浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

議長不信任決議案の提出

2010-06-26 09:26:00 | 国際・政治

岐阜市議会において、昨日、議長不信に議決案が提出されました。

毎年交代していた慣例にもかかわらず議長が辞職しない行為に対する不信任を突き付ける内容になっています。また慣例を守る理由は円満な議会運営のためだと主張するものです。円満な議会運営とは何を意味しているのでしょうか。現時点において円満な議会運営がなされています。

従来の市議会は、過半数を占める自民党勢力の中で、議長職を1年交代で行っていくという数の論理による理由で自民党議員の議長職を得ていたのが実態です。今回のいざこざに対し新聞紙上では、立命館問題の論争による分裂が原因だとしていますが、そこに問題の根拠を求めるのは間違いです。

分裂の背景はそうであるにしても、主張自体は根本的に考え方の違いに由来しています。私たちはその論争を通して、二元代表制である議会の在り方を今一度見直すべきではないかと議論してまいりました。従来の体制翼賛的な議会運営では、本来の議会の在り方が問われているのであり、議員の責務は多様な意見を尊重し、議論を活性化させることにあると考えます。従来の会派の論理ではなく、市民から負託された議員ひとりひとりの責務として議会を変えていく必要があると信じています。

多様な意見をを尊重する分裂は是であります。そして、議論も是であります。もしそれが許されないのであれば、議会の役割は終わったと言えるでしょう。慣例にとらわれる必要性は一切ありません。

以上


政治家になる?

2010-06-25 07:13:22 | 日記・エッセイ・コラム

参議院選挙のスタートするにあたって、候補者の状況から地方政界が人財源になっているとの記事が載っていました。

政治の世界に踏み出そうという決断は、人生においてかなりリスクのあるものだと言わざるをえません。選挙に落ちれば今まで積み重ねてきたものがリセットされてしまうだけでなく、世間的に見れば優遇されているといわれる報酬であっても政治活動には金がつきものという実態やそのリスクをを考えれば、強靭な精神を持っていなければ勤まらない仕事ではないかと思うのです。

また、政治によって何とかしたい、変えたい、と強く思えば思うほど人との衝突が生ずるのは当然のことであり、権力志向になるのは当然です。もちろん権力を持つことが目標であってはならず、それはあくまでも手段です。一見良識と思われるようなことでも、いろいろな状況が絡み合い、良識的判断や決定が難しい世界です。そんな世界であるからこそ、ときには世間から理解されないような状況に映るのではないでしょうか。

理念、信念を持ち、後悔と罪悪感が残らない行動をする、それしか政治家のよりどころはないように思えます。

以上


箱モノ行政の付け

2010-06-24 07:45:39 | 国際・政治

昨晩、岐阜県が休止を決定した未来会館の存続を求める集会に出席しました。

岐阜県は、バブルの時期を通して多くの行政施設を造ってきた結果、厳しい財政状況に追い込まれています。今年度よりかなりの緊縮財政で、事業仕分けを進め財政再建に努めています。その事業仕分けの中で、岐阜市にある築後15年というまだ新しい未来会館がターゲットになりました。行政サービスが一度拡大してしまえば、そのサービスのストップに対する抵抗は当然出てきます。未来会館を多く利用してきた団体や地域住民にとっては、今後の活動にも支障きたすため切実な問題であるともいえます。こうした文化的行政施設は、多少の利用収入があるとはいえもともと採算を度外視して作られるため、過剰な設備投資であったり維持管理費が過大であったりするため、費用対効果を図ることが難しいということになります。大きな債務を抱える岐阜県にすれば、建物の耐用年数を無視して取り壊し及び売却が検討されてもよいということなのかもしれません。このように、財政規律のための行政サービスの低下という問題を今後もどう対処していくか問われるところです。

