万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌4014 松反り3725

2021年06月25日 | 万葉短歌

2021-0625-man4014
万葉短歌4014 松反り3725

松反り しひにてあれかも さ山田の
翁がその日に 求めあはずけむ  大伴家持

3725    万葉短歌4014 ShuI311 2021-0625-man4014

□まつがへり しひにてあれかも さやまだの
  をぢがそのひに もとめあはずけむ
○大伴家持(おほともの やかもち)=03-0403歌注参照。
【編者注】巻17(3890~4031、百四十二首)の第125首。4015左注参照。
【訓注】松反り(まつがへり=麻追我敝里)[「鷹が手許や鳥屋(とや)に戻らず松の枝に帰る意の鷹詞らしい」。09-1783松反 而有八羽(まつがへり しひてあれやは)]。しひてあれかも(之比尓弖安礼可母)[「<しひ>は、肉体的、精神的な障碍を持つ意・・・。<あれかも>は<あればかも>の意」]。さ山田(さやまだ=佐夜麻太)[次歌左注に「養吏(やうり)山田史君麻呂(やまだの ふひと きみまろ)」。養吏は鷹の飼育・調教者。下記注]。翁(をぢ=乎治)。
【編者注-養吏】放鷹(鷹狩)、とくに万葉家持歌との関連については、秋吉正博「古代の放鷹の技術と形象に関する覚書」(八洲学園大学紀要第12号(2016)、を参照。