ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け35年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

コロナ禍の沖縄の苦悩(20210729)

2021年08月02日 | 他紙執筆原稿

 世田谷市民運動・いちのニュース「世田谷いち」(第366号)8月号に久々に書かせて戴きました。ありがとうございました。コロナ禍において行きたくても行けない世田谷になっていますが、毎度ご奮闘、ご苦労様です。以下本文。一部補足します。

「1:はじめに
 お久しぶり。この2年、コロナ禍で、県外にほとんど出ることもできません。どこもコロナ禍に悩まされていますね。ひとまずコロナ禍の沖縄について報告し、現状を知っていただきたい。

Ⅱ:沖縄のコロナ禍の現状
 沖縄県はコロナ禍が広がっています。2021年7月27日はプラス354人、28日は347人。東京は27日2848人、28日3177人です。人工割で見たら、約140万人の沖縄は、約1400万人の東京都と比べ、10分の1。コロナ感染者数は東京都と匹敵することになります。累計で言うと、東京都は20万6745人、沖縄県は2万3546人です(いずれも28日の統計)。
 なぜ沖縄は多いのか、沖縄県に明確な分析をだしてもらいたいものです。以下は私の推測ですが、ご参考まで。①那覇に人口が集中しており(約32万、約22パーセントが那覇市民)、県外との出入り口がほぼ那覇空港に限られています。これでは那覇地域での感染が多くなるはずです。②家族・親族間の絆が深いこともあるでしょう。③米軍の米兵・軍属・家族の感染も度々話題になっています。彼らの移動はフリーパス。米国本国や、県外の演習場などからどかどか入ってきます。検疫は全くされていません。
 因みに軍隊の隊務は、基本的にコロナ禍でも変わっていません。感染者を隔離しているといわれていますが、どこまで徹底しているのかわからない。特に艦艇の中、陸上部隊の3密回避はほぼ不可能です。昨年、ひょんなことから、私は自衛隊(新潟の部隊)との共同演習を知り、調べたところ、何人もの自衛官が感染していました。米兵にうつらなかったとは言えません。詳細不明という現状を是正させたい。

Ⅲ:沖縄のコロナ禍の特徴
 沖縄でもPCR検査は徹底してやられていません。感染が拡大したら、出入りを締める。こうなります。出入りを締めるために、来ないでと訴えており、観光業への影響は著しい。農産物やお菓子類まで観光客向けの消費があって、なりたつ観光経済です。コロナ禍はこれに直撃。観光経済界は、ある意味当然、締めないでと言います。
 この経済事情は政治に直結しています。経済界は玉城県政への批判を強めてます。選挙をやれば、自公が勝つ。お金を握っている中央政府に頭を垂れる。玉城県政もこの辺が甘い。基地問題と他を切り離して考えがちです。自治はうずくまり、再び基地がはびこる可能性が大です。

Ⅳ:どうしたらいいのか?
 基地建設の動きは辺野古・宮古島・石垣島でも止まらない。軍事演習も止まらない。米日共同演習は県内外で増えている。もう地団駄踏むことばかり。
 コロナ禍については、やはりPCR検査を徹底して隔離する。陰性の方の自由を大幅に認める。米兵・軍属・家族の入国検査、検疫を日本に取り戻す。沖縄の自治は拡充するしかありません。この国が沖縄を基地の島だと決めている以上、これを打破するために自治を一括して考える思考と政策が不可欠です。
 今秋の衆議院選挙、来年1月の名護市長選、6月の県知事選に勝てなければ、大変なことになります。
 

 昔の戦争では、沖縄が「軍事の島」で止まりましたが、現代戦は、そんな空間的な障壁はありません。新たな視点を確立して闘わないかぎり、とんでもない事態がやってきます。 


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