今一つの問題は、行政の硬直的組織です。岐阜市にある未来会館の休止に当たって、岐阜県は岐阜市に対して何も働き掛けをしていないという現実です。岐阜市の市議会議員として非常に気になったため、説明に来ていた県職員に問いただしたところ、その件に関する担当ではないとしながらも、岐阜市に対して何もしていないという返答でした。岐阜市の住民が多く利用する未来会館であり、利用する住民の目線で考えるならば、授業主体である県は、直接の行政担当である岐阜市に対して何らかのアクションをすべきと考えるのは私だけではないでしょう。休止をすることの説明はできても、本来の行政の役割である行政サービス、つまり箱ものだけでない人へのサービスの視点が欠けていると言わざるをえません。今の時点で岐阜市に何ができるかは議論の俎上にもありませんので明言できませんが、少なくとも困っている団体や地元住民への対応に知恵を絞ることができるのではないかと思います。もちろん、岐阜市も厳しい財政状況にあることは間違いありませんので、すべてに対応できるとは思いませんが、県・市ともに協力して対応するのが本来の姿です。硬直的組織と言いましたが、県と市がうまくいっていないことを表すような今の行政組織の問題かもしれません。

以上


地方議会は変われるか

2010-06-23 08:57:28 | 国際・政治

議会の中に身を置く者にとって、否応なしに議会改革を進めていかなければならない状況にあります。

議会が本来の役割を果たしてこなかった面が強調されていますが、本来の議会の役割が何であるかも十分議論されなければなりません。地区の代表的要素が強い地方議員であったため、中央集権的な制度の中で地方独自の公平公正な制度設計を議論する面があまりにもっ少なかったのではないかと思います。しかし、今後地域主権が進み、ひも付きでない自由に使える財源が中央から降りてきたとき、その配分に地区のエゴが優先されてはなりません。つまり、地区代表の要素が強い議員は、その地域の全体構想についての関与があまりにも低く、議会での議論がされてこなかったのではないかと思います。議論するためには、議員自ら調査や勉強を通じて意見を表明しなければならず、かなり忙しくなるはずです。

そうした将来のあるべき姿を描きながら、議会改革を進めるべきと私は思います。

以上


議会質問と産業廃棄物不法投棄問題再燃

2010-06-22 07:14:29 | 国際・政治

平成16年に発覚した日本一といわれる産業廃棄物不法投棄問題に関して、、昨日の議会質問にて新たな事実が判明しました。

不法投棄をした産廃業者が今年1月に刑務所から出所しており、市が撤去した代執行の金額13億円の支払いを求めて、その産廃業者との面会を市の課長名で出していたというものです。にもかかわらず、いまだに面会は行われておらず、もちろん支払いもされていないということです。問題は、市民の貴重な税金で行われている産廃撤去に関し、13億円もの請求を放置しているのではないかという疑念とこのような大切な請求が課長名で行われてよいかということです。

市長はその産廃業者に会ったことがあるのかという問いに答えて、「顔も知らないし、会ったこともないが、多くの会合や集まりに顔を出すためその場で出会っているかもしれない」と答えました。刑期を終えている産廃業者に対し、法的根拠を持つ行政代執行の13億円を一刻も早く支払うように、市は動くべきだと思いますが、皆さんはどうでしょうか。

ようやく自分の議会質問を終えました。質問項目は、

国民健康保険事業について/岐阜市は国保加入者が多く、厳しい財政状況にあり保険料が高くなっているため、一般財源からの繰入金の投入も含め、対応を要望したものです。特に制度不備の問題から、低所得者層から中所得者層にかけて負担が大きくなっており、多くの市民が厳しい声をあげていることを訴えました。

岐阜大学医学部跡地等整備計画について/いよいよ市内の広大な土地の整備が始まります。公共施設の建設にあたり箱モノ行政にならないかを問い正しました。1期工事とされる図書館と活動交流センターについては、既存の設備との整合性や必要性を各担当部署に質しました。また、予算計上されているにもかかわらず、計画案の提出が間際であったことで、議論の時間的余裕がない懸念を示しました。

多文化共生について/今岐阜市には9千人の外国人の方が在住しています。日本語を習いたい外国人が増えている現状を見たとき、現在ボランティアで活動している団体に対し、行政がもう少し手を差しのべてあげるべきではないかという質問になりました。

情報システムの最適化について/従来の縦割りでつぎはぎの情報システムを、共通プラットフォームによる情報の一元化とコストパフォーマンスを発揮するシステム改革がスタートします。20億円近い投資となるため、その際の問題点を指摘し、対応を問い質しました。

以上