日本ではそんなにテロは起きないと思っていたが、神奈川県相模原市の障害者施設で19人が殺害され、26人が重軽傷を負うという最悪の“テロ事件”が発生した。
テロとは一般に政治的、思想的、宗教的な背景がある暴力行為を指すが、今回の大量殺害事件もまさにテロ行為だと言えるだろう。犯人は26歳の青年だが、障害者に対して強い憎悪と敵意を抱いている。友人に「障害者を皆殺しにしたい」と語っていたという。
彼の性格に問題があることは間違いないが、その行為は独善的で確信犯的、思想犯的な要素が非常に顕著だ。ふつう、テロリストというのはこういう人間が多く、自己陶酔型で自分の行為に酔いしれる。あまつさえ、彼はUFOのお告げだとか、革命だなどと叫んでいる。まさに神がかったテロリストの典型だと言えよう。
彼は障害者という弱者を憎み、その存在自体が世の中を悪くしていると妄信している。彼にとって、障害者は世の中や人類の敵なのだ。こういう憎しみを今は“ヘイトクライム”と言うそうだが、憎悪犯罪と呼ぶべきなのだろうか。これは人種差別や偏見、弾圧などにつながるものだ。
そうして見ていると、この大量虐殺は明らかに“テロ行為”である。障害者への宣戦布告だ。彼は事前に、具体的な襲撃計画を示しているではないか! 障害者施設の元職員である彼は、一般の人間よりもはるかに詳しく内情(内部の事情)を熟知している。そして、障害者を抹殺すると言っている。恐るべき行為だ。
異論のある方もいるだろうが、これは性格異常者や大麻常習者(?)の犯罪だとは断定できない。明らかにねじ曲がった思想、信念などに裏打ちされたテロ行為なのだ。以上、私の見解を述べたまでだが、今後ますますこういう犯罪が増える可能性はある。
社会が複雑・多岐にわたってくると、一般の人には理解できないような犯罪も起こる。かつての「オウム真理教」の事件も、明らかに宗教的な背景を持つテロ行為だったと言えるだろう。残念ながら21世紀の日本にも、そうした忌まわしい事件が起きると覚悟しなければならない。
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池田小や秋葉原事件とは明らかに違います。