夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

12弦ギターの思い出

2015年04月23日 | 音楽


グループサウンズが華やかだった頃、エレクトリックギターに憧れた。
「Guyatone」「Teisco」「Yamaha」など国産メーカーのカタログにあるモデルは垂涎の的だった。

「Fender 」「Gibson」といったアメリカのメーカーのコピーモデルが大量に出回る前は、国産のオリジナルモデルが印象的だった。
グループサウンズ・ブームが去ってこれらの国産オリジナルモデルはいつしか消えてしまったが、かのライ・クーダーが相も変わらず「Teisco」などを好んで使用しているのは嬉しい。

「想い出の渚」は、年配世代の人なら誰もが口ずさむことができるほど知られるヒット曲。
ワイルドワンズという明るいイメージのバンドを率いる加瀬邦彦さんの作品だ。

ギターのコードを覚え始めた頃、「E」というオープンコードから始まって半音で下降するサビのコード進行が良かった。
まさに青春を共有する、今となってはあの時代を懐かしむのにぴったりの名曲だ。

当時加瀬さんが12弦のエレキギターを使っていたのも印象に残っている。
トレモロアームを多用する当時のエレキ、6弦仕様が多かったなかで12弦の響きは楽曲を特徴づけていた。

今やギターイフェクトで「12弦シミュレーター」などという機能もあるが、12弦ギターの響きはやはり12本弦を張ってこそ出てくる音だ。
ジャズギターのオクターブ奏法とは異なった「意外性(?)のあるオクターブ音」が出てくるところに魅力がある。

ブルージーンズや加山雄三といった映像でお目にかかってきた加瀬さんの訃報に接した。
同じ時代を生きた先輩ミュージシャンがまた一人旅立たれてしまった。

12弦ギターと「想い出の渚」は忘れない。

合掌。



貴重映像・加瀬邦彦&ザ・ワイルドワンズ ~ 想い出の渚   12/12

加山雄三ヒットメドレー with 加瀬邦彦とザ・ワイルドワンズ

貴重映像・加瀬邦彦&ザ・ワイルドワンズコンサート~1985年

加瀬邦彦 OnlyOnes オリジナル曲 ~The Moon Of Maduro~