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星 新一 『ようこそ地球さん』

2008-10-28 21:39:47 | 
星 新一『ようこそ地球さん』



ちょっと前にNHKで星新一作品を
ミニドラマやアニメで映像化しているのを見て
懐かしくなって、読み返してみた。

自分が星新一を呼んでいたのは中学1~2年の頃
クラスメートだったI君の影響。

I君はお父様が大学の先生だったおかげで
生まれてからずっと、本に囲まれて暮らしていた。
中学になっても毎日本は手放さず、
詰襟の学生服のポケットにはいつも違う文庫本が入っていた。
それがとても大人っぽくて、とてもカッコよくて
クラスの男の子は皆、文庫本をポケットに入れるようになった。

自分は星新一や北杜夫の『船乗りクプクプ』を。
SF好きのK君はハヤカワ文庫のレンズマンシリーズ。
やはり男の子だけあってSFに人気があり
『ミクロの決死圏』やら『原子力潜水艦シービュー号』やらを
競って読んでいた。
その頃はハヤカワ文庫と創元SF文庫が定番で
1冊200円~300円くらいで買えたと思う。
創元SF文庫のブラッドベリもかなりお気に入りだったけど
ポケットに入れて歩くには、少々重かったなあ・・・

みんな、どうしてるんだろう。

星新一の作品については、なにをかいわんや、であろう。
電車の中で読みながら、改めてその着想の鋭さや
やさしい、やさしいラブストーリーに引き込まれていく。

さすがに一編一編を覚えているわけではないが
読むほどに、むしろ、中学校時代の友達の顔や
授業のことなんかが思い出されて
ページを繰るごとに、黒板とチョークの匂いが蘇ってくる。


自分にとって星新一の文庫本は、小さなタイムマシンなのだ。


星 新一『ようこそ地球さん』 新潮文庫  本体552円(税別)


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