モズ(スズメ目モズ科モズ属)
日本だけでなく東アジア各地に広く分布している。
稲刈りが終わったころ、キーィキーィと甲高く鳴く鳥の声
高鳴きは、テリトリーの宣言。
モズは色々な鳥の鳴きまねができることから、漢字で「百の舌を持つ鳥」、「百舌鳥」となったという。
全長は約20cmとスズメぐらいの大きさ
タカのように鋭い鉤(かぎ)状のクチバシでモズだとわかる。
そのくちばしからわかるように、モズは肉食性。
モズは捕えた獲物をその場で食べないで、木の棘などに突きさしておく習性がある。
「もずのはやにえ」といい、秋から初冬にかけてみられる。
なぜするかは、いろいろと説があるらしい
「(1)備蓄説
餌が多いときに蓄える。
(2)食べ残しを一時的に保存しておくという説
食べ残しとさしてとっておく。
(3)殺戮の本能によるという説
本能的にとらえたものを刺す行動。
(4)嘴のわりに肢が弱いので串ざしにしておいてからむしり食うという説
さして、食べにくい獲物を食べやすくする。しかし、ミミズやアオムシのようなものまで串ざしにするので疑問が残る。
(5)単なる本能という見方
食べた後が記録されているが、刺したモズが食べたのか確認できていない。
(参考;神戸の自然シリーズ5・6 神戸の野鳥/神戸の野鳥観察記)
大阪府の鳥はモズ
大阪の「百舌鳥」の地名の由来をみると
仁徳天皇が河内石津原に古墳の造営工事を行っていた。
ある時、シカが走り出てきて人に襲い掛かりそうになった。しかし、そのときシカが突然倒れこんだ。
倒れたシカをよく調べていると、シカの耳の中から一羽の百舌鳥が飛び立っていった。
モズが人に危害が及ばない様に、モズがの耳を食いやぶり、人を救ったのだ。
それで、モズの働きと勇気をたたえ、この地を百舌鳥耳原(もずみみはら)と呼ぶようになった。(堺市の百舌鳥町の由来)
堺市もモズが市の鳥となっている。