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メンタルチャットでおこるさまざまな非日常

とっぴんぱらりの風太郎

2024-01-29 10:35:48 | メンタルヘルス
万城目 学著 文芸春秋刊 2013年初版 752P 既に単行本は絶版で 程度のいいのは2500円くらい 安いところで800円くらいからある。文庫に落ちてるので 文庫の新本は買える。上下2巻で1551円。元々は週刊文春に2011年から13年まで連載されてたものをまとめたもの。文春というよりオール讀物みたいな感じ。
内容をamazonの解説から拾うとこんな感じ。時は戦国、豊臣から徳川の時代への大転換期。重なり合った不運の末に、あえなく伊賀の国を「クビ」になった忍びの者、風太郎。しかたなく出た京でぼんくらな日々を送るなか、彼が出会ったのは一個の「ひょうたん」。老獪に語りはじめる謎の「ひょうたん」に誘われるようにして、風太郎の人生は時代に翻弄されながらも転がり始める。「ひさご様」こと豊臣秀頼。恐ろしさと美しさをたたえる高台院ねね。ねねからのミッションで邂逅することになる大芸術家・本阿弥光悦。マカオから来た黒弓、大阪城に仕える美忍者・常世、幼なじみのくノ一・百、対立する忍び・蟬――。やがて豊臣と徳川の「いくさの気配」は法螺貝の音とともに開戦へ。天下は豊臣から徳川へ 第150回直木賞候補 2014年本屋大賞ノミネート作品 だそうだ。森見さんも万城目さんも京大なんで どうしても京都の不思議というか妖を入れる癖みたないのがあるのだが これもそう。時代小説らしいので敬遠してたんだが図書館の本なんで取り寄せたら厚さ4センチもあって 木琴デイズと並べて頭抱えてたんだが 読み始めると止まらない。テンポがよく飽きさせずに話が進行していくのですいすい読めるし面白い。amazonのレビューで止まらないとか徹夜して読んじゃったとかあるのもうなずける。あたしも2日で読んでしまった。面白いんだけどねぇ これ買って本棚に入れたいか?と言われたらノーだ。万城目さんが森見さんと違うのは 謎のかけかたが平易というか こうなるだろうな・・と予想する通りに話が展開するというか平易というか読者を意識しすぎるというか・・面白かったけど 繰り返し読むかと言われたらもういいや・・なので図書館にあればいい。時間があって面白い時代小説を読みたいなら文句なしにお薦めできるんだけどね。
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木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」

2024-01-29 09:52:21 | メンタルヘルス
通崎 睦美著 講談社刊 2013年初版 346P 1900円+税 だが 既に絶版なので amazonでは古本が2430円と高沸してる。著者は先に紹介した天使突抜一丁目のちょっと変わった京都のマリンバ奏者。図書館で万城目学の検索をかけたらなぜか引っかかってきて 本書の存在は知ってたんで借りてみたのだが エッセイではなくて 戦前アメリカで有名だった木琴奏者の平岡養一氏の研究書。10年前の本だが 第36回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞 第24回吉田秀和賞受賞 第6回朝日21関西スクエア賞受賞と結構評価された本らしい。平岡氏って戦後もNHKで活躍して国民的音楽家・・だったらしいが 平岡? 誰?というのが正直なところ。通崎さんはマリンバ奏者だが 木琴て近いところにあるので 平岡氏の楽器を遺族から引き継いで 今は木琴にも手を広げてるらしい。が・・クラッシックに興味がないし Jazzでは鍵盤打楽器と言えばヴィヴラフォンだから 木琴でクラッシック?という時点でさっぱりわかんない。 本としての密度は非常に高くて よくここまで調べ上げたな・・という内容で素晴らしいんだが 内容が専門的過ぎてさっぱりわかんないし 興味もない。ピンサロでおねーちゃんのお尻触ってる騒いでるおっちゃんに 日本の産業用電子計算機の開発を主導した研究記録を説くようなもので あたしには内容的にはさっぱりわからん。通崎さんは鍵盤打楽器が専門でお仕事のなので 素晴らしい・・て感動するのはわかるのだが。まあそういう本。研究書として読むなら文句なしに面白いのだが 音楽という括りで見ると さっぱりわかんないくらい専門的な本。面白いんだが読むのにすさまじくパワーがいるのであたしはひぃひぃ言って読んだ。いつまでたっても終わりの見えない本だった。ほぼ苦行だが面白いという謎のような本。で これ 本棚に入れたいか?と言えばノーだ。図書館にあるからそれでいいかと。まあそれ以前にうちの図書館には通崎さんの本はこれしかないのだが。 天使突抜一丁目が出たのが2002年 通崎さんは67年生まれだから35の時だ。これが出たのが46だから 10年ちょいで 本職がらみでいい仕事してるな・・と思う。カバー裏に近影が出てるが 天使・・のころから あんまり変わってないが歳はとったな・・という感じ。相変わらず個性的でお綺麗だが 今年で57だからどうなってるんだろう?と下世話なことを思ったりする。 本書はクラッシック好きで鍵盤打楽器お好きな方にはお薦めできると思うが そうでない人には難解で手に負えない本だと思う。あたしも無理だった。
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