それが一番の問題

概要は後からついてくる

退廃姉妹 島田 雅彦

2010年03月02日 | 小説
退廃姉妹 (文春文庫)
島田 雅彦
文藝春秋

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島田雅彦は生存している小説家の中では5本の指に入るほど好き。

無限カノンと同じモチーフ「戦争」がでてきた。
テーマは、日本という国のあり方、日本人のアイデンティティーについて考えている。
現状のそれを情けなく思っている。
実際に効果的な一手は模索中、
と勝手に想像。

戦後の話は飽きるほど聞くが大抵は同じ話。
焼け野原の写真、貧乏、チョコレート。

文学作品は、当時の光景を想像させる。
フィクションではあるが、当時の世相までも感じさせてくれる。
これは、ドキュメンタリーには出来ない芸当だ。

現代に、戦後の日本を伝えたがっているのかも知れない。
興味をそそられる形で語られることは少ないから。

ところで、島田雅彦の政治思想はなんだろうか。
ずーっと若い時分は左翼的だっと思うけど。
ちょっと右?朝日新聞に連載を持っていたし(まだやってるかな)、
右を通り越してやはり左?

どっちでもいいんだけど。

根底には、意識を高めることに他ならぬ気がする
「日本人として誇りをもっと持って生きるべきだが、そんなこと考えとるヤツおらんぞ。
まぁ国民なんてどこもそんなもんだろうが。」

って感じか。

エピローグの結びは強烈。

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