<2014年1月に書いた以下の記事を復刻します>
フランスの作家ロジェ・マルタン・デュ・ガールの長編小説『チボー家の人々』を読みたくて書棚から出した。何十年ぶりだろうか(笑)。そのうち「1914年夏」という部分がメインだが、ちょうど100年前の第1次世界大戦勃発の前後のことが詳しく描かれている。
私は高校時代にこの小説を読んで大いに感動した。主人公のジャック・チボーというフランスの青年が、戦争反対に立ち上がるのだが悲惨な最期を遂げる。読んでおられる方も多いと思うが、まことに劇的な半生を描いているのだ。作者のマルタン・デュ・ガールは、この「1914年夏」でノーベル文学賞を受賞した(1937年)。いかに当時の人たちを感動させたかが分かる。
戦争と平和・・・人類の永遠の課題である。100年前の出来事はわれわれに必ず何らかの“指針”を与えてくれるだろう。私も高校時代に戻った感じで、この不朽の名作を読み直してみよう。