門未知子~』

2021年12月17日 11時06分31秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:4/4
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
医療ドラマ
フリーランス外科医
私、失敗しないので

【元になった出来事や原作・過去作など】
・テレビドラマ
 『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(2012〜)

【あらすじ】
群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、
専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけを武器に突き進む
フリーランスの外科医・大門未知子(米倉涼子)。

今回の舞台は、100年に1度のパンデミックによって世界中で医療崩壊が起こる中、
新局面を迎えた日本最高峰の大学病院「東帝大学病院」。
「東帝大」は今や感染治療と内科を最優先し、
不要不急の外科手術は延期する方針を採用。
かつて花形だった外科は別棟の分院へ追いやられ、
メスを使わない「ケミカルサージェリー」を推進する
内科が台頭の兆しを見せていた。

そんな感染危機と新たな権力が渦巻く「東帝大」に舞い戻った未知子は、
まるで戦場のように疲弊しきった医療現場でも怯むことなく、
確実に目の前の命を救うべく邁進するのだが……。

果たして未知子はこの2年、
どこで何をしていたのか。
そして、彼女の前に立ちはだかる“新たな敵”とは一体…。


【感想】
まさに現代版『ブラック・ジャック』。
1話が面白かったから期待したけど、、、
やっぱりパターン化しちゃって、
正直途中から飽き気味に。。。

まあ仕方ない部分はあるかなと思う。
シーズン7まで続いてる上に、
これは大門未知子という圧倒的な存在感を放つ主人公あってのドラマだから。
『ラジエーションハウス』みたいに、
フューチャーされる人がある程度分散されるならまだしも、
毎回彼女が全部持ってくから。
しかも、絶対失敗しないでしょ。
パターンが広がらない(笑)
まさに、米倉涼子の米倉涼子による米倉涼子のためのドラマ。
台本書き続けられる脚本家さんがすごい。

コロナ禍を意識した中での
大門先生の活躍に面白さを見出せるかと思ったけど、
それが1話と最終話だけだったんだよね。
最終話のドラマチックな展開、
5話あたりであるとよかったかもなあ。

あと、個人的に笑いのツボが合わないというか、
ちょいちょいギャグ入れてくるんだけど、
あんまり刺さらず。。。
唯一、飛沫が飛ばない御意のポーズは面白かったけど(笑)  


常時安定稼働だった『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール』

2021年12月16日 00時48分49秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:2/3
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
ラブコメ
ヤンキー
弱視

【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
 うおやま『ヤンキー君と白杖ガール』(2018~)

【あらすじ】
盲学校高等部に通う赤座ユキコ(杉咲花)は、
父と姉との3人暮らし。
色と光がぼんやりわかる程度の弱視のユキコは、
その日、いつものように白杖をついて学校へと急いでいた。

しかし、朝からツイていないこと続きで時間は遅刻寸前。
そんな日に限って、
点字ブロックの上で話し込む男たちに遭遇してしまう。
何やら物騒な会話を交わす男たちに、
どいて欲しいと頼むユキコ。
しかし、相手は地元でも有名な札付きのワル
『黒ヒョウのモリ』ことヤンキーの黒川森生(杉野遥亮)とその仲間たち。

そんな中、白杖を掴まれて、
反射的に蹴り上げたユキコの足が、
偶然にも森生の股間にヒットしてしまう!
悶え苦しむ森生を心配し、
よく見ようと覗き込むユキコ。
その瞬間、ユキコの顔の近さに驚いた森生は、
恥ずかしさから思わずフリーズ!
森生の中で“何か”が始まる!

弱視の盲学校生と不良青年の恋の行方は……。

【感想】
弱視の女性とヤンキー青年のラブストーリーという
これまでなかった組み合わせ。
設定はよかったんだけど、、、
ヤンキーの森生がまったくヤンキーに見えないっていう。
ただのいい人じゃんって(笑)

だから、そんなにギャップを感じられなかったかなあ。
むしろ、メイン2人のラブストーリーよりも、
ユキコを取り巻く環境の変化や、
弱視の人の見え方を知ることができるっていう方が、
このドラマの面白いところだった。

特に、ユキコは自分でいろいろやってみたいのに、
彼女を心配しすぎるがゆえに、
姉のイズミ(奈緒)があれこれ行動を制限して、
それが妹の足かせになっているっていうところは、
人間ドラマとして楽しめた。

でも、全体的にピンチや対立が少なかったのが物足りないところ。
ハチ子(生見愛瑠)とか恋のライバルとしてもっと嫌なやつになって欲しかった。
絶対、ユキコを階段から突き落としたりするだろって思ってたんだけど。
大した嫌がらせもなく、
気づいたらユキコとわかり合ってたしなー。
『家なき子』(1994)とかを観て育った世代だと、
そういう心が痛むようなシーンは最近のドラマにはまったくないね(笑)

あとは、獅子王(鈴木伸之)が同性愛者っていう設定も弱かったかな。。。
そういうキャラクターを入れるのは、
時代を反映しているとは思うんだけど、
洋画みたいに自然にそういう人がいるっていうよりは、
やっぱりなんか無理矢理入れてしまっているようにも感じる。。。
こういうのは、今後どんどん改善されていくとは思うけど。

とはいえ、第1話から失速していくことが多いように感じる今季のドラマの中では、
勢いやノリを一定に保っている気がした。

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