93歳の女性が一人安らかな眠りにつかれました。
でも宮崎に帰りたいとそればかり念じておられたのが・・・
きっと今頃宮崎に向かっていらっしゃるのだろうと、絹糸のような雨の落ちてくる空を仰いでいます。
私の母も騙すようにして滋賀県まで連れてきたけれど、7人の仏が待つ家を守りたいとの思いが強くて、孤独死を覚悟で実家へ送り届けたのでした。
親一人子一人で、毎日滋賀県から京都府福知山市まで通って、親不孝の穴埋めをしたのでした。
さいなら・・・と帰ってきた夜に80歳の旅立ちでした。
そんな親の思いが痛いほどわかっているので、この女性の家に帰りたかった思いが、哀れに思えてならないのです。
滋賀県から宮崎は遠すぎますね。
そぼ降る秋雨が・・・心に沁みる静かな朝です。