カニ殼

カニ殼の成分のキチンを分解する酵素を無重力下で結晶化する実験が来月から国際宇宙ステーションで始まるという(毎日新聞)。
この酵素はキチンを分解する「ＣｈｉＷ（カイダブリュ）」という酵素で、より機能性の高い酵素にしていくためには、ＣｈｉＷを結晶化して立体構造の詳細な解明を行う必要があり、宇宙の微少重力下で結晶にすることにより、不純物の流入が少なくなり、質の高いクリアな結晶ができるというのです。
カニ殻にはキトサンやキチン質が豊富に含まれており、従来から土壌に撒くと有用微生物の格好の餌となるといわれており、土壌の活性や作物の病害虫予防に効果があるといわれています。またカニ殻に含まれるアスタキサンチンという成分は、花や葉の色艶を増す効果があり、これはまたβ-カロテンよりもはるかに強い抗酸化活性を有しており、美肌効果もあるといわれています。シワ、たるみといった皮膚に見られる老化現象は、主に紫外線によってMMP（マトリクスメタロプロテナーゼ、細胞外マトリックス分解酵素）が活性化し、皮膚の構造を支えるタンパク質が損傷することによって生じるといわれているのですが、アスタキサンチンにはこのMMPの活性化を抑制する働きがあるともいわれているのです。