夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

ウクレレの魅力

2015年11月17日 | 音楽


ウクレレは奥深い
ポロンポロンとコードを鳴らすだけで何かリラックスするような気になるし、メロディだけでもサマになる

達人になればメロディを弾きながら合いの手のように和音(コード)を入れたり、リズムを付加することもできる
「Crazy G」などと言う指慣らしのための練習曲みたいな曲もあれば、ハワイのトラディショナルの伴奏にはウクレレが一番フィットする

およそ楽器というものはポロポロやっているうちに何だか格好良くなってきてスタイルが確立される
そんなに大上段に構えなくてもいいのが、ウクレレの大きな魅力でもある

しかし面白いということがわかってきて人気が出てくると人間はいろんなことを考えつくものだ
名声や権威付けという仕組みを考えパフォーマンスを演出する

特別な楽器を製作してはとても庶民には手の届かないような価格が設定される
確かに素晴らしいのだが、そんなに高価な楽器であるべきものだろうかとため息も出ようというもの

その昔、「ギターを買うなら一万円以上出しなさい」という基準があった
「それ位ならまともな楽器である」という大まかな基準であった

40年前ならハワイの代表的メーカーであるカマカのスタンダード・ウクレレが一万円で買えた
もちろんケース付きだ

同じものを最近入手された事例だと14万円だというではないか
物価はそこまで上昇したのか、サラリーマンの初任給はそこまで上がっているのかしら

「ウクレレ・ソロ」を聴いていると、上手い人が多い
「エーッ!こんな弾き方をするのか」と思うような奏法をひけらかすような御仁も多い

しかし突き詰めてゆくと楽しめるのかどうかと言う究極にたどり着く
テクニカルであるかどうかよりも「それは音楽的であるかどうか?」に行き着く

そういった境地に上り詰めるには相応の時間がかかる
誰しも「カッコよく弾きたい」から

ヴェンチャーズのヒットに「Walk don't Run(急がば廻れ)」という曲がある
駆け足で行ったってダメよ、地道に精進した方が案外近道なのよ、、、くらいのことか

一生懸命弾いても誰も聴いてくれないようなラウンジでの仕事など虚しい
立ち止まってじっくり聴こうとする人など先ずいない、だって聴きに来たわけではないのだから

そんな苦労を重ねているうちに客の心をつかむ術を身につける
どうってことない世間話だったり、くだらないジョークだったり、、

でも最終的に人の心をつかむのは「演奏そのもの」だ
演奏の「テクニック」ではないと気付いたその時から進歩が始まる、と思う

誰しもカッコよくやりたくて音楽を始める
でもそのうち音楽って坊さんがお経を唱えるが如く地道な毎日の繰り返しだってことに気がつく

人生ってそんなものか



Stardust / Ohta-San(Herb Ohta)

Over The Rainbow / Ohta-San(Herb Ohta)

ukulele master Ohta-san plays "Hawaii"