野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

大和川いきものウォッチングvol.1 さかな(大和川クリーンキャンペーン)大和川工事事務所河川環境課

2018-10-06 | 資料を読む

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大和川いきものウォッチングvol.1 さかな(大和川クリーンキャンペーン)大和川工事事務所河川環境課発行

平成6年の13か所で調べたさなかの調査報告
33種類のさかなを確認している
石川橋では オイカワ、タモロコ、カマツカ、タイリクバラタナゴ、ナマズ、メダカ、カダヤシ、カムルチー、ブルーギル、トウヨシノボリなど
をこの冊子では記載している。

平成18年には大和川で、中流から下流にかけて、魚52種の報告がある。(大和川の自然環境~たくさんの生き物たちが住む大和川~)より
石川合流部
柏原堰堤から大和川の上流になります。
特徴は、植物の種類が多く、高茎草木群落や砂礫地や広々とした河原があり、河床は細かい砂泥で流れはゆるやかです。
●ギンブナ・モツゴ・オイカワなど純淡水魚が多く、汽水・海水魚はみられない。カワムツなど 中流〜上流を好む種も多く、柏原堰堤を遡上しようとするアユもみられる。
 堰の上流でもあるためここから上流は汽水の影響がなくなり、汽水・海水魚がみられなくなります。この区間ではアユ、カワムツなど中上流を好む種もいます。
 オオクチバス、ブルーギルなどの特定外来種のほか、汚い水に強いコイなどもいます。

さらに

6年続けて仔アユを確認!
3年続けてアユの産卵場所を確認しました。
平成23年の調査では5~6月に遡上するアユを、11月に降下する仔アユを確認し、河内橋上流、
石川橋下流、芝山橋上流では、3箇所でアユの産卵場所を確認しました。
「清流の代名詞ともなるアユが大和川に住むというと驚かれる方が多くいます。しかしアユは1960年代中頃までは確かに生息していたのです。その後、大和川の水質が急激に悪くなり、姿を消してしま
いしまた。ところが、2004年と2005年に大和川で捕獲させれたアユを特殊な方法で調べたところ、海から遡上した天然アユだということが分りました。沿川住民の様々な努力によって水質がよくなっ
たからです。大和川には本来大きな河口堰が無く、アユの他にボラやウナギなどの魚やモクズガニやテナガエビなど海と川を回遊する生きものにとって都合の良い川なのです。しかし1954年に河口か
ら17.5km付近に柏原堰堤が建設されてからは、その上流への遡上が限定的になってしまいました。
2010年3月に柏原堰堤の右岸側に長さ63m、幅6mの魚道が新設され、その効果を検証する調査が大和川河川事務所によって行われています。平成22年の調査では、アユを含む19種類の魚類と甲殻類6
種類が新設魚道を遡上しました。また近年の調査によって高野大橋下流 (10.4km)や河内橋付近 (7.1㎞ )などで産卵が確認されています。今後、アユの仔魚が育つのに好適な河口域や大阪湾沿岸の環境
になること、コケがよく生える石底や産卵場に適した隙間のある砂利底からなる大和川水系をめざすことなどによって天然アユの量はさらに増えていくでしょう。(大阪教育大学名誉教授 長田芳和)
以上(柏原市民文化会館 大和川の歴史と自然HPより)

このようにA4 4ページの冊子ですが、大和川が次第にきれいな川として復活のようすがこの魚の冊子から感じられます。


2000年私たちの大和川

2018-10-06 | 資料を読む

いろいろなところで紹介用につくられた冊子はその時限りで消えていく

その時の貴重なデータが残っている。

国土交通省近畿整備局大和川工事事務所河川環境課のホームページによると
「副読本「わたしたちの大和川」は1999年に作成され、大和川の歴史や産業、自然や文化、水の汚れの原因や浄化への取り組みの学習に役だってきました。」
14ページの冊子
「生きている大和川」の取材の時にいただいたもの
目次
大和川のすがた
くらしをささえる大和川
●大和川の水はどんなことに使っているの?
大和川の水のようす
 ●大和川は.なぜよごれているの?
清流をとりもどそう
 ●大和川をきれいにするのに何をしてるの?
みんなで大和川を見てみよう.
 ●大和川のためにみんなで何ができるの?
美しい大和川にするために.
 ●よごさないためにば何をすればいいの?
大和川の自然と生き物,
 ●大和川にはどんな生き物がいるの?
(平成12年版 国土交通省近畿整備局大和川工事事務所河川環境課)

