ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願います】【訂正】不穏な動きが止らないー弾薬庫拡充(設置)の動き(20240212)

2024年02月12日 | キャンプハンセンと嘉手納基地の狭間

 防衛省・沖縄防衛局は、昨日2024年2月11日、石川保健相談センターでうるま市石川にある東山ゴルフ場跡を陸上自衛隊演習場建設にむけた住民説明会を開いた。対象を予定地に隣接する旭区(東山1丁目、2丁目)と東山区(東山本町1丁目、2丁目)に限定して開催した。同区域は予定地の沖縄高速道路を挟んだ南側。

 何故限定したいのかと言えば、「地域の皆様」へ「よろしくね」という宣撫工作だからだ。異論・反論を極力回避し、説得できるとの判断だろう。本日の沖縄タイムスの報道にもでているが、第15旅団を第15師団に格上げ=強化するためだ。その心は対中戦争への備えであり、武力による威嚇(抑止力)の圧倒的な強化のための一環だ。

 沖縄防衛局はこう説明したようだ。実弾・空砲、照明弾・発煙弾は使用しない、ヘリは災害や緊急時以外に使わないと。訓練は夜間の行進・偵察、新隊員教育の射撃動作、警戒・警備の他、部隊展開、災害対処だと。確かに、たかが20haの場所では、その程度のことしかできまい。高圧線に囲まれてもいる。旅団から師団への拡大は、「普通科(歩兵)連隊」を2個隊に造設する。その程度の演習ならば、新隊員教育の射撃動作や警戒・警備ならば、既設の那覇基地内で充分可能だろう。問題は、もっと奥にあるように、私には思えてならないのだ。

 その前に、昨日の説明会に住民280人が出席したようだ。参加した住民は、大方納得できないと否定的だったようだ。例えば出入り口をどうするのかも沖縄防衛局は答えていない。那覇基地からここに来るならば、沖縄高速を通って石川インターで下り、国道329を経て、住宅街の道路から入るしかないはずだ。さもなければ、沖縄高速の脇道を造り、直接入れる道を造ることになる。

 防衛省は「国家の大義」を掲げ、住民を説得するつもりのようだが、そうした腹案もないところで、誰が納得するだろうか? 軍事力とは住民の自治権の否定と人権無視、嘘・欺瞞がついて回る。私はここに造ることに、もちろん反対だ。だが、それはここだけに留まらないと考えてもいるからだ。彼らは、まだまだ隠していることがあるに違いない。

 この東山ゴルフ場の北側約600mに航空自衛隊の恩納高射教育訓練場がある(管理地区は西海岸の恩納村屋嘉田と谷茶の間にあり、石川岳の上に通信施設等がある)。ここはPAC3を配備している(弾頭ミサイルを迎撃する部隊)。一方で、キャンプハンセンの西から嘉手納基地・嘉手納弾薬庫まで、米軍基地は置かれていない。防衛省は。この区域に石川の演習場の他にも新設を考えているのじゃないか。私は疑いを深めているところだ。

 ところで、昨夜、別件のある工事の入札状況を沖縄防衛局のHPから調べていたら、大発見をした。「沖縄防衛局」の「入札状況」の「令和5年度業務発注」を開くと、その「102」番に「恩納(5)火薬庫整備基本検討」とあった。2023年12月1日に入札が行なわれている。「業務内容」は「航空自衛隊恩納高射教育訓練場内における火薬庫の整備に係わる基本検討」とある。履行機関は、23年12月14日から24年3月31日。入札の結果、八千代エンジニアリング(株)沖縄事務所(那覇市久茂地)が落札した。契約金額1375万円(税込み)だ。

 【訂正】「場所は東山演習場建設予定地の北側600m-1000mあたりだろう」と書きましたが、こちらは山の上であり、海岸側の管理地区になるのだろう。このように訂正させていただきます。引き続き要調査です。

 この2つの動きは、直接連動していないにしても、敵基地攻撃能力をもつことをきめたこの国は、攻撃能力を高めれば、防護能力も高めていくことになる。勘違いして欲しくないことは、かかる武力が守る物は、武力(基地等)と政治と経済の中枢のみだということだ。

 軍事目的の施設は場所を確保できることが、必要条件だ。しかし十分条件は他にあるはずだ。防衛省は、肝心なこの十分条件を明らかにしていない。私たちは、ここを暴露しなければならない。戦争の危険が身近に迫っている今だから、油断してはならない。

 



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