野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

資料を読む わがまち寝屋川市の自然増補版

2018-10-01 | 資料を読む

わがまち寝屋川市の自然増補版 平成8年 寝屋川市発行

別刷をいただいた。コケのページの別刷

神社の木(クスノキ)の調査が興味深い。着生コケから環境の変化をみる。20年経過したいまどのようになったのか気になるところだ。

代表的なコケについては解説がついている

一部紹介する。

「寝屋川市のコケ

コスギゴケ スギゴケ科
 打上神社の参道に見られました。山地に行けばよく見られますが、市内でも探せばあちこちで、見つけられます。半ば日陰の湿った土の上に群生しています。
 茎はまつすぐに立ち、高さは2~3cm位で、枝分かれはしません。 葉の長さは7~8mm位で、葉のへりには、小さな歯があります。雌雄異株です。
タチゴケ スギゴケ科
 打上神社への道、高宮神社周辺など、今側の調査で山地の半ば日陰の土地ではどこでも見られました。
このコケは人家の近くから高山まで、広く北半球に分布しています。深緑色の美しさは格別で、葉は柔らかく、やさしい感じのコケです。
葉の長さは7~8mmで、乾くといちじるしく巻き込みます。表面には横じわがあり、へりには小さな歯があります。へりに沿って狭い縁どりがあります。
 茎は直立し、枝分かれしないので、コスギゴケともよく似ています。
ホウオウゴケ ホウオウゴケ科
 ホウオウとは空想上の烏「鳳風」のことで、細長い葉が規則正しく2列にならんだ様子を、鳥の羽に見たてたものです。
 ホウオウゴケの仲間は湿ったところを好み、交野市の谷すじなどでは、大形のホウオウゴケが群生しているのが見られます。
 市内ではトサカホウオウゴケ、キャラボクゴケが見られましたが、両種とも小形で、それほど湿っていない所に生えていました。
ホソバオキナゴケ シラガゴケ科
 山地の乾きぎみの地上に多く生えているコケですが、今回の調査では高宮神社の東側の林の中で少ししか見られませんでした。
このコケは木の根元や腐植木に白緑色の丸いかたまりを作ります。
 葉は3~4mmで、乾いても茎に接着したようにはなりません。茎は高さ2~3cmになり、わずかに枝分かれをします。
葉の白く見えるところは死んだ空の細胞なのです。
 このコケは京都の西芳寺(通称 苔寺)の苔庭では主役になっています。また、仲間は、山ゴケとして園芸店で.売られています。
ヒョウタンゴケ ヒョウタンゴケ科
 このコケの和名の「ヒョウタン」は、蒴の形からつけられたものですが、写真のように、蒴はヒョウタン形というより洋梨形に近い特徴ある形をしています。
 コケ本体の茎は短く1cm以下で、頂部に緑色の葉が集まってついています。
 低地または低山地の湿った土を好み、人家の庭、畑、植木鉢の中などにもよく生えます。
 このコケは環境の変化に対する適応力が大きく繁殖力も強いため、世界中に分布し、また多量に採集できるので、生理学などの実験材料としてよく使われます。
ギンゴケ カサゴケ科
 いたる所に生育し、市内でもコンクリートのすき間や人家の石垣などに、たくさん生えています。
 日本はもとより全世界に分布し、南極大陸でも記録されています。
 若いものや日陰にあるものなどは緑色ですが、日当たりのよいところや古いものでは、灰白色になります。それが銀色に見えるのでギンゴケと呼ばれています。
コツボゴケ チョウチンゴケ科
 葉はだ円形で大きく、明るい緑色で、地をはうようにしてのびる茎に、2列につきます。葉と茎の区別がはっきりしており、あまりコケらしく見えません。
 茎には直立する茎と地上をはう茎があり、蒴は直立する茎につきますが、見る機会はあまりありません。
 はう茎は地面についたところで仮根をおろし、次々に広がっていきます。比較的乾燥にも強く、市内でも、田んぼや畑地などで普通に見られます。」

 

 


2006年野鳥のホームページ

2018-10-01 | フィールドガイド--野鳥--

野鳥のホームページ
当会も2006年ごろから野鳥図鑑として子供向けのホームページを開設したことがある。
現在は閉鎖されてみることができなくなった。
データも散逸復元がむつかしくなった。

「生きている加古川」の副読本作成のために流域の野鳥をしらべていると、加西市にコハクチョウがやってくるとか
データによると「例年11月末になると約4,000キロにも渡る長旅を終え、コハクチョウの群れが飛来します。
加西市は、国内最南端のコハクチョウ越冬地の一つです。コハクチョウが初めて飛来したのは1980年ごろ。
当時は数羽でしたが、毎年少しずつ増え、近頃は50羽以上の群れが飛来します。」(加西市のホームページより)

データを確認するために出かけたのは言うまでもない。

「秋も終りになるとロシアのシベリアから北海道の北部にオオハクチョウとコハクチョウがやってきます。オオハクチョウとコハクチョウはその後南下し、東北地方や日本海沿いの湖や湿地などに渡来します。
 オオハクチョウとコハクチョウは家族単位で移動し、その春に生まれた幼鳥を伴って渡ってきます。
 春が近づくとシベリアに帰り始めるために、南下していたオオハクチョウとコハクチョウは再び、北海道に集まり、そこからシベリアに帰る準備をします。でもハクチョウとコハクチョウが多くなります。
 オオハクチョウとコハクチョウは初めのうちは区別がつきませんが、よく見ると違いが見えてくるようになります。
 下の写真はオオハクチョウとコハクチョウの餌付けをしている新潟県の瓢湖(ひょうこ)です。」(当会の野鳥のホームページより 画像参照)
当時オオハクチョウをみるために新潟県瓢湖まで出かけての撮影でした