もっとくわしいのはその後流域のNPOなどで紹介されている。
下流がひとによってつくられた河川など、人との歴史が刻まれた川として興味深い川です。


2011年 池田市五月山で「秋の虫」の観察

2018-10-06 | 野生生物を調査研究する会歴史

2011年10月30日(日) 池田市五月山で「秋の虫」の観察


10月の2回目観察会は五月山で秋の虫の観察です。
天気予報は午後から雨。午前中も時折ポツポツ雨粒が落ちてきましたがひどくはならず無事終了しました。


今日は落ち葉をかき分けて下に潜んでいる虫を捜します。
モリオカメコオロギ、モリチャバネゴキブリ、ヒナカマキリなどが見つかるそうです。ヒナカマキリは日本最小のカマキリで、先生も今年に入ってまだ2匹しか見てないそうです。一体どんなカマキリなんでしょうか。


バスを降りて坂道を上がり始めた途端、先生が「うわぁ~」と大きな声。何事かと足を止めるとヒナカマキリが!「今日はこれを1時間ぐらいかけて捜してもらおうと思っていたんですが・・・」と。
なんとラッキーな。2cmもない小さなカマキリで一見木の枝にしか見えません。「ピントが後ろですね」と言われましたが、何度やってもきれいに撮れませんでした。


「お天気が良くないのであまり虫がいなかったら見てもらおうと思って」と言って取りだしたのはノートパソコン。今見たばかりのヒナカマキリを見せていただきました。今日捜す予定のほかの虫の写真も見て準備はばっちり。
よくにたカマキリにヒメカマキリがいますが、ヒナカマキリのほうが小さいので見分けがつきます。


モリチャバネゴキブリの幼虫です。家の中にいるゴキブリは森の中では生活できませんが、モリチャバネゴキブリは同様に森の中でしか生活できません。ゴキブリと名前は付いていますが小さくて意外とかわいい・・・かも。山ではもう紅葉が始まっていました。真ん中の木はケヤキでしょうか。左右の木は?です。

クロコノマチョウ。薄暗い森林の中によくいます。

今日もオオスズメバチを見ました。オオスズメバチは黒い色のものを攻撃する習性があるので、この時期の観察会は黒い服はやめておいた方がよいそうです。髪の毛も帽子などで隠した方がよいとか。

赤とんぼ発見。トンボはちょっと見ただけでは区別できないものが多く、先生は早速網を出して捕獲準備。これはヒメアカネのオス。顔が白いので区別しやすいです。

他にオオアオイトトンボがいましたが残念ながらピントが合わず写真が撮れませんでした。細いトンボを撮るのは難しい!

オオカマキリ。体が大きく前足の付け根の間が黄色です。チョウセンカマキリはここがオレンジ色をしていますい。鋭いカマで引っ掻かれるととても痛いです。


ハラビロカマキリ。今日はカマキリを3種類も見ることができました。もうすぐ11月なんですが頑張って生きているんですね。

Y君は虫かご持参。早速捕まえたモリオカメコオロギを入れてました。モリオカメコオロギは林の中の落ち葉の下などにいます。体長1.3mmぐらいの小さなコオロギでぴょんぴょん跳ねるので捕まえるのが大変!


普段の心がけがよいのか(?)観察会終了まで何とか天気が持ちました。その上先生に「これを見つけたらもう観察会は終わりにしてもいいです」とまで言わせたヒナカマキリがいちばん最初に見つかりました。寒くなっても木の葉の下でたくさんの虫が生きているんですね。

(ナチュラリストクラブのhp過去観察